平成30年 9月定例会 - 9月13日

◆二嶋宣人議員
   皆様こんにちは。自由民主党岡山市議団の二嶋宣人でございます。
 傍聴席の皆様,本日は大変お忙しい中,この岡山市議会に足をお運びいただきまして本当にありがとうございます。
 まず冒頭に,このたびの7月豪雨において岡山市内でも広範囲にわたり被害に見舞われました。私の地元一宮地区でも,芳賀の清水地区であったり大窪などで土砂災害が起こり,また同時期に桃の収穫と重なったため,大きな被害を受けたところであります。改めて,被災された皆様に対しまして心からお見舞いを申し上げるところでございます。
 今回は,この災害,そしてまちづくり全体について,この機会に市民の方々からいただいた意見や提案をもとに質問させていただけたらと思っております。
 「ドラマチックなまちづくり」と「安全・安心なまちづくり」について。
 (1)桃太郎線LRT化について。
 我が国の少子・高齢化による人口減少は,先進国の中でも類を見ないテンポで進むと言われております。国も自治体も,さまざまな施策を進めていると伺っておりますが,残念ながらその結果があらわれるまでには至っていません。
 そのような中,桃太郎線LRT化は,沿線住民のみならず岡山市全体にとっても,公共交通,人口減少,災害などの対策を考える上で重要な役割を担ってくると思われます。
 そこで質問します。
 ア,事業開始まで10年は長過ぎるという意見を沿線住民の方からよく伺います。期間短縮はできないものでしょうか。もちろん,事業開始までの工程の中で,用地買収などには多くの時間が割かれると理解するところですが,全体として最も時間を要する工程は何があるのか,住民の方々も大変関心を寄せていることですのでお聞かせください。
 イ,基本計画の策定には,地域住民の声を反映していただくとのことです。大変ありがたく思うと同時に丁寧な対応をお願いしたいと思うところですが,住民の方々の声を基本計画のどの分野に反映されていかれる考えなのか,大事なことですのでこの点についてもお聞かせください。
 ウ,新駅は7カ所程度と伺っていますが,設置場所の要件などについてお聞かせください。
 エ,新駅周辺にはバス停や駐輪場などが整備され,LRTとの接続を進めるパーク・アンド・ライドの構想が有効となります。また,病院,育児施設,スーパーなどにぎわいの拠点となるトランジット機能も必要だと思いますが,現時点で考えられる点をお聞かせください。
 オ,LRTとの接続により利便性の向上が図られると考えられていた中鉄バスの一部路線が運休しました。運休後の状況と今後考えられる利用者の不便解消策は何があるのか,お聞かせください。
 カ,併用軌道区間での道路拡幅などを検討しているエリアがあればお聞かせください。
 キ,LRT化に対する市民理解を促進するための動画作成をする方針ですが,例えば新桃太郎伝説創造発信事業で桜井日奈子さんをメーンキャストに起用したPR動画のように,著名人による情報発信は有効と考えますが,御所見をお聞かせください。
 ク,宇都宮市では,市民の皆様に実際に富山市のLRTを体験してもらう見学会を実施しています。体験で感じたことや気づきを市民と共有することは事業への理解を深める取り組みの一つとして有効と考えますが,御所見をお聞かせください。
 (2)日本遺産について。
 27の文化財で構成された桃太郎伝説のストーリーが日本遺産に認定されたところですが,内外に与えるインパクトは大変大きいものがあります。認知度の向上は,これからさまざまな形で進めていくと思いますが,どのような施策が有効なのか,ぜひとも局の垣根を越えた横断的な発想が必要だと思います。
 そこで質問します。
 ア,桃太郎線LRT化,中鉄バス運休を勘案し,交通不便地域にある吉備路周辺等の観光地への二次交通についてどのように考えていますか。その対策として,超小型モビリティーや自動タクシーなどは活用できませんか。担当部局の御所見をお聞かせください。
 イ,市民の認知度拡大も含め,インパクトのある発信方法はないかと思いをめぐらすところでありますが,例えば文化財のある地域の道路に桃太郎伝説をイメージするような愛称を考えてはいかがでしょうか。
 (3)千日前地区周辺のまちづくりについて。
 ア,本年度から路面電車の延伸・環状化の検討に着手していると伺っていますが,そのきっかけの一つは,2022年度に千日前に移転する新市民会館──岡山芸術創造劇場(仮称)であろうと思います。新市民会館へのアクセスを考えると,西大寺町から新市民会館,大雲寺,そして大雲寺から大供,岡山駅を結ぶ1qスクエアの環状化が有効になります。路面電車の延伸・環状化は桃太郎線のLRT化と共通する点が多いわけですが,車中心の社会から公共交通主体に転換することにより,高齢者や障害者の方などへのバリアフリー対策だけではなく,まちのにぎわいや新たな産業の創出など,はかり知れない効果が期待できる点にあります。このようなことを勘案いただき,現時点で検討している区間があればお聞かせください。
 イ,新市民会館の新築移転を機に,千日前地区が新たな都市機能を持った拠点になることを期待しています。例えば人生100年時代という新しい時代を迎えるに当たって,高齢者の方も学べる大学やホテルなど,にぎわいの創出,相乗効果を図る施設を誘致してはいかがでしょうか。また,この地区には国産自動車創設者の山羽虎夫氏の工場がありました。新市民会館前に,トヨタ博物館にある山羽式蒸気自動車のようなレプリカであったり巨大モニュメントなど,人が集う,インスタ映えする名所となるものをつくってはいかがでしょうか。大森市長が思い描く千日前地区の全体の将来像についてお聞かせください。
