平成29年 8月定例会 - 9月5日

◆二嶋宣人議員
   皆様こんにちは。自民党の二嶋宣人でございます。
 傍聴席の皆様,本日は大変お忙しい中,この岡山市議会に足をお運びいただきまして,本当にありがとうございます。
 時間も限られておりますので,早速質問に入らせていただきます。
 1,岡山市が目指す将来の交通ネットワークについて。
 周辺地域では,買い物や病院に移動することに不便さを感じている多くの方々から将来への不安の声をよく伺います。高齢化社会が進み,都心から離れた地域ほど公共交通機関は必要不可欠でありますが,採算が合わなければ路線を廃止せざるを得ない,これは民間の偽らざる経営感覚ではないでしょうか。
 本市は現在,岡山市総合交通計画の策定に取り組んでいますが,コンパクトでネットワーク化された快適で多様なまちづくりの取り組みについて幾つか質問いたします。
 (1)総合交通計画の策定に当たり,本年7月から8月に交通体系の将来像をまとめる作業部会の開催が予定されていましたが,どのような将来像が議論されたのでしょうか。
 (2)吉備線LRT化の進捗状況をお聞かせください。初期投資額約175億円,事業化後の運行経費約8億円と多額の費用を要する吉備線のLRT化構想ですが,岡山市と総社市にとって費用負担が最大のネックになると考えますが,御所見をお聞かせください。
 (3)路面電車の岡山駅東口駅前広場乗り入れの進捗状況をお聞かせください。大森市長のこれまでの議会答弁で駅前広場のデッキ構想に対し,将来的な選択肢から今後の選択肢という表現に変化が見られます。今後の再開発の動きなどを踏まえた上でデッキを含めたグランドデザインを示すことで駅前のイメージがより市民に伝わりやすくなると思いますが,市長の率直な思いをお聞かせください。
 (4)昨年11月から灘崎・迫川地区でデマンドタクシー,ブンタクを試験運行していますが,幾つかの課題があると伺っています。その中でライドシェアは,乗り合いとなるためすぐに目的地まで行けないことも課題の一つと思われますが,どのような将来像を思い描いているのでしょうか。
 また,計画では他の地域におけるデマンドタクシーの導入も検討されていると伺っていますが,進捗状況も含めお聞かせください。
 2,在宅医療・介護の推進と健康づくりについて。
 (1)国が在宅医療・介護へとかじを切っている中で,これから家でみとりをする家族がふえていくでしょう。しかし,さまざまな理由から家でみとることが困難な方もまだまだふえていくと思われます。
 まず,第7期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定に当たり,高齢者の実態調査を実施し,取りまとめをされたと伺っていますが,今計画で特に力を入れて取り組まなければならない点についてお聞かせください。
 (2)以前から特養施設の不足が指摘されていますが,現状と今計画における特養施設の整備方針,そして現段階で需要を満たしているとされる特定施設,有料老人ホーム等の整備方針についてお聞かせください。
 (3)これまで多様な地域福祉支援,地域づくりに力を入れてきたところですが,各局各課をまたぎ多種多様のサービスであるため,十分に活用し切れないといった課題が見受けられます。官民の役割分担等により横断的な支援体制を構築すべき仕組みが必要と考えますが,御所見をお聞かせください。
 さて,ここ数年,個人の健康管理の重要性に対する社会の認識が徐々に高まってきています。本市は,健康寿命の延伸を目指すスマートウエルネスシティ総合特区に加入し,平成26年度から平成28年度の間,4,431人の方が参加され,健幸ポイントプロジェクトが実施されました。2年目には肥満度をあらわすBMIの減少やメタボ該当者の減少など,このインセンティブ制度が健康づくりの動機づけになったという成果が筑波大学のデータ分析により示されました。
 また,神奈川県では,同県が提供する医療・健康情報管理アプリと民間アプリ,電子お薬手帳,電子母子手帳,疲労・ストレス測定との連携に合わせ,薬剤師,人が介在することによる効果測定のための実証を実施した結果,健康への意識や行動の変容,継続には人のかかわりが有効であるという示唆を得るに至ったとのことです。
 そこで質問いたします。
 (4)これまでの健幸ポイントプロジェクトの検証から見えてきたもの,成果と課題についてお聞かせください。
 (5)本年度も健幸ポイントプロジェクトを実施しますが,継続的な取り組みなのでしょうか。また,新たな効果を期待しての取り組みなのでしょうか。
 (6)これまで実施してきた健幸ポイントプロジェクトはあくまで健康寿命延伸に向けた政策の始めの一歩であり,次のステップ,今後の展開,具体的な政策が重要であります。イメージされている取り組み,ロードマップがあればお示しください。
 3,歯と口腔の健康支援について。
 まず,歯科健診事業について質問いたします。
 岡山市では,平成25年4月に施行された岡山市歯と口腔の健康づくり条例に基づき妊婦・パートナー歯科健診,障害者歯科関連事業などが立ち上がり,市民の口腔保健に寄与してきていることは評価すべきことであります。
 しかし,条例の基本理念の一つであるライフステージの特性に応じた取り組みの推進については,現状の歯科保健事業では高齢者に対して十分に対応,網羅できていない点があります。
 そこで質問いたします。
 (1)高齢者は口腔機能の低下に伴うそしゃく障害や嚥下障害,また口腔衛生不良による誤嚥性肺炎などを起こしやすく,全身の健康に大きく影響を及ぼします。早期から定期的に健診及び適切な口腔保健指導を受けることで健康寿命の延伸につながると思いますが,本市としていかがお考えでしょうか。
 (2)今年度4年目となる岡山市入通所介護施設等への口腔ケア等導入支援事業では,医療スタッフからも口腔ケアの重要性がよく理解できたとの評価が上がっていると聞いております。しかし,本事業の実施の施設は限局的であり,対象施設の拡充が必要かと考えます。御所見をお聞かせください。
 続きまして,岡山市休日急患歯科診療所の運営について質問いたします。
 (3)現状では,この診療所の運営については,岡山市が建物の一部を提供してはいるものの,運営経費は歯科医師会がほぼ全額負担し運営しています。一方で,同じ場所で行われている医科の休日夜間急患診療所は,岡山市長が開設者となり,岡山市医師会への委託事業として運営されています。市民目線で考えればこの違いは奇異に感じますが,市長の御所見をお聞かせください。
 (4)本診療所は毎日曜,祝祭日,年末年始に開いていますが,年間の約3分の1は大型連休と年末年始に集中しています。以前の答弁では,市内で休日診療している歯科医院があり,十分に対応できるのではないかとのことでした。しかし,地域的,診療内容的にこれらの人数への対応は難しいと考えます。
 再度お尋ねいたします。
 本診療所の必要性についてどのようにお考えでしょうか。
 4,ホストタウンの取り組みの推進について。
 先日の地元新聞に2020年東京五輪・パラリンピックでドイツのホストタウンに登録されている真庭市の記事が掲載されていましたが,本年7月の第4次登録の時点で179件が登録され,各自治体はこれまで進めてきた地域振興策を飛躍させる絶好の好機と捉え,さまざまな取り組みを進めています。事前キャンプの誘致はホストタウンのプログラムの一つとしてごく普通のこととなり,最近では都道府県を中心にオリンピック・パラリンピック関連の専門部署を新設するところも出始めています。また,他都市に視察でお伺いすると,職員の名刺,役所の封筒,クリアファイルなど工夫を凝らした情報発信が非常に多くなっています。
 オールジャパンで大きなムーブメントが起きつつあることを実感するところですが,これはなぜでしょうか。東京五輪・パラリンピックを経済交流,観光産業,スポーツメディカルの推進,グローバル人材の育成などさまざまな側面からそれぞれの地域が,そして日本全体が成長のエンジンに位置づけているからではないでしょうか。
 そこで質問いたします。
 (1)他都市のこのような取り組みをどの程度見聞し,分析しておられますか。
 (2)ホストタウンの意義がまだまだ庁内で共有されていないように感じますが,どのように検証されていますか。
 (3)今後の取り組みに向けて,ムーブメントとは言いませんが,まず庁内の活性化が必要ではないでしょうか。そのためには何が必要でしょうか。体制ですか,人材ですか,官民連携ですか。そもそもホストタウンに対する認識の問題でしょうか。
 (4)財界を中心としたオリンピック・パラリンピック等経済界協議会が設立され,オールジャパンで創る未来の子供たちのために残すレガシーをキャッチフレーズとした次世代に向けた未来創造のための取り組みが進められていますが,このような動きについて市長の御所見があればお聞かせください。
 以上をもちまして1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)
   
