平成27年 9月定例会 - 9月8日

◆二嶋宣人議員
   皆様こんにちは。また,お疲れさまでございます。
 先ほどの森田議員の質問から約45分がたちましたので,ハーフが終わったということでございます。
 インターネット,傍聴の方,またoniビジョンの方はきっと11時半ということでございますので,ひょっとしたらもうお休みの方もいらっしゃるかもしれませんけれども,本日最後のバッターということで頑張ってまいりたいと思います。自民党の二嶋宣人でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは,早速質問に入らせていただきます。
 大きい項目1,岡山市認定在宅介護対応薬局について。
 国が在宅医療・介護を推進する中で,加速する高齢化を背景に我が国の医療費は年々増加傾向にあります。国は,医療費抑制のためにさまざまな政策を推し進め,その一つとして昨年4月から薬剤師法施行規則の一部を改正する省令が施行され,薬剤師は在宅医療において残薬の調整のために,処方医の同意を得ることを条件に調剤数量を減量できるようになりました。また,患者の服薬状況を一元管理するかかりつけ薬局制度の導入をかため,来春のスタートを目指しています。
 東京都健康長寿医療センター研究所の調査で,日常的に薬を飲んでいる在宅の高齢者の4割が,6種類以上の薬を多剤併用しているといわれ,そして日本薬剤師会の推計では,服薬指導で在宅患者の薬の飲み残しや重複を防ぐことで,薬剤費の削減効果は年間約400億円に上る見込みとも言われています。
 今回は,在宅医療・介護を初め私たちの生活の中で薬を取り扱う薬剤師の役割等についてお尋ねいたします。
 (1)本市における今後の医療費抑制の目標はありますか。あればお示しください。
 岡山市では,あらかじめ同意を得た患者宅へ薬剤師が出かけ,飲み忘れなどを防ぐ服薬の管理を行う訪問指導推進のため,平成25年度より在宅介護対応薬局の認定事業がスタートしました。本年度,研修等の条件をクリアした72薬局が認定を受け,きめ細かい服薬管理に努められています。
 そこでお尋ねいたします。
 (2)本市は,岡山市認定在宅介護対応薬局事業にどのような効果を期待しているのでしょうか。
 (3)岡山市認定在宅介護対応薬局事業のこれまでの成果と課題,そして今後の事業展開をどのように考えているのでしょうか。
 今後,この事業をさらに進めていくためには,幾つかの問題点が指摘されています。まず1つ目は,24時間対応の充実についてです。今,国は薬局改革のポイントの一つとして,24時間調剤対応を検討しています。そういった中で,岡山市には地域に根差された個人経営の薬局が多くあり,夜間,休日といった緊急どきに薬局が地域でしっかりと受け皿になるための薬局間で在宅業務を受け入れる基幹薬局をサポート薬局がサポートすることができるサポート薬局制度を実施しています。今後ますますよりチーム医療の質を高めるための価値ある存在として,そして在宅医療で重要な役割を担う薬剤師,薬局の活躍が期待されます。
 そこでお尋ねいたします。
 (4)24時間対応での調剤,服薬指導をする薬局の普及促進を本市はどのように考えていますか。今後,市として実施すべき具体的な取り組みがあればお聞かせください。
 さて,平成25年3月に策定した岡山操車場跡地整備基本計画において,健康・医療・福祉系施設導入区域,新岡山市民病院を除く約3ヘクタールの活用を検討中ですが,このたび定期借地の手法で民間企業から基本計画のコンセプトに沿ったアイデア募集を行い,4案が提案されました。
 そこでお尋ねいたします。
 (5)この3ヘクタールの健康・医療・福祉系施設導入区域内に先ほども触れました24時間調剤や在宅患者の服薬指導の一元化,さらには災害どきの医薬品備蓄など幅広い役割を担うサポート薬局の拠点を設置することで,新岡山市民病院──ここで示すのは岡山市の地域ケア総合推進センターでありますけれども──との相乗効果が期待されると考えますが,御所見をお聞かせください。また,今後の事業実施のスケジュールとアイデア募集で提案された4案を参考とし,本市が策定する事業実施方針ではどのような点が重視されるのでしょうか。
 続きまして,2つ目は薬剤師在宅業務の認知度向上についてです。岡山市認定在宅介護対応薬局は,行政主体のワールドカフェや多職種の会に積極的に参加され,医療・介護関係の方には徐々に認知されてきているとのことですが,一般市民に向けてのアピールはまだまだと感じられます。
 そこでお尋ねいたします。