 ウ,同時に,周辺地域への波及効果も期待するところであります。来年には,岡山芸術交流と瀬戸内国際芸術祭が同時期に開催されますが,京橋と瀬戸内国際芸術祭の会場をつなぐ観光船を走らせてはいかがでしょうか。京橋はかつて船着き場としてにぎわい,小豆島への定期航路がありました。市内への観光客誘致,千日前−上之町間の表町商店街のにぎわいの創出などにつながると考えますが,御所見をお聞かせください。
 (4)岡山芸術交流について。
 2016年に開催された岡山芸術交流では,経済波及効果20億4,800万円,延べ来場者数23万4,000人と多くの方が現代アートを体感されました。特に,来場者のうち女性が60%,30代以下が56%と女性層,若年層の方々が多く来場され,本市で開催したイベントとしては今までにない雰囲気であったと感じています。
 さて,来年の秋には,岡山芸術交流2019が開催予定ですが,内外からさらに本市が注目され,前回以上の盛り上がりを期待しているところであります。
 そこで質問します。
 ア,前回の岡山芸術交流の検証,効果についてお尋ねします。まず,検証についてですが,どのような切り口で何を検証され,その結果をどのように分析されていますか。さらに,その結果を踏まえ,次回の開催に生かすべきものは何がありますか,お聞かせください。
 イ,次回のコンセプト,新たに力を入れたいと考える取り組みがあればお聞かせください。また,延べ来場者数,鑑賞券の売り上げ,経済波及効果の目標についてもお聞かせください。
 ウ,次回ターゲットとしたい客層はありますか。次回も岡山城,後楽園周辺の歴史・文化ゾーン内のコンパクトなエリアでの会場予定と伺っていますが,周辺地域の参画,公民館活動等との連携,パブリックイベントについてどのように考えていますか。
 エ,同時期に開催される瀬戸内国際芸術祭との共同事業を展開することで,本市への観光客増などが図られると思います。現時点で想定している連携事業があればお聞かせください。
 (5)県庁通り1車線化について。
 ア,1車線化に向けて,セミナーやワークショップなどが取り組まれていますが,参加者,周辺事業者などの1車線化に対する意向をどのように分析されているのか,お聞かせください。
 イ,本年度には,まちづくりの専門家,実績のあるコーディネーターなどを交えて,プレーヤーの発掘,育成を図るとのことですが,民間主体の運営組織の設立など,どのようなゴールをイメージされているのか,お聞かせください。
 ウ,沿道店舗の魅力アップが伴っていかないと,1車線化の効果も半減するのではないかと懸念しています。行政が定性的にも定量的にもかかわれることには難しい面もありますが,今後の事業展開などについてお聞かせください。
 (6)防災対策について。
 災害の混乱期には,さまざまな分野における関係機関との連携,的確な支援が要求されますが,今回の災害を教訓に,現在の地域防災計画,マニュアルの検証,見直し,強化をしっかりと図っていかなければなりません。今回は,この豪雨災害で倉敷の仮設薬局の立ち上げなどを担当した方から伺った意見や提案をもとに,今後考慮すべき救急・医療関連等の防災対策についてお尋ねいたします。
 ア,災害現場では,行政職員,避難所管理者,保健師を初め,さまざまな医療チーム,専門職,組織が同じ場所で活動することになり,それぞれの最新情報の共有が求められますが,今回本市では医療チーム等による調整会議が開催される場面はありましたか。また,医療対策会議の体制は十分整っているのでしょうか。
 イ,災害時に医療救護活動の統括,調整を円滑に行うため,災害医療コーディネーターの必要性を感じたと伺いました。本市でも設置すべきではありませんか。また,各避難所にも取りまとめ役を担う人材,組織が必要と考えますが,御所見をお聞かせください。
 ウ,本市は年に一度,四師会と意見交換会を行っていますが,今回の豪雨災害でどのような支援要請をされましたか。また,企業や各種業界団体と締結している災害時支援協定に基づく活動マニュアルが作成されていますが,全般的にうまく機能していなかったと感じています。今後,自己判断で職種を名乗って支援に入る方をどう考えるのか。組織で動くとスピードが失われる側面をどう考えるのか。課題と改善策についての御所見をお聞かせください。
 エ,移動薬局の有用性を感じたと伺いました。関連団体と連携し,移動薬局の仕組みを構築してはいかがでしょうか。
 オ,災害救助法などの特別な法律は,ふだん目にする法律ではないため,正しく啓発できる人材の必要性を感じたと伺いました。一例ですが,一般用医薬品の授受は薬機法を考えれば,配付は認められるものではありませんが,それが当たり前のように行われていたそうです。災害時の法律の遵守についての整理が必要と考えますが,御所見をお聞かせください。
 カ,これまで受援に関するルールや必要な情報,知識,トレーニングが十分でなかったため,現場で戸惑いがあったと伺いました。今回,受援への対応は十分だったのでしょうか。どのように分析されているのか,お聞かせください。
 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)
   
○宮武博議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎大森雅夫市長
   それでは,二嶋議員の質問にお答えいたします。
 私は,千日前地区周辺のまちづくりで千日前地区の将来像についてであります。