○宮武博議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎大森雅夫市長
   それでは,二嶋議員の御質問にお答えします。
 私は,路面電車の駅乗り入れの関係でデッキを含めたグランドデザインを示して市民に伝えたらどうかと,私の率直な思いはどうなのかということであります。
 まず,ことしの5月に検討会に我々,計画案を示しております。その計画案では,駅からタクシー乗り場までの距離を短縮できないか,それからタクシープールの台数及び送迎ゾーンのスペースの現状確保というような意見が出ました。そして,それを今ベースに修正案を作成しているところであります。また,おっしゃったものに近づくんですけども,今後はデザインについても岡山らしさを感じれるような,そういうデザインをつくって検討を重ねていかなければならないと思っているところであります。
 そして,御指摘のペデストリアンデッキでございますが,この議会でも何度かこのデッキの話は出ております。そこでも申し上げているわけですけれども,まずは駅におりてからの歩行者のスムーズな移動に資するということは事実だろうと思っています。また,交通渋滞も緩和していく面もあるだろうということで一定の効果はあるものと考えておりますが,まずは駅への乗り入れについての問題点を整理していくというようなことで,乗り入れによる人の動きの変化や周辺街区の土地利用の動向などを踏まえた上での今後の選択肢の一つとさせていただきたいと思っております。
 次に,ホストタウンの取り組みですが,所見があればということです。
 オリンピック・パラリンピック等経済界協議会で次の子どもたちにレガシーを残していこうじゃないか,こういう動きがあることは承知しているところであります。岡山市も同じ方向でいるところでありまして,今年度から議会でも承認をいただきましたように事前のキャンプに向けた補助制度を創設し,もう既にスペイン,フィリピン,台湾,そういったところからのキャンプ誘致は実施したところであります。岡山の場合は競技場というか体育館とか柔道をする場所,そういう場所的な環境がすぐれているというのも1つあるんですが,練習相手がいるというのもこれが大きくて,こういう事前キャンプ誘致も順調に動いているということでありますが,御指摘のホストタウンというと,単なるそういうスポーツに限らない,もう少し文化交流を含めて,そして2020年が終わってからも継続してやれるようにということで,我々は姉妹都市プロヴディフがあるブルガリアとやらせていただいているところであります。もううちの職員もブルガリアに行って話をしているところであり,動いているということでもございます。今後もさまざまな団体との連携も模索しながら,より一層取り組みを推進していきたいと考えております。
 私からは以上です。
   