 (6)例えば,さらにいろいろな場面での広報や,在宅訪問車に岡山市認定在宅介護対応薬局のマグネットを張るとか,導入検討している超小型モビリティーを積極的に利用してもらうなど,今後市民の認知度を高めるための取り組みが必要と考えますが,御所見をお聞かせください。
 続きまして,大きい項目2,雑誌スポンサー制度についてであります。
 日本図書館協会によりますと,全国の公共図書館の書籍購入のための資料購入費は,1998年の350億円をピークに2013年には279億円に減少しています。緩やかながら景気の回復基調が続いていると言われているものの,まだまだ地方財政は厳しい状況にあり,図書館の中で削られる的になるのが雑誌と考えられます。
 そういった中で,企業,団体が図書館内閲覧用の雑誌の年間購読料を負担し,カバーに企業,団体の広告を掲載する雑誌スポンサー制度が全国の公立図書館で広がっています。岡山では,岡山県立図書館が平成24年度からこの制度を実施しており,年々スポンサー数,雑誌数がふえ,今年度7月末現在で26社がスポンサーとなり,雑誌数57誌,約66万円の成果を上げています。
 このように,この制度自体が好評と言われる自治体がある一方で,制度実施当初はスポンサーがつきやすいが,継続してスポンサーになってくれない,またそもそもスポンサーがほとんどつかないなど,企業として費用対効果が薄いという結論に至ったという課題を挙げる自治体もあるとのことです。
 この雑誌スポンサー制度自体に工夫の余地はまだまだあると思われますが,これから図書館を発展させるためには,図書館が地域の課題解決や調査研究を支援できる拠点として,サービスや運営を改革していかなければならないと言われています。そのためには,利益を上げることが目的ではなく,これまでの図書館サービスの内容,質を低下させることなく,資料の幅を拡大させるための方法を積極的かつ大胆に探っていくべきと考えます。
 そこでお尋ねいたします。
 (1)市民の多種多様にわたる資料ニーズが高まってきていますが,今後,人口減少,税収減が予測される中で,本市は資料購入のあり方,方法をどのようにお考えでしょうか。
 (2)本市は,この雑誌スポンサー制度の導入はお考えでしょうか。県立図書館における制度実施は成功事例の一つと思います。他の実施政令市の状況も踏まえ御所見をお聞かせください。
 (3)デメリットをメリットに変える工夫の検討は必要です。その点における検証はどこまでなされたのでしょうか。
 (4)市民の方が購入し読み終わった本や雑誌の寄贈を積極的に働きかけることも蔵書の確保,充実という意味で必要と考えますが,御所見をお聞かせください。
 続きまして,大きい項目3,小・中学校の教室へのエアコン設置についてであります。
 これにつきまして,私は昨年9月の自民党を代表しての質問でも触れさせていただきましたし,これまでも本当にもう何年も多くの議員の方が質問されています。改めて,この小・中学校の教室へのエアコン設置の必要性について質問いたします。
 文部科学省の公立学校施設の空調設備設置状況,2014年実施によりますと,全国の公立小・中学校の普通教室──コンピューター室や理科室などの特別教室は除きます──のエアコン設置率は,2014年には32.8%まで上昇しています。また,ある調査では,岡山県の7月の平均最高気温は上位,全国5位にもかかわらず,設置率は1割程度,10.8%という結果もありました。
 まさにこの夏,暑いが枕言葉になりそうなきょうこのごろですが,今では地球温暖化による異常高温は珍しくありません。我々世代では,エアコンがない教室での授業は当たり前でしたが,エアコンのない今の学校教室における授業環境の苛酷さははかり知れません。エアコン設置は,快適で勉強しやすい環境の確保,児童・生徒の学習支援,総合的な学力向上施策を推進するためにも必要と考えます。
 そこでお尋ねいたします。
 (1)改めてお伺いします。これまでの研究,検討を踏まえた上で,現在エアコン設置への必要性についてどのようにお考えでしょうか。
 (2)本市は,平成24年度の扇風機設置後,岡山大学と連携し自動温度測定器による教室の温度調査をしていますが,調査対象とその結果についてお聞かせください。また,その調査結果を踏まえて何らかの市の対策,方向性は検討されているのでしょうか。
 (3)エアコン設置経費は,これまでの試算では約50億円から60億円とのことでしたが,この試算10億円の幅はどのような理由からでしょうか。また,資材高騰が続いている今,設置経費試算はこれまでと同じなのでしょうか。