 私が市長になってから,新しい市民会館をどこにという議論があり,後楽館の跡地とここの千日前の2つが候補に上がり,さまざまな議論をいたしました。そのときに私が申し上げたのは,岡山駅前では非常に人が多くなってきている。そこの1点だけだとまちが必ずしも活性化していかないとなったときに,もう一つの拠点を置いてやっていく必要があるだろうということで,そこはやっぱり表町というところに一つのターゲットを与えるのがいいんではないかということで,千日前にさせていただいたところであります。
 ここでも何度か議論させていただいて,そしてその2つの拠点を結ぶさまざまな回遊性の議論が出てくればいいんじゃないだろうかということでありました。
 そうしているうちに,この千日前の新しい創造劇場の再開発も動きつつあるところですけども,新たに旧三丁目劇場の地区で再開発事業の計画,それから表町でも空き店舗を活用した新規の出店など,いろいろな動きが出てきている。また,民間の主体的な取り組みといいますか,表町商店街活性化プロジェクト推進協議会ですか,そういうところでも議論していく。1つには,いい流れができつつあるんじゃないだろうかと思っております。
 これらが,劇場が完成することによって,またそれ以降も両拠点を中心とした大きな流れ,そして活性化ができればなと思っているところであります。
 それから,その後の芸術交流と瀬戸内国際芸術祭の会場をつなぐ観光船の話であります。
 以前こういった船が京橋から出ていたという話は,これも随分前から伺っていたところでありますけれども,実はこの芸術交流と瀬戸内国際芸術祭の会場をつないで観光船を運航しようじゃないかということについては,複数の民間の方からお話は伺っております。
 現在,その民間の方々からの話を伺いながら,それが実現するかどうか,フィージビリティーですね,そういうのを確認しつつ,我々としても大きな効果が期待できるとすれば協力していくというのはやぶさかじゃないと思うんですけれども,ただどのような協力をしていけばいいのか,今検討しているところであります。
 以上です。
   
◎荒島茂樹市民生活局長
   岡山芸術交流について順次お答えいたします。
 まず,前回の検証,分析,次回に生かすものについて,次回のコンセプト,新たに力を入れる取り組み,目標について,次回のターゲットの客層,周辺地域の参画,公民館活動の連携,パブリックプログラムについてのお尋ねに一括してお答えいたします。
 前回は,展示作品や歩いて回れるコンパクトな会場設定について高い評価をいただきました。また,首都圏,関西圏の若年層や女性層の誘客については一定の成果は得られました。一方で,作品の難解さや準備期間が短かったため,開催意義の浸透が十分に図れなかったこと,訪日観光客の多い東アジア圏からの来場者が少なかったこと等の課題もございました。
 次回は,より多くの方々に芸術交流の浸透を図るため,公民館等で活動されている地域の方々や次世代を担う子どもたちに向けての取り組みなどを充実させるとともに,国内外への発信を強化し,東アジア圏からのさらなる誘客を図ってまいります。
 これらのことから,次回の来場者数,券売等経済波及効果につきましても,前回を上回ることを目標に取り組んでまいります。
 続きまして,瀬戸内国際芸術祭との連携のお尋ねでございます。
 現在,瀬戸内国際芸術祭実行委員会事務局等と協議の場を持ちながら,広報分野での連携などについてお互いの来場者の増加につながるような方策を検討しているところです。
 以上です。
   
◎森安浩一郎保健福祉局長
   防災対策について順次お答えします。
 まず,医療チーム等の調整会議の開催,医療対策会議の体制についてです。
 このたびの豪雨災害では,医療機関等の被害が少なく,通常の医療活動に支障がなかったため,医療チーム等による調整のための会議は開催していません。本市では,医療救護計画に基づき,保健所長を本部長とする保健医療救護本部を立ち上げるとともに,救護班の派遣が必要と判断した場合,岡山市医師会長のほか,県災害医療コーディネーター等をメンバーとする岡山市災害医療対策会議を設置し,最新情報の把握と共有,医療救護班の派遣調整など,市内の災害医療の調整を行うこととしています。
 次に,災害医療コーディネーターの設置,避難所の取りまとめ役についてです。
 医療救護活動の統括,調整を行う災害医療コーディネーターは,岡山県から医師会や拠点病院の医師など19人に委嘱されており,そのうちの数人が保健所内に設置する市災害医療対策会議において医療関係者と連携しながら活動することとしています。
 被災の規模や範囲によっては,保健センターに現地指揮所を設け,災害医療コーディネーターを配置することも想定しています。
 なお,各避難所における保健・医療ニーズの把握や取りまとめは,避難所を担当する保健師が行うこととしています。
 次に,四師会への支援要請,災害時支援における課題と改善策についてです。
 このたびの豪雨災害では,四師会へ支援要請はしていませんが,被災状況によっては支援協定に基づき医師会等の医療関係団体に協力を求めることになります。
 災害時における医療専門職の活動に当たっては,指揮命令系統を速やかに立ち上げた上での組織的な対応が大原則で,それに属さない個別の活動は現場の混乱を来します。このため,本市では発災後可能な限り早期に保健所において医療機関等の被災状況や避難所における医療救護ニーズの把握に努めるとともに,状況に応じて災害医療対策会議を立ち上げ,指揮命令系統を明確にすることとしています。
 次に,移動薬局についてです。
 被災により薬局での調剤,販売,授与が困難な場合を想定し,どのような体制を整えておくことが必要か,移動薬局という手段も含め,今後,県及び薬剤師会等の関係団体と協議してまいります。