◎林恭生都市整備局都市・交通・公園担当局長
   1,岡山市が目指す将来の交通ネットワークについての項,市長答弁以外に順次お答えいたします。
 まず,総合交通計画策定の作業部会における交通の将来像の議論についてですが,7月に開催した第3回作業部会では,昨年度末に開催した第2回検討会で決定した本計画のコンセプトと目標を踏まえて,岡山市が目指す交通体系の将来像と実現化方策について議論を行いました。交通体系の将来像については,都心,都心と拠点を結ぶ交通連携軸,拠点を含む地域生活圏の3つの階層に分けて,都心内の回遊性の向上,都心と拠点との連携軸の強化,拠点を含む地域生活圏の移動手段の確保を図ることをお示しするとともに,あわせてこれらの将来像を実現するための具体策をお示ししたところ,目玉にする施策を取り上げるなどして市民にとってわかりやすく整理してもらいたい,施策間の関連性の整理や順番づけを行うことで全体像に到達するイメージが見えるのではないかなど,さまざまな御意見を伺いましたが,将来像については異論がありませんでした。
 次に,吉備線LRT化の進捗状況についてですが,吉備線LRT化の検討については,平成28年5月に開催した岡山市長,総社市長,JR西日本岡山支社長による3者会議において,事業費についてさらに精度を上げるとともに,役割分担や費用負担について平成29年度中にも一定のめどを立てることといたしました。費用負担については,初期投資に対して一定の公的負担は考えておりますが,JRには事業化後の運行経費はもちろんのこと,車両や設備の更新費についても負担していただくよう求めているところです。一方,JRからは,高い利便性を提供するにはコストもかかるため,これまで吉備線を担ってきた民間事業者として応分のかかわりはしていくものの,収支バランス等を十分精査した上で検討していきたいと伺っております。
 現在,3者で具体の事業費,維持管理費を精査するとともに,需要予測や収支計算を行っているところであり,あわせて3者の役割分担や費用負担についても協議しているところです。費用負担については,今なお両市とJRの主張に隔たりがあるため,引き続き3者で受け入れられる合意点を見出していけるよう協議を重ねてまいりたいと考えております。
 最後に,デマンド型乗り合いタクシーの課題とその将来像,他の地域における進捗状況についてですが,デマンド型乗り合いタクシーは事前予約が必要であることから,予約手順を覚えるのが大変だとか予約の行為が面倒くさいといった声があるものの,バスと比較して自宅や目的地の付近での乗降が可能となるため,高齢者が停留所へ行き来する負担を軽減できるなどの利点があり,また需要に応じて運行されるため,運行経費が最小限となり,赤字が抑制されます。このことから,まとまった交通需要のない地域において移動手段を確保しようとする際には有効な手法の一つであると考えております。
 デマンド型乗り合いタクシーを含む生活交通は,地域の多くの方々に利用していただける便利で快適かつ持続可能なものとなる必要があることから,現在試験運行を実施している灘崎地域の迫川地区では地域の方々と運行事業者,市が連携し,利用促進や運行改善等に継続的に取り組んでいるところです。現在,迫川地区のほかに千種地区,馬屋上・野谷地区,牧山地区で地元検討組織が設置されており,これらの地区ではニーズ調査を実施し,運行計画の検討に着手したところです。
 以上です。
   