 (4)まずは他都市に比べておくれている学校の耐震工事の平成29年度完了が第一の優先事項であるということ,そしてエアコン設置に当たり財源が担保され,行財政改革の方針をしっかりと堅持すべきであるということは重々理解します。しかし,どの自治体も耐震工事を抱えながら何らかの工夫をし,エアコン設置に取り組んでいるわけであります。苦しいのは岡山市だけではありません。全国の公立の小・中学校は義務教育であり,地域による格差はあってはならないと思いますが,御所見をお聞かせください。
 (5)大切なのは,子どもたちのための優先順位をどのように考えるかであります。平成29年度以降の優先順位をどのように検討されていくのでしょうか。ある程度の方向性,計画案は示すべきではありませんか。
 以上をもちまして1回目の質問を終わらせていただきます。御答弁のほどよろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。(拍手)
   
○宮武博議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎大森雅夫市長
   それでは,二嶋議員の御質問にお答えします。
 私からは,岡山市認定在宅介護対応薬局についてということで,どのような効果を期待しているのか,これまでの成果と課題,今後の事業展開ということでお話を申し上げたいと思います。
 二嶋議員も御指摘されておりましたけれども,岡山市認定在宅介護対応薬局認定事業につきましては,高齢化の進展に伴って服薬管理が困難である,また副作用の見落とし,多量の残薬などの問題がクローズアップされていることが背景にあるわけでございます。これらの問題を解決するために,まず薬剤師さんが高齢者のお宅にお邪魔して対応していこう,こういうことでありまして,一定の要件を満たした薬局に対して市が認定を行う岡山市独自の事業で平成25年度から実施しており,ことしの3月17日現在で72の薬局を認定しているところでございます。
 認定に当たっては,私も直接お伺いしてお話しさせていただいたりしているところでございますが,これまでの成果というと,この在宅を支えている医師,そして看護師等の専門職の皆様と顔の見える関係がつくられ,お互い協力しながら在宅療養を支える素地ができつつあるんではないかと認識しているところであります。また,認定薬局を岡山市のホームページ等で公表することで,在宅療養に係る薬局の役割を医師,看護師等の皆様に認知していただくことができたのではないかとも思っているところでございます。
 ただ,現状としては,この事業,まだ始めて間がないわけでございます。まだまだ岡山市民への周知は十分とは言えません。そういうことから,薬剤師による在宅訪問や相談件数が明らかにふえたとは言えない状況でございますが,関係者の動き等を把握しながら,この事業を着実に進めていくことで高齢者の方々の在宅療養生活において服薬管理,飲み残しの解消などの面で薬剤師の皆様に重要な一翼を担っていただきたいと考えているところでございます。
 私からは以上です。
   
◎那須正己保健福祉局長
   認定在宅介護対応薬局の関係の御質問で市長答弁以外のところを順次お答えいたします。
 まず,医療費抑制の目標につきましてでございます。
 医療費のうちの調剤費につきましては,岡山市の国民健康保険の例で申し上げますと,本人負担を含む平成26年度医療費は全体で約601億円,このうち調剤が約85.5億円で,全体の14.2%を占めております。岡山市では,国民健康保険財政健全化計画に基づき,ジェネリック医薬品普及啓発強化を含む新規事業に効果額目標を約1.9億円として集中的に医療費適正化に取り組んでいるところであり,今後とも一層の適正化を図ってまいりたいと考えております。
 次に,24時間対応の薬局の普及促進,それから市として実施すべき具体的な取り組みのお尋ねでございます。
 24時間対応薬局につきましては,現在国の検討会の中でかかりつけ薬局が持つべき機能の一つとして議論されており,今後の国の動向を注視してまいりたいと考えております。
 また,岡山市といたしましても,在宅医療・介護を支えるために今後より一層薬局の専門性を生かした役割を担っていただきたいと考えており,現在薬剤師会で進められているサポート薬局制度につきましては,どのような課題があるのか,薬剤師会の皆様から御意見を伺ってまいりたいと考えております。
 次に,操車場跡地の関係の御質問でございます。
 議員御提案のサポート薬局の拠点につきましては,仮に岡山操車場跡地,健康・医療・福祉系施設導入区域へ設置できるとすれば,市民病院内の岡山市地域ケア総合推進センターとの連携などの効果が一定あるのではないかと思います。当区域の整備につきましては,隣接するJR北長瀬駅や市民病院の立地を生かし,健康・医療・福祉系都市機能やサービスを備えた環境づくりはもとより,全体として新しい岡山の魅力やにぎわいを創出し,その魅力や機能を将来にわたって維持,向上するなどの波及効果も期待できるものにしなければならないと考えているところでございます。