 次に,災害時の法律遵守についてです。
 災害時においても,法律は遵守されるべきと考えています。一方,被害が甚大になればなるほど,緊急避難的な対応が必要となることもあり得ます。こうした対応について組織的に対応,調整を行う市災害医療対策会議が有効に機能し,速やかに決定できるよう平時から関係機関・団体との意思疎通に努めてまいります。
 最後,受援への対応についてです。
 このたびの豪雨災害では,医療機関等の被害が少なく,通常の医療活動に支障がなかったため,本市では医療救護の受援は必要ないと判断し,その判断は妥当なものであったと考えています。
 医療救護の受援は,市内の災害医療の調整を行う市災害医療対策会議が県災害医療本部と連携し受援調整を行うこととしています。
 災害時の医療救護の受援には,平時の医療関係者・団体との協議や訓練が重要と考えており,この9月2日には,南海トラフを想定した実践的な災害医療コーディネート研修を開催し,保健所職員に加え,日赤や医師会,薬剤師会等の関係機関・団体からも参加いただいたところです。
 以上です。
   
◎林恭生都市整備局長
   日本遺産について,桃太郎伝説をイメージするような道路の愛称をつけてはというお尋ねです。
 道路の愛称については,これまでも道路に対する関心や親しみを深めていただくための取り組みとして,公募によって41路線に愛称名をつけており,そのうち吉備津彦神社前から吉備津神社前までの路線については,吉備の中山みちとしております。
 日本遺産の情報発信の方法としては,議員御提案のように,道路に愛称をつけることも効果はあると考えております。今後,関係市や関係部局と検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   桃太郎線LRT化に関する御質問に順次お答えいたします。
 まず,LRT化の工程に関する御質問です。
 桃太郎線LRT化については,まずは地域の方々としっかりと丁寧な議論をしながら,基本計画を取りまとめたいと考えております。
 その後,都市計画決定や環境影響評価,軌道法に基づく特許の取得などの各種手続を行い,それらに基づいて用地買収や併用軌道区間の道路整備,全線における電化などを行うこととなります。
 この中で,併用軌道区間などに関する用地買収に最も時間を要するのではないかと考えており,目安として開業までに10年程度の期間は必要と考えております。
 続きまして,住民の方々の声の基本計画への反映に関する御質問にお答えいたします。
 今後,基本計画策定を進める中で,新駅設置,それに伴う駅前広場やアクセス道路などの整備について,地域の方々などの御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。
 続きまして,新駅の設置場所の要件及び新駅周辺の整備に関する御質問に一括してお答えいたします。
 新駅の設置については,利用圏域や利用者数,施設の立地など市街化の状況,周辺からのアクセス性,地形による制約などを考慮した上で検討する必要があると考えております。
 また,駅周辺については,他の交通機関との接続を考慮した駅前広場やアクセス道路の整備などによる交通結節機能の向上やLRT化とあわせた居住・都市機能の適切な誘導による地域の活性化を図る必要があると考えております。
 続きまして,中鉄バス運休後の対策に関する御質問にお答えいたします。
 市では,今回の中鉄バスの路線休止に伴い,一宮・高松・足守方面の移動手段を確保するため,国道180号を運行する備北バスに対し,休止となる中鉄バス路線の停留所での乗降が可能となるよう検討をお願いしております。備北バスからは,一部の停留所では可能であるとの回答をいただいており,実施に向けて調整しているところです。
 また,足守地区生活バスを車両1台での運行から2台での運行にすることで,増便や運行エリアの拡大,足守駅への接続強化を図る試験運行を実施しております。今後,一宮・高松・足守方面の各地区の方々から生活交通の導入に取り組みたいとの声がございましたら,迫川地区などで取り組んでいる事例などを念頭に置きながら,地域の方々と一緒になって移動手段の確保に取り組んでいきたいと考えています。
 続きまして,併用軌道区間に関する御質問です。
 現在,関西高校前踏切が都市計画道路米倉・津島線と国道180号との交差点に近接していることから,朝夕のピーク時に著しい渋滞が発生しております。このことから,踏切周辺を併用軌道区間とすることで,踏切を廃止するとともに,LRTと自動車などを一つの信号交差点で処理し,渋滞緩和を図ることとしております。
 なお,併用軌道区間の詳細につきましては,今後地域の方々などの御意見を伺いながら,基本計画の中で検討してまいりたいと考えております。
 続きまして,著名人を活用した情報発信及び見学会に関する御質問に一括してお答えいたします。
 LRT化について,市民の理解を深めるためには,LRTとは何か,LRT化によってまちや暮らしがどう変わるかなどについて,わかりやすくお示しする必要があると考えており,議員御提案の著名人の活用なども有効な手法の一つと考えられ,参考にしながら検討してまいりたいと考えております。
 続きまして,日本遺産に関する御質問,吉備路観光の二次交通についてお答えいたします。
 吉備路の観光振興を図るためには,観光客のスムーズな移動を支える交通手段の確保は必要であり,議員の御提案も含め,今後検討してまいりたいと考えております。
 続きまして,千日前地区周辺のまちづくりに関連いたしまして,路面電車の延伸・環状化の検討に関する御質問にお答えいたします。