◎森安浩一郎保健福祉局長
   在宅医療・介護の推進と健康づくりの項について順次お答えします。
 まず,第7期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画において特に力を入れる点ですが,まず高齢者の健康寿命を延伸し要介護状態になることを防ぐこと,また要介護状態等になっても状態の改善を目指すことに力点を置きます。また,高齢者が住みなれた地域で人生の最後まで自分らしく暮らせるよう,在宅を中心に医療を含めた施設・在宅サービスをバランスよく安心して利用できる仕組みを構築することにも注力してまいります。
 次に,特養施設の現状と今計画における整備方針,特定施設,有料老人ホーム等の整備方針についてですが,第6期計画における特別養護老人ホームについては,既存施設の増床により90床,地域密着型特別養護老人ホームの新設で145床の計235床を整備する計画で整備を進めています。特別養護老人ホーム,特定施設ともに今後の整備については,第7期計画の策定の過程で介護保険料への影響も考慮し,市内各地域の必要量の見込みと既存事業所等の供給量などを総合的に判断しながら決めていくこととなっております。
 次に,地域づくりの支援体制についてです。
 地域の課題は高齢者,障害者,子ども,環境,交通などさまざまな分野がかかわるものと認識しており,課題の解決を試みるには,分野別,地域と行政,官と民との垣根をなくし,地域の視点から地域づくりを支援することが重要だと考えています。今年度,複合的な課題を抱える方への対応や地域の住民同士の支え合いを推進するための計画である(仮称)地域共生社会推進計画を策定する予定であり,計画の策定の中で横断的な支援体制のあり方についても検討してまいります。
 次に,健幸ポイントプロジェクトの成果と課題,本年度からの実施についてです。
 昨年度までの成果については,インセンティブの付与や歩数,体重等のデータの見える化などにより健康づくり無関心層の参加も得られるとともに,1日の歩数が2,000歩以上増加し,それが維持されること,議員御指摘のBMIの減少やメタボ該当者の減少,医療費の抑制などが挙げられます。課題としては,データ送信場所が公民館などに限られていたことや送信方法が複雑であったことです。このため,今年度からの事業では,データ送信拠点をふやしたり,活動量計に加えスマートフォンからデータ送信できるアプリも導入いたしました。また,対象年齢を5歳下げ,35歳からとし,また企業枠を設けるなど働き盛り世代にも参加しやすいものとしています。
 この項最後に,健康寿命延伸に向けた施策の今後の展開です。
 健康寿命延伸施策については,今後も運動,栄養・食生活,生きがいづくりの3本柱を基本とし,取り組んでまいりたいと考えています。歩くことについては,健幸ポイントプロジェクトで効果が明らかであることから,今後も運動の中に位置づけて取り組んでいきたいと考えています。また,健康づくりについては,民間企業・団体においてもさまざまな取り組みがあることから,今後はそれらと協力した民間活力の活用についても検討してまいりたいと考えています。
 次に,歯と口腔の健康支援の項について順次お答えします。
 高齢者の口腔定期健診,口腔保健指導について,それから入通所介護施設等への口腔ケア等導入支援事業についてです。
 議員御指摘のとおり,高齢期のそしゃくや嚥下などの口腔機能の維持は誤嚥性肺炎や低栄養の予防となることから,住宅や施設入所にかかわらず重要であり,健康寿命の延伸に寄与するものと考えています。しかし,その重要性について市民の方や関係者に十分認識されているとは言いがたい状況であるため,まず市民や関係者への啓発活動が必要であると考えています。また,入通所介護施設等への口腔ケア等導入支援事業の今後の展開につきましては,施設職員等従事者の負担等も課題として挙がってきましたので,今後とも歯科医師会と協議しながら進めてまいりたいと考えています。
 最後に,岡山市休日急患歯科診療所の運営,それから本診療所の必要性についてです。
 休日夜間急患診療所で診療している内科,小児科については,休日,夜間に救急患者を受け入れる民間の診療所が少なく,また休日夜間急患診療所を受診する年間約1万人の軽症の救急患者が2次,3次の救急医療施設へ殺到すると,重症,重篤な患者の処置に支障を来すおそれがあります。このことから,本市の救急医療体制を維持し,市民の生命を守るために休日夜間急患診療所は岡山市が開設しています。この点において,休日急患歯科診療所とは差異があるものと考えています。
 なお,休日の歯科急患を受け入れる休日急患歯科診療所の必要性については,特に年末年始や大型連休にニーズがあることは認識しております。現在,歯科医師会と協議を行っており,年末年始や大型連休を含めた歯科の休日診療の実態を把握した上で今後のあり方について検討してまいりたいと考えています。
 以上です。
   