 ちなみに,スケジュールにつきましては,今年度中をめどに事業実施方針を作成し,平成28年度には事業者の公募を行ってまいりたいと考えております。
 この項最後ですが,市民への認知度を高める取り組みのお尋ねでございます。
 市民の皆様への周知につきましては,医療政策推進課ホームページへの掲載や認定薬局の一覧を冊子にしたものを岡山市地域ケア総合推進センターの窓口に置くとともに,医療・介護関係のイベントの際に配布を行っているところです。また,地域ケア総合推進センターでの相談対応においても,認定薬局を紹介するなど活用しているところでございます。
 議員御提案の訪問する車両へのステッカーや超小型モビリティーの活用等につきましても,今後市薬剤師会とどのような方法がいいのかなど相談しながら研究してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◎山脇健教育長
   まず,雑誌スポンサー制度についての4点のお尋ねにお答えします。
 岡山市におきましても,人口減少社会を迎えることが予測される中で,将来にわたりまして多様な市民ニーズに応える図書の種類や冊数の確保を図る必要があります。図書の寄贈や雑誌スポンサー制度の導入などは有効な手だてであると考えております。寄贈につきましては,10年ほど前から館内掲示やホームページで御協力をお願いしておりまして,平成26年度は約5,300冊の寄贈を受けております。
 雑誌スポンサー制度は,その雑誌を手にとる人にしか広告が目に触れず,宣伝効果が薄いという課題がございますが,スポンサー名を館内掲示やホームページで紹介するなどの工夫を検討いたしまして,今後の導入に向けて取り組んでいきたいと考えております。
 次に,小・中学校の教室へのエアコン設置について順次お答えいたします。
 気温上昇によりまして学習環境への影響も懸念されております。エアコンの設置は重要な課題であると考えておるところであります。
 温度調査対象は,平成25年度は市内2小学校を対象に調査を始めました。年度や地域により気温差があることから,現在市内8小学校に対象を拡大し調査を継続しております。
 試算幅の理由といたしましては,買い取り方式やリース方式の比較によるものでございます。資材高騰による試算につきましては,業者への聞き取りによりまして,これまでの試算と同様と考えております。
 他都市との地域格差及び平成29年度以降の優先順位についてでございますけれど,学校の耐震化は他都市に比べておくれまして,急ピッチで今現在行っております。そのための多大な財源が必要となっておりまして,エアコン設置につきましては長寿命化対策とあわせて耐震化以降の課題であると考えておるところでございます。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   御答弁ありがとうございました。
 それでは,随時質問に入らせていただきます。
 まず,最初の認定在宅介護対応薬局についての項でございます。
 先ほども山田議員のほうから医療費の関係等々でも触れて,この平成26年度の医療費が40兆円を超えることが確実になったと先般厚労省からも発表がありました。社会保障にとって,当面の山場というべきものはやはり団塊の世代の方々が75歳以上になる2025年,まさに10年後,国では医療費が54兆円に膨らむとも言われていますし,そのあたりについては局長も御認識されていると思います。岡山市だけに限らず,この医療費抑制は,もう本当に喫緊の課題,待ったなしの状況であるということは言うまでもありません。その中で,国が出した答えが在宅の医療の推進,介護の推進であります。
 先ほどいろいろと認定薬剤師の対応,それから医療費の抑制の目標等々について質問させていただきました。その中で,医療費抑制の対策を取り組むに当たって,まずやるべきことは現状把握だと思います。目標も立てずにただやみくもにこの対応薬局を活用させていく,それは意味があるものなのかと言われても仕方がないと思います。そういった意味でも,先ほどお話しした薬剤師の方であったり,またそれに関連する医療・介護機関と連携して,薬に関しては,例えば今在宅等々でそういった取り組みをしていただいているのであれば,薬の飲み残しや重複の状況を把握するような調査が私はまず必要だと思います。そして,どのくらいのボリュームがあるのかということに対してどういった施策を打っていくのか,そしてその計画に対してどういうスケジュールでいくのか,そこのあたりが示されないと,せっかくこの岡山市独自の認定在宅介護対応薬局ができたのに重みが増さないといいますか,しっかり活用できないんじゃないのかなと私自身思っているわけであります。