 路面電車の延伸・環状化の検討状況につきましては,公明党を代表しての林議員にお答えしたとおりでございます。
 続きまして,県庁通り1車線化に関する御質問に順次お答えいたします。
 まずは,周辺の方々の1車線化に対する意向についてでございます。
 県庁通りの1車線化につきましては,今年度,沿線の駐車場を活用した雑貨などのマーケットやまちづくりの実践者による講演会,沿道事業者を中心に県庁通りの未来について語り合う公開会議を開催するとともに,個別に沿道事業者を訪問し,情報提供や意見交換を行っているところでございます。
 こうしたさまざまな取り組みにより,公開会議には多くの方々が参加し,沿道事業者による連携が重要である,通りの魅力づくりは沿道事業者の務めであるといった御意見のほか,民地を含めた一体的な道路空間の活用を望む声があるなど,県庁通りの1車線化などによる沿線の魅力やにぎわい創出への期待の高まりを感じているところでございます。
 最後になります。民間主体の運営組織の設立などの目指すイメージや今後の事業展開に関する御質問に一括してお答えいたします。
 県庁通りの魅力やにぎわいの創出に向けては,地元や沿道事業者などが県庁通りの将来像のイメージを共有し,イメージに沿った店舗の魅力アップを含むまちづくりに民間主体で取り組むことが重要であると考えております。
 このため,まちづくりのプレーヤーの発掘,育成,民地を含めた一体的な道路空間の活用や統一感のある町並み形成に向けたルールづくり,積極的にまちづくりに参加するための民間活動組織の設立など,民間主体のまちづくりに向けた環境を整えていきたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   御答弁ありがとうございました。
 それでは,順次再質問に入らせていただきます。
 まず,桃太郎線LRT化についてであります。担当局長,御答弁ありがとうございました。
 地域の方としっかり話をして,今後基本計画をつくり上げていくといった内容でありました。そのことは十分,当然やっていかなきゃいけないことでありますけども,確認させてください。
 今,基本計画を策定する中でこの地元説明会に入る時期,いつごろを目途に頑張っていきたいなという思いなのか,そこのあたりについて局長,お聞かせください。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   時期はまだはっきり決まっているわけじゃないんですが,ただできるだけ,要は駅でありますとか駅前広場の整備,(発言する者あり)駅ですね,特にどういった考え方でという方針の一つを本日私のほうで先ほど申し上げさせていただいたんですけれども,そういったことをしっかり体系的に整理した上で,地域の方々に御説明していく必要があるかと考えております。時期については今明確には申し上げられないんですが,非常に関心が高い,期待度の高いことだと理解しておりますので,できるだけ早くお示ししていけるように取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   できるだけ早く,ああそうですか,じゃあいつごろかなと地域の方からまず聞かれると思いますので,そこのあたりしっかりと明確に,別に予防線を張らなくても,どのくらいを目途に頑張っていきたいかと聞いているんで,もう少しリラックスして答えていただけたらなと思いますので,よろしくお願いいたします。
 4月4日の3者合意以後,基本計画の策定に向けてあらゆる面で検討されているということであります。3者合意した内容から,具体的にこの答弁の中でいただいたとは思っていませんけれども,この8月からコンサルに委託して新駅などの条件整備を行っていると伺っています。これもできるだけ早く地域に入りたいというわけでありますけれども,じゃあ現時点における基本計画の進捗状況,肌感覚でどのくらい進んでいるのか,割合的にちょっとお聞かせいただけたらなと思うんですけれども。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   検討は,鋭意,現在事務的にも進めておりますので,何割とかというのをなかなか申し上げるようなことは難しいんですが,今地域の方々が関心を持っているような駅のことなりいろんなことを含めて,今かなり詰めている段階でございます。できるだけ早く御説明できるようにしたいと思います。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   その地元説明会,今後行われていくわけでありますけれども,その地域から出た意見を取りまとめる場合,これからの業務量がかなり膨れ上がってくると思います。前回の議会でも,市長に対しまして,準備室であったり推進室のタイミングを早くしたほうがいいんじゃないのかなということで質問させていただきました。
 こういった膨大な量が予測される中で,この地元説明会を受け,集約するのに,そのあたりに対しての,いわゆる担当部局のマンパワーも足りなくなってくるんじゃないかなと懸念しているわけであります。
 そういった中で,3者の準備室であり推進室,このタイミングでやっぱりしっかりと設立するべきじゃないのかなと感じるわけでありますけれども,そこのあたりについて,局長,御所見をお聞かせください。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   これから確かにいろいろなことを一歩一歩詰めていかなくてはいけないんですが,組織につきましては,今後の進捗状況などを踏まえながら必要に応じて検討されていくものと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   ちなみに,参考ですけれども,宇都宮市においては,市長選が終わってすぐ地元合意に入る前に,人数をふやして準備室等々つくっておりますので,そこのあたりも参考にしていただけたらと思います。