◎荒島茂樹市民生活局長
   ホストタウンの取り組みの推進についての項で,市長答弁以外の項目について御答弁申し上げます。
 まず,ホストタウンで他都市の取り組みをどの程度調査しているかという御質問でございますけれども,他都市の活動状況につきましては,ホストタウンの相手国と2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた事前キャンプが決まり実際に受け入れた自治体,現地の競技団体への訪問や視察を受け入れた自治体,文化交流を進めている自治体などがございます。適時に他都市への聞き取りや資料の取り寄せを行うなど,情報収集に努めております。
 続きまして,ホストタウンの意義がまだ庁内で共有されていないように感じるがどのように検証しているか,それから庁内の活性化が必要ではないかとの御質問ですけれども,ホストタウン交流計画の策定に当たりましては,庁内で平成27年11月にスポーツコンベンション誘致推進プロジェクトチームを関係各課で組織いたしまして,さまざまな議論を重ねております。ことし4月に職員向けにホストタウン交流計画に関する研修会を開催し,交流事業の内容はもとより,ブルガリア共和国とゆかりのある株式会社明治の社員によりましてヨーグルトの魅力,ブルガリアの魅力といったテーマで講演していただき,相手国への理解を深めたところでございます。また,先ほど市長のほうからも話がございましたが,ブルガリア共和国を訪れまして,ブルガリアからの事前キャンプ誘致についての交渉等も行っております。また,図書館におきましてはブルガリアコーナーの巡回展を順次開催するほか,ブルガリアゆかりの人の招聘やESDの交流事業を予定しておりまして,ホストタウンについての認識を深めているところでございます。まずは庁内での意識を高めるよう引き続き努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   市長,御答弁ありがとうございました。
 まず,岡山市が目指す将来の交通ネットワークについての項の吉備線のLRT化についてお尋ねさせていただきます。
 これ,私もう多分4回も5回も続けて質問させていただいています。このLRT化に関しては,休眠していた構想を市長が検討のテーブルに上げていただいたわけであり,当初の社会状況とかさまざまな面で大きく変化してきているわけであります。まさにゼロベースからの検討といっても間違いないと思うわけであります。局長のほうからお答えをいただいたんですけれども,費用負担の実現に向けて幾つかの柱になる点を伺いました。市長,やっぱり気になるんです。現在の到達点とか進捗状況とかそういった点をやっぱり市長の口からお聞きできたらなと思うわけでありますけれども,感覚的にどのような到達点なのか,ちょっとお聞かせ願えませんか。
   
◎大森雅夫市長
   また難しい質問をと思うところでありますけど,今は実務ベースで進んでいます。私も時折その報告を受けるということでありますが,これはやはり二嶋議員御指摘の費用負担の問題が最大であります。1つはイニシャルコスト。そして,ランニングコスト。そして,更新費。それぞれに今,差があるということであります。JR西日本も民間会社でありますから,今彼らがこう主張しているというのをなかなか言いにくいところもございますし,これからの交渉過程の中で最終的にどうセッティングされるかはまだまだわかりません。今後,私としては10月1日の選挙というのが大きいんですけれども,もしそこでお許しをいただけるのであれば,本当に早急に議論を重ねていきたいと思っております。今年度内に,こういう議会になるのかどこかわかりませんけれども,これについての一定の見解は出させていただきたいと思いますので,よろしくお願い申し上げます。
   
◆二嶋宣人議員
   この吉備線のLRT化の問題は岡山市のまちづくりに大きくかかわることでもありますし,具体的には2期目の当選後ということで市長の答弁であったように,そのときには明確な御答弁をいただけたらなと思いますので,よろしくお願いいたします。
 続いて,デッキ構想,それから電車の駅前広場への乗り入れについてであります。
 これも市長のほうから御答弁をいただきました。地方都市で最近目につくのが駅ナカや周辺地域の再開発の動きであります。大阪であったり京都,博多は御承知のとおり,広島は現在進行中と。人が最も集まる場所に交通機能であったり商業施設を集約することは理にかなったことであります。そのための電車の乗り入れであったり,デッキもそのツールであると私も認識しています。ここもひとつ市長,お答えにくいところかもしれません。グランドデザインについての答弁をいただきましたけども,整理しつつ,じゃあ市長が現時点で想定されているデッキ構想の可能性,またそこのあたりの到達点についてお聞かせいただけたらなと思うんですけれども,いかがでしょうか。
   
◎大森雅夫市長
   私がこの4年間常々申し上げてきた話というのは,1つはやはり岡山の市内中心部のもう少し楽しめる,歩いて楽しめる,公共交通を使って楽しめるようなそういう魅力づくり,そして公共交通の整備,歩行空間の整備,そういったことを申し上げているところであります。1つの拠点が駅前であり,また後楽園,岡山城であり,表町であり,西川である。こういったところをどうやって結んでいくのかということに1つの意味があるんだろうと思っております。
 路面電車の問題は,これは駅の問題もさることながら,路面電車を駅に接続し直接乗り入れることによって,岡山駅を利用する方がこの中心部の路面電車を利用することでさまざまなところに非常に行きやすくなる。特に高齢者等々のことを考えると,やはりそういう方向性を考えるべきではないかと申し上げたところであります。そういう面で私は非常に重要なプロジェクトだとは思っておりますが,今おっしゃられたようにこの再開発の動きは承知しているところであります。この再開発をどう捉えるかによって,もちろんこの駅との直接的なアクセスというのが必要になってくるということも十分想定できるわけであります。そして,この路面電車の乗り入れとそれを関連づけてやっていくということを否定しているところではないわけでありますが,とりあえずは今乗り入れに伴って直接的に必要になってくるのが,例えば今タクシーの話であったり,それからデザインをどうするかというようなこともあるわけであります。そういったことをまずは片づけていき,路面電車の乗り入れの実現に向けて歩んでいきたいなと思っているところであるというのが率直な今の感想でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   2期目の当選後にまたいろいろと議論していきたいなと思っております。
 ライドシェア,生活交通確保策についてお尋ねいたしました。私はこれまでもこの件に関して,買い物弱者対策ということに関連して幾つか質問させていただきました。しかし,全国的に見ても,この対策の助けとなる移動販売であったり,コミュニティバスであったり,今実施しているタクシーであったり,こういった事業の7割が実質的には赤字という,これは総務省の調査結果から示されています。
 市長も御存じかどうかわかりませんけども,私の地元の一宮地区で私の事務所の目の前に辛川西という停留場があるわけであります。民間のバスが180号を走っているわけでありますけども,この6月1日の改定で平日の岡山行きが9本から4本になりました。土日は8本から3本になりました。こういった周辺地域の公共交通環境は,やっぱりスピード感を持って大きく変化してきているという状況であります。
 そういったことも鑑みた上での質問でありました。局長から御答弁をいただきました。当局の皆さんも一生懸命やってくださっているというものの,把握していることと我々議員が住民の皆さんから直接聞く切実さには少し温度差があるんじゃないかと感じざるを得ません。立場や接し方もあるとは思いますけれども,この点について,新しくなられた局長,御所見をお聞かせいただけませんか。
   