 そういった中で,私の質問の中でもある一定の課題に触れさせていただきました。1点目は,やはり24時間対応を含めた多種多様なニーズが薬局に求められてくる中で,先ほども市長が触れましたように72の認定薬局がありますけれども,現実岡山市にある薬局は329薬局であります。その中の72の薬局,割合的には大体22%であるわけです。このようないわゆる人材不足というか,それに取り組むことができない状況,やっぱり専門的な環境の整備をどのように薬剤師会の方々と連携しながら取り組んでいくのかといったこともある程度行政の立場として取り組んでいかなきゃいけない,方向性を示さなきゃいけないのかなと思っているんで,そこのあたりについてお聞きしたい。
 それから,ワールドカフェや多職種の会で認定薬局の役割,理解が進んでいる,いい関係が生まれているということは,もちろんそれについては評価すべきでありますけれども,いろいろなお話を聞いていますと,結局実務に結びついていっていないところもやはり現実にはある。そういったことに対してどうしていくのか。医師,薬剤師,それにかかわる歯科医師もあるかもしれませんが,やはりある程度,そのあたりの行司役は行政がすべきじゃないのかなと私自身は思っているわけでありますので,そこのあたり,どういった取り組みをしていったらいいのか,お聞かせください。
 そして,事業が始まって間もないわけでありますけれども,昨年の3月19日に認定薬局の授与式が行われました。大森市長もその場できめ細かい服薬管理はこれからの社会に必要であって,市としても取り組みが広がるようにしたいと前向きな応援のメッセージを送られたとお聞きしております。
 岡山市認定在宅介護対応薬局,平成25年,本格的には平成26年度からでございますので,これまだ始まって1年足らずですので,これからまだまだブラッシュアップしていかなきゃいけないところがあるのかもしれませんけれども,この認定薬局に求められているものには,市民の方にとって気軽に在宅医療や介護の相談や訪問に応じられる拠点の一つとなってほしいという趣旨があると思います。それに向かっていくために,今後の事業によってどのように市民の方々に効果,成果をきちんと目に見える形で示していくかが求められていると思います。ちょっとあれこれ言いましたけども,まとめますと結局は見える化をすることで在宅患者,市民の方々の意識改革が進むと思われますので,現状把握の調査,そして数値目標の設置,そしてそれによる行動計画の策定を行うべきではないですかという質問をさせてください。それにどのように市が絡んでいくのか,どのタイミングでこのようなことに実施方向を示すことができるのか,そこのあたりについてもお聞かせください。
 また,操車場跡地の3ヘクタールの活用についての項でも触れて,私提案させていただきました。市民病院には,地域の医療,介護の推進のいわゆる中核拠点として地域ケア総合推進センターがあるわけであります。そこで,先ほどの答弁の中でもありましたけれども,国が進めようとする24時間対応を見据え,また市民の方がどのような状況であっても薬の飲み忘れなどを防ぐ服薬の管理を行う訪問指導などといった在宅医療・介護の相談や訪問に応じられる総合拠点がやっぱりこれからは必要になってくると思います。今回は薬剤師の方のお話をさせていただいておりますけども,薬だけに限らずそういった市民病院といわゆる相乗効果を生む拠点を集約することで,市民サービスの向上,総合拠点の周知徹底が図られると思いますので,再度この拠点集約の必要性について御答弁いただけたらと思います。
 そして,雑誌スポンサー制度でありますけれども,教育長から御答弁をいただきました。図書館における資料,蔵書の充実は市民の知的レベルを上げるためには必要だということは,もちろん誰もが知っていることであります。そういった中で,この市民の多種多様にわたる書籍ニーズが高まってきて,それに対する対応をしていかなきゃいけない,しかし,人口減少,財源収入減が見込まれる中で,どう図書の財源を担保していくかが課題になってくると思います。図書が少ないとかふえないとなれば人が行かなくなる,そうなると魅力ある図書館とは言えなくなるわけで,いわゆる存在意義が問われてくると私自身は思うわけであります。そういった中で,このスポンサー制度を提案させていただいて,これは今後導入に向けて取り組んでいくということで私は認識させていただきました。