 今回の西日本豪雨で,土砂災害などで公共交通網に大きな被害が出ました。この災害を受けて,寸断された線路等をカバーする,やっぱり強固な公共交通網を構築していかなきゃいけんなと,改めて私自身も感じたわけであります。
 そういった中で,今策定中の基本計画にこのLRTを代替輸送手段として活用していくとか,放射線化を将来ビジョンとして組み込む,そういったお考えがあるのかどうか,御所見をお聞かせください。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   軌道系の公共交通は地域の方の移動を支えており,非常に大切だとは思います。ただ,道路のように,何かあったときのリダンダンシーといいますか,代替の機能を有するものとして何本も軌道系を敷いておくということは,現実的にはなかなか難しいので,既存の軌道系の交通,特に桃太郎線ですね,あそこは確かに内水のハザードマップにおいても浸水が発生しないというようなところでもございますし,完全に安全というわけではないにしても,今回の7月豪雨においても特に被害を大きく受けることなく,大雨の翌日には既に通常の運行を行っていたというようなこともございますので,いろいろな広域的な移動を支える軌道系の交通としてどういう役割を果たしていけるのかということも含めて,検討してまいりたいと思っています。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   併用軌道区間での道路拡幅などの検討エリアについてお尋ねして,三門駅周辺ということで,イメージはできるわけでありますけれども,この併用軌道区間の整備に向けて,今後どういった調査,検討をしていこうと考えられているのか,その辺の方針があればお聞かせください。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   併用軌道区間でございますが,先ほど御答弁申し上げたとおり,関西高校前の踏切を解消するということが大きな目的でございます。実際,信号処理をすることになるわけですが,どういったような,形状もしかり,またどこからどこまでを併用軌道区間にするのかもしかり,あとその信号サイクルとか細かいところも含めて,これから地域の方々,さらには交通管理者とか,これは順次でございますけれども,いろんな協議なり詰めを行っていく必要があると思っています。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   具体的な調査は考えていないんですかということを聞いたんで,それについてお聞かせください。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   併用軌道区間の概要については,今回の基本計画を策定していくプロセスの中で一緒に検討していくことと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   時間も限られておりますので,次に移らせていただきます。
 日本遺産についてであります。
 超小型モビリティーであったり自動タクシーの活用を提案させていただきました。
 ちょっと話が違うんですけれども,市川海老蔵さんのインスタグラムで,ももちゃりに乗りましたということが載っていて,またこういうのに乗ってみたいなというふうな形でいろいろアクセスされている方がいらっしゃったんで,うれしいなと思ったわけであります。
 そういった意味では,超小型モビリティーに関しまして,平成28年度,平成29年度と市長肝いりといいますか,何とかして活用できんかなということで実証実験をされて,本年度に方向性をある程度決めていこうじゃないかというふうな話でありました。
 かなりさまざまなデータやアンケート結果をもとにして有効策を今探っている段階だとは思うわけでありますけれども,市長自身この2年間,超小型モビリティーを体感されて,時間もありましたし感じられた点も多くあると思いますけれども,市長自身が今肌感覚で感じる活用策,こういったもんがやっぱりええんじゃねえんかなというふうなものがあれば,お聞かせいただけたらなと思います。
   
◎大森雅夫市長
   二嶋さんね,今ももちゃりの話が出ましたよね。ももちゃりは本当に多くの人に使っていただいています。3回転という,日本有数の利用度を誇っている。ただ一方で見ると,使う方向というのは,例えば駅から市役所,隣の駐車場のところにももちゃりが朝になるとすごい量になっていますよね。あれを一々こうやって持っていっているわけなんですね。あのコストがなかなか大変なんです。今マイナスが相当出ていますから,そこを対応していかなきゃいかんなと,来年度に向けて今議論しているところなんですが,同じように,超小型モビリティーに私も乗ってみました。特にそういう観光地だとか,それから狭い道だとか,山間部だとかで間違いなく相当有用だと思います。
 これを今度はコストとパフォーマンスとの相関を見ていかないと何とも言えないと思うんですね。だから,アイデアとしては,おっしゃるように,吉備津神社あたりに置いてあると非常に便利な気がいたします。ただ,それをどうやってコスト面と利用の面とを見ていくか,こういったことをやっぱりこれから考えていかなきゃならないと思います。アイデアとしては,おっしゃるとおり,観光客にとっては喜ばれるものになるんじゃないかなと思います。
   