◎林恭生都市整備局都市・交通・公園担当局長
   今,議員がおっしゃったとおり,岡山市の周辺での交通状況というのは場合によっては日増しによくない方向に向かっている現状なんだと思います。そうした中,市としても生活交通なり地域の生活の足をいかに確保するか,地域の皆さんと一緒に議論しながら進めていきたいと思っております。地域の方々から一緒に勉強しようというようなお声がけがあれば,地域に出向いてしっかりと議論させていただきたいと,このように思っております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   局長,地方創生が叫ばれる中で生活交通のあり方は解決すべき優先順位の高い問題であるということは,これまでも議会の市長答弁の中にあったと思います。地域性もある中で,残念ながらこれはというスタンダードがないのも現実だと思います。言い方を変えれば,これは非常に難しい問題かもしれませんけれども,正解が導き出されれば地方創生の起爆剤になり得ると私自身は思っています。
 中心市街地の活性化,周辺地域の振興は同等であると市長はこれまでも答弁されてこられましたけれども,そこについての御認識を再度お聞かせいただけませんか。
   
◎大森雅夫市長
   まず,私はこれ何回もお話ししていますが,中心市街地の活性化というのは中心市街地のためにだけあるものではありません。それを活性化することによって,周辺部の方も楽しんでいただけることになるし,また市外から岡山に来られる方にとっても大きなプラスになるだろうと思っております。したがって,周辺部のためにもなるわけですが,この議会でもやはり周辺部の方々を代表する特に議員さんから幾つかの指摘をいただいております。
 1つには,これは地域によって差があるものの,若干人口が減ってきている,そういうことでこれからのコミュニティーを維持できるのかというような,そういういらいら感みたいなものがあるんだろうと思っております。そういうことに対応するために産業面でどういうふうにやっていくのがいいのか,そこが持つ資源をどうやって活用していくのか,大きく言えば農業の問題をどうしていくのか,そういったこともあるだろうと思いますが,その中の一つが今の交通の議論だろうと思っています。
 私は,先ほどは中心部の話で公共交通の議論をさせていただきましたけども,やはり周辺部の中でのこういう生活交通,デマンドタクシー的なもの,それから周辺部と中心部を結ぶ公共交通,これらはどちらも重要だろうと思っております。今,全体の計画づくりをやらせていただいておりますが,これからこれらのことについてはもう少し進めて考えていかなきゃならないと思っているところであります。周辺部と中心部,二嶋議員がおっしゃるようにどちらがプライオリティーが高いとかそういう次元のものでは私はないと思っておりますので,岡山市全体がさらによくなるように努力していきたいと思います。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   ありがとうございます。周辺地域の生活交通の課題について,市長の公約があるとすれば位置的に高いですよと捉えさせていただきました。
 続いて,在宅医療・介護の推進と健康づくりについての項であります。
 まず,特養施設についてお尋ねいたします。
 御答弁ありがとうございました。国が在宅医療・介護へとかじを切っている中で介護保険料等々の財源等を鑑みると,むやみやたらな施設整備はいかがなものかと私自身も思っています。
 局長も御存じのように,平成28年6月1日の段階で岡山市における要介護3から5の在宅者の待機者だけでも904人いるわけです。全体では2,876人いるというふうな情報をいただいております。これはまさに待機児童問題と同様,差し迫った問題であると私自身は認識しているわけでありますけれども,岡山市がこの第6期計画の中で特に在宅で介護依存度の高い人の早期解消を目指すことを念頭に必要数の整備をしていくといったことを述べられていたと思います。
 もちろん一気にこの待機者がゼロになるという状況は現実的に無理だと思いますけれども,本市が待機者ゼロに向けてどういった努力をしていくのか,どういった取り組みをしていくのかといった方針とかロードマップはしっかりと示されるべきと私自身は思うわけでありますが,局長,そのあたりについての御所見をお願いいたします。
   
◎森安浩一郎保健福祉局長
   今,議員もおっしゃられましたけれども,特別養護老人ホームについては待機者がおられます。緊急度の高い方もおられます。そういう点では特養整備の必要性については十分我々も認識しておりますし,それとあわせて在宅サービスのほうも24時間の訪問サービスの充実を含めていろんな場面で取り組んでいかなければいけませんし,また医療と介護の連携で在宅の生活をより安心できるものとなるよう取り組んでいくのが我々の一番重要な課題だと思っております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   局長るる述べられたことで,そうした連携は必要ですよと。しかし,施設もある程度の整備は必要なんじゃないですかということが聞きたかったわけですので,そのあたりを答えていただけないのであれば,また次回しっかりとこの第7期に示していただけるようによろしくお願いいたします。
 特定施設のほうについてお伺いいたします。
 需要はまだまだあるという現場の方々の声を聞いております。しかし,本市は第6期の計画の策定に当たって,十分に需要は満たしているという判断でありました。現場と行政側の見解の相違をどう理解すればいいのか,そのあたりについてお聞かせください。
   
◎森安浩一郎保健福祉局長
   特定施設については,第6期計画では整備しておりません。我々も待っておられる方がおられるという声もお聞きはしております。議員も御承知のとおりだと思います。やはり施設によっては人気があってこちらに行きたいと選ばれる方もおられれば,中には介護が必要な方が入居しないままのところもあると聞いております。そういう意味では,やはり特定施設の整備については現状の把握に努めて,どういう整備が必要なのか十分に検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   局長,単刀直入にお伺いいたします。
 局長が感覚的に見て,今策定の段階で,この特定施設の整備は重要だなと思いますか。
   
◎森安浩一郎保健福祉局長
   介護保険で定められた施設の中の一つでございますので重要性については認識しておりますけども,まずはやはり介護度の高い方のついの住みかとなる特別養護老人ホームなどの整備については重要なのかなと考えております。さらに,先ほどの在宅サービス,それから連携も必要だと思っております。いずれもこれからの今現在検討しております第7期計画の中で十分に検討して整備量を決めていきたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   特定施設は重要ですけれども,しかしそれ以上に特養のほうをもっともっと考えていかなきゃいけない。ならば,もっと先ほどの答弁の中でもしっかりと述べてほしかったなということがあるわけでありますけれども,第7期の骨子案が11月に示される予定であり,時間も限られております。この点においては,現場の声,またアンケートを通してしっかりとした計画を立てていただきたいと思います。
 そして,健康寿命の延伸に向けた今後の展開についてであります。
 これまでは特区による予算で事業展開ができてきたということですが,今後はどの程度の予算がつくかわからないし,積極的な展開かどうかというふうなところであるということで,答弁としては内向きな状況のように感じました。今,せっかく積み上げてきたものがここで一旦閉じてしまうという状況でのそういった取り組みは本末転倒だと思いますけれども,この健康寿命の延伸,これも市長がよく議会の中でも述べられてきたと思います。市長から見たこの健康寿命延伸の今後の展開ですよね,この健幸ポイントプロジェクトを通してどういった展開を目指しているのか,そのあたりについて御所見をお聞かせください。
   
◎森安浩一郎保健福祉局長
   先ほども申しましたけども,今回の健幸ポイントプロジェクトは働き盛り世代にも広げると。きっかけづくりをさまざまな世代の方に広げていくことが我々の課題かなと思います。その中の一つがこの歩くこと,健康づくりの取り組みだと思っておりますので,引き続きその取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   じゃあ,今後の展開も含めてしっかりと予算を組んで展開していくと捉えさせていただきますが,それでよろしいでしょうか。
   
◎森安浩一郎保健福祉局長
   その点につきましても,民間企業・団体での取り組み,それからいろんな民間活力の活用なども検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   歯と口腔の健康支援についてお尋ねいたします。
 休日診療の運営についてであります。
 運営母体の歯科医師会は,会の公益性に鑑みて市民のために運営費を歯科医師会の会計から拠出していると聞いております。人口規模的にも岡山市と同等の熊本市について調べてみました。休日診療では,休日夜間及び年末年始については,熊本市,行政から委託があって助成を受けていると聞いております。他の政令市には口腔センター等々があるということでありますけれども,他の政令市も比較的この休日診療においては行政が助成していると。そういった状況を鑑みると,本市はいわゆる出おくれ感が否めないなと改めて感じるわけであります。
 協議という話がありましたけれども,この休日診療において行政が歯科医師会と連携していく必要があると,医療の公平性から見ても必要だと感じるわけでありますけれども,そのあたりについて再度御所見をいただけませんか。
   