◆二嶋宣人議員
   確かにパフォーマンスとコスト,そこのあたりをしっかりと考えていかなきゃいけないということで,パフォーマンスばかりが先行してもいけませんから,そこのあたりをしっかりと検討していただいて,有効な活用策を示していただけたらなと思っております。
 千日前地区の周辺のまちづくりについて,これは市長のほうから御答弁をいただきました。ありがとうございます。きょうは,千日前の方々も来られていたわけでありますけれども,新市民会館と言っていいのか,創造劇場ができるわけでありますけれども,新たな拠点として皆さん期待しているわけであります。2022年開館ということでありますから,あと4年後,でももう4年後と捉えるか,そこのあたりについて,今市民会館ばかりが議論されていて,点ではなく,やっぱり面の部分もしっかりとスピード感を上げて煮詰めていかなきゃいけないなと思っているわけであります。
 そういった中で,大学であったりとかホテルであったり,人が集積できるような施設の誘致をというふうな話で提案させていただきました。その中で,これからどういったことを考えていくかとなると,やっぱり場所ですよね,そういう誘致をするにしても場所が要りますので,旧市民病院というのがやっぱり今後の活用として重要なポイントになってくるんじゃないのかなと感じているわけであります。
 そういった旧市民病院の跡地の活用について,今どういうふうに考えたらいいのかなと私自身も思いをめぐらせているわけでありますけれども,現段階でお答えできる範囲で結構ですので,市長が思い描く旧市民病院の跡地の活用についてお答えいただけたらと思います。
   
◎大森雅夫市長
   先ほど申し上げたように,やっぱり当該新しい劇場ができるエリアというのは,シンフォニーホールから新しい劇場まで,この一帯が活性化し,そして駅と表町を結ぶ,こういうラインが確立できて,また間には西川がありますから,それらをめぐって回遊していく,こういう姿が望ましいんじゃないかなと思っています。
 今度は,この新しい劇場の周辺をどうしていくのかというところであります。今,民の動きがいろいろ出てきたということで,私は非常にすばらしい状況になりつつあるのかなとは思っております。そういう中で,道を挟んで反対側でありますけれども,旧市民病院があって,その跡地活用の議論が残っているということは事実であります。
 ただ,あそこは地元の方のいろんな要望もあることもまた事実でありまして,そのあたりの兼ね合いを考えていかなきゃならないというところであります。私自身も,近々のこの状況自体は知らないところであるんですけれども,私が承知している限りにおいては,これからの地元との調整もあるし,またこういう劇場との関連で何か出てくる議論も,それはゼロとは言えない。今こういう状況の中で,今後一つ一つポジティブに考えるところといろいろなアイデアが出てきて,それを我々として受けとめる,そういった中で具体のものを形づくっていくんじゃないかなと思っています。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   県庁通りの1車線化についてであります。
 ちょっと確認させてください。このセミナーやワークショップなどを取り組んでいって,いろんな意味で議論されましたよというふうな答弁だったと思うんですけれども,そもそもこの周辺事業者の方の御意向といいますか,1車線化に向けての考え方というか,そこのあたりについてお聞かせください。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   周辺にはいろんな地元の方,事業者がいらっしゃいます。これを取り組み始めた当初は,なかなかやはり正直に言って主体性というのが余りなかったというようなところもあったんですが,近年いろいろとワークショップとかを開くことによって,全員ではないですよ,ただ少しずつかなり盛り上がりを見せてきているかなと。公開会議なんかでも,地域の沿道の事業者,実際に商売をやられている方々も多く参加いただいて,だんだん関心を持っていただけるような状況になってきていると考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   私が聞くところによると,1車線化ありきで事業が進んでいきょうるから,やっぱり自分らももう協力せざるを得ないんじゃないのかな,だからこそ自分らでしっかりと店舗等々を魅力アップしていかなきゃいけないから,頑張っていかにゃあ仕方ないんじゃというふうな意見をいただいているわけであります。
 そういった中で,イベントの開催であったり歩行者とか自転車レーンをしっかりと明確化していくことに1車線化の魅力も出てくるわけでありますけれども,じゃあ,当局局長として,そのほかで何を満たすことによってこの1車線化の優位性が図られると考えているのか,そこのあたりについて再度ちょっとお聞かせいただけませんか。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   1車線化ということで,これは道路の公共空間のほうから話が始まっているんですけれども,公共空間をきれいにすればにぎわいが再生するということだとは思っておりません。沿道の方々,そこの再生も一緒にあわせて,当然これはセットで進めていかなきゃいけない。ですから,どちらが最初なのかというのは,これはいろんな他都市の事例を見てみても,プロセスというのはいろいろあります。