◎森安浩一郎保健福祉局長
   先ほども御答弁させていただきましたが,休日急患歯科診療所の運営については歯科医師会と協議して,それからもし何か施策を考えていく際には,やはり現場で急患を扱っておられる歯科医師の方に従事していただかなければできない事業でございますので,そのあたりはしっかり御意見や現状をお聞きしながらどういう取り組みができるのか検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   長年協議していて結果が出ないから聞いているんです。じゃあ,何が弊害になっているのか,そのあたりについてもう少し詳しくお聞かせください。
   
◎森安浩一郎保健福祉局長
   年末年始や大型連休については利用者も多く,ニーズも高いという状況でございます。ここについて熊本市の状況も私も調べさせていただきましたが,どういうふうに課題が解決できるか,また大型連休や年末年始以外の休日については逆にニーズが低い状況でございますので,そのあたりの対応をどうするのか,実際に休日に通常どおりの診療をされている歯科医師の方もおられますので,そのあたりのことについても歯科医師会とよく協議させていただきながら進めていきたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   最後のホストタウンの取り組みについて質問させていただきます。
 答弁を聞かせていただきましたけれども,残念に思うことは庁内の盛り上がりがないなということであります。ホストタウンのことを私の回りに聞いても,ほとんど知らないという方が多くいます。ホストタウンの取り組みはこれからだという認識なのか,そのあたりについての局長の御所見をお聞かせください。
   
◎荒島茂樹市民生活局長
   ホストタウンの取り組みにつきましては,先ほども御答弁申し上げましたけれども,ブルガリアからのキャンプ誘致について今働きかけを行っているところでございます。他都市の事例とかを見ておりましても,やはり事前のキャンプとかで来られた他の国の選手の方々と地元の方々との交流,こういったところからいろいろ広がっていくような事例が多いと感じております。ブルガリアにつきましてもこれからキャンプ誘致が実現することに伴って,庁内の盛り上がりというのもさることながら,民間レベルでの盛り上がりというのがやはり不可欠だと思っておりますので,そういった意味で盛り上がりを図っていきたいと思っております。
   
◆二嶋宣人議員
   答弁の中で局長は他都市の情報収集をしたと述べられました。では,そこから見えてきたヒントは何かありましたか。
   
◎荒島茂樹市民生活局長
   やはり行政だけではなく,市民の参加,それからその前提としていわゆる民間団体,学校であるとかボランティアでの参加であるとか,いろんなところの参加というのが必要なんだとは感じております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   民間を巻き込む取り組みをしっかりとしていくということでありますので,そのあたりをしっかり着手していっていただきたいなと思っております。
 そして,先ほど紹介させていただきましたが,財界中心の協議会,東京オリンピック・パラリンピックを未来の子どもたちのために残すレガシーと銘打っています。子どもたちのために何かを伝えるターニングポイントであってほしいとの願いだろうと思うわけであります。
 先ほど市長のほうからも,事前キャンプ云々くんぬんに力を今入れているとありました。しかし,さらにフィールドをもっと幅広くとって,経済交流であったり観光産業であったりグローバル人材の育成など岡山市が飛躍するチャンスであります。そういったことをしっかりと念頭に置いて取り組んでいっていただきたいなと思うわけでありますけれども,この点について最後に今後に向けた市長の1期4年の総くくりということで本気度をお聞かせいただいて,私の最後の質問とさせていただきます。
 御答弁よろしくお願いいたします。
   
◎大森雅夫市長
   じゃあ,少し広く捉えさせていただいてお話し申し上げたいと思います。
 この2020年のオリパラに向けての動きというのはこれからどんどん活発化していかなきゃならないと思っておりますし,こういうブルガリアだとかのホストタウン,先ほどのフィリピン,スペインとか申し上げましたけど,いろんな形で輪が広がっていっているんじゃないかなと思います。
 それから,観光とか文化交流とかいろんな面でも少し広がりが出てきているんじゃないかなと。観光については,特に東南アジアへのムスリム対応の話を何回か申し上げたこともございます。そして,実は8月末,本会議が始まる直前に,日中韓の会合で韓国の蔚山に行ってまいりました。そこでどうしても岡山市長と会いたいというような,これはソウルの特別区である道峰区というところなんですけれども,どうして会いたいかというと,やっぱり岡山のこのESDの活動であるとか文化の動きであるとかそういったものに共感を覚えてお話しして,これからの交流を進めていきたいと。実はやっぱりESDの会議というのは非常に大きかったと私は思っています。そして,昨年日中韓の国際会議もやらせていただいて,そういう流れの中で各市,今道峰区を1つ申し上げましたけど,それ以外にもいろいろな問い合わせが来ております。そういったことを継続していくことによってさまざまな交流が図られていくんじゃないかと思っているところであります。
 したがって,オリパラも重要ですけれども,それだけじゃなくていろいろな視点で,あの手この手というのは私時々使わせてもらっているんですが,いろいろな手段を使いながら岡山にさまざまな方に来ていただき,いろんな交流をし,岡山が発展できるようにしていきたいと思っております。
 以上です。