沿道のほうから声が出ることもあれば,公共空間をどうしていこうというところから,それをきっかけにして盛り上がっていくと。いろんなアプローチの仕方がありますので,これはどっちから始めるのが正解ということはございませんが,少なくとも県庁通りについてやっていこうというのを一つのきっかけ,契機といたしまして,地域が今少しずつ盛り上がってきていますので,公共空間だけではなくて沿道の再生というものもセットでしっかり民間が主体となった取り組みが進められるように,引き続き市としてもしっかりサポートしながら取り組んでいきたいと考えています。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   民間主体,それをしっかりと行政がサポートしていく。それは当然のことであるわけでありますけれども,その中で,今回魅力ある沿道店舗をどうつくり上げていくかといった質問もさせていただきました。
 その中で,建物をリノベーションするにしても何にしても,このハードの部分はやっぱりしっかりと行政が責任を持ってやらなきゃ前に進まないんじゃないかなと改めて感じているわけでありますけれども,その点についての御所見を再度お聞かせください。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   行政の役割というのはいろいろあると思います。議員が今おっしゃったように,リノベーションまちづくりが今いろんなところで進められておりますが,先ほど御答弁申し上げましたとおり,やはり地域のやる気のある方々を発掘して,実際にまちづくりを進めていくためにはさまざまなノウハウが必要になってきます。地域の方々というのはそのまちづくりのノウハウを決して有しているわけではございませんから,そこはサポートはしていかなきゃいけないんですが,それは行政がノウハウをサポートするというよりは,やはりまちづくりの専門家の方々がいらっしゃいます。いろんなところでさまざまな経験をなされ,知識,技術を持っているこのまちづくりの専門家のノウハウをいかにうまく活用していくのかということが,着実に物事を進めて成功に導くためには必要だと思っております。
 行政の役割は,そういう例えば地域のやる気のある方々だとか,そういう専門家のノウハウをうまくつないでいくという,そういう場を提供したり盛り上げていく場を提供していく,環境づくりをしていくというのが行政の大きな役割の一つだと思っておりますので,それぞれのプレーヤーがいますから,それぞれがしっかり役割を果たしながら,最後はきちっとにぎわいのある県庁通りに再生していけるようにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   ぜひそのあたり,よろしくお願いいたします。
 防災関係も1つちょっと聞いておかにゃいけんもんですから,時間が限られておりますので。
 局長から御答弁いただきました。ありがとうございます。
 今回は,医療,救急に特化した質問をさせていただきました。しかし,これだけではなくて,やっぱり全体としていかに指揮命令機能,本部機能をどう立ち上げていくかということが今回の災害で強く感じたわけであります。
 全般的に,企業や各種団体と締結した協力協定が今回の災害で臨機応変に対応できなかった,やりにくかったという指摘を受けています。これは局長が答えるべきかどうかわかりませんけれど,全体的に協定におけるマニュアルの具現化,組織の枠を超えた有識者を交えて議論する協議会等々を設置すべきではないのかなと改めて感じたわけでありますけれども,この点についてお聞かせいただいて,私の最後の質問とさせていただきます。
 よろしくお願いします。
   
◎大森雅夫市長
   今の話は医療だけじゃなくてということだと思います。検証委員会の話も出ていました。
 そこで私が申し上げたのは,まだ現在課題を整理しているところなんです。皆さん方も災害で市の職員と接触されて,市の職員も大わらわでやっているという感じだったと,いろんな議員の方がおっしゃっているところでありまして,したがってまだそういう議論をきちっとする段階になっていないんですね。
 そういう面では,今備忘録といって忘れないようにちょっとチェックしてもらうメモをつくってもらっている,そういう段階なんです。これからそれを検証していかなきゃならないというところなんですね。
 東日本大震災のときも,各自治体,よくこういうことをやっていました。私も正確には知りませんけれども,自治体としてそういうものが整理できたのは相当後になっているんですね。やはり時間もかかっちゃう。我々は時間がかかればいいとは思っていませんけれども,どちらにしてもちょっと時間をかけてやんなきゃいかん。その客観性を担保するためにどうすりゃいいかというところで,検証委員会という議論であったり有識者という議論であったりするんだろうと思うんですね。そこのところ,私は全く否定しているわけじゃないんですけれども,まだそこまで考えるに至っていない。どんなものが出て,どういうことを議論していくかということも決まっていないわけですから。
 ただ,今回本当に多くの議員の皆さん方が豪雨関係の話をしていただいている。それも市民の皆さん方の気持ちを代弁してやっていただいているところが多いんだろうと思います。そういったこともあわせて,私は,議論していかなきゃなんないと思っているんです。
 このやり方については,皆さん方のいろんな意見を踏まえながら,より客観的にできるような,そんな仕組みをちょっと考えてみたいなとは思っています。
 以上です。