 では,今後,どうやって図書の充実を図っていくのかということでいろいろと質問させていただきましたけれども,そもそも図書館法では,公立図書館は入館料であったりその他の図書館使用料をいかなる対価をもっても徴収してはならないという規定がありますので,そうなればやはりこれに該当しない図書サービス向上のための部分的な有料サービス的なものでの財源確保も必要になってくるんじゃないのかなと私自身考えているわけであります。今後の図書充実のための有料サービスのあり方を考えていかれるのかどうか,もし考えていらっしゃるのであれば,そこのあたりについても少し具体的にお話を聞かせていただけたらなと思います。
 それから,エアコンの設置についてであります。
 ゆっくり聞こうかなと思ったら,もう前と同じような答弁で残念な結果であります。何度聞いても結局答えが一緒でありますけれども,先ほど森田議員の育児休業中の保育園の退園の取り扱いについては,スピード感があって私も喜んでいて,その流れをくんでこのエアコンについてもいい流れが来るかなと思ったら,こういった形でしたので,再度いろいろと質問させていただけたらなと思っているわけであります。
 もちろん,教育長も,市長もですけれども,今岡山市は小・中学校に扇風機だけを設置していて,これで子どもたちの勉強する環境が十分だとは思っていらっしゃらないと思います。そのほかにも緑のカーテンだの何だのといったことで温度上昇を抑える配慮も行っていらっしゃると思いますけども,これはやっぱり早急に対応しなきゃいけないことなんじゃないのかなと思うわけであります。
 私は議員になって5年目でありますけど,多分もう大げさに言えば4年間一字一句変わらないような答弁だったと思います。まず,おくれている耐震工事からしっかりと平成29年完了を目がけてやっていく,エアコンを設置したいが予算が絡む話ですので財政状況を踏まえての検討事項と言っている。市長も,前回の代表質問の中でもやるための研究かやらないための研究かというところで,やるための研究,検討をしているという答弁もされています。しかし,私が先ほど聞いた答弁の中では,政令市の状況の調査であって,設置経費は50億円から60億円程度,そして設置方法は工事請負方式のほかリースとかPFI方式などを検討している。その後,何ら具体的な検討の進捗状況が示されない。じゃあ,どういった検討をされてきたのですかということ,それから何年検討するんですか,そこのあたりについてもう少し具体的に聞かせてください。
 多くの議員が質問された中には,やっぱりいろんな市民の思い,付託があるわけであります。一気に全校設置ということを求めているわけでもなく,順次,ひょっとしたらどこからかできるんじゃないかというところを探るための質問です。そこのあたりについて,しっかりと答弁していただきたいと思います。倉敷市においては,まずは本年度中学校から設置していこうという状況であります。耐震工事がおくれたのは,子どもたちのせいではありません。そこの辺も踏まえてしっかりときちっとした答弁をお願いいたします。
 再質問を終わらせていただきます。
   
◎那須正己保健福祉局長
   認定在宅介護対応薬局に関連して再度の御質問をいただきました。順次お答えいたします。
 まず,医療費の中で,薬剤費の抑制といいますか目標を定めてというお話でございますが,医療費の抑制,削減といいますか,岡山市で所管しておるのは保険者として国民健康保険を担当しております。その中で,医療費の適正化という形でジェネリックを中心にした目標数値1.9億円ということで先ほど答弁申し上げたとおりでございます。
 それから,残薬等の実態の把握,どの程度のお薬が過剰に出ておって飲まれていないといいますか,そういった調査の方法というのが,果たしてどのようなことができるのか,現在72の在宅介護認定薬局がありますけれども,その方,薬局が担当している分だけでいいのかどうか,全体をどのような調べ方ができるのか,これはちょっと研究してまいらねばならないのかなと思います。
 それから,もう一つ,市民へのPRといいますか,きちんと効果的に可視化して目標を掲げてやっていくという,そういった趣旨のお尋ねだったと思いますけれども,そのあたりにつきましてはなかなか難しいところもあるとは思いますけれども,医師の処方というのもたしか在宅訪問には要ると思いますので,その辺のことも含めながら今後に向けて薬剤師会とも協議してまいりたいと考えております。
 それから,操車場跡地の関係で拠点の必要性をどう考えているかというお尋ねをいただきました。
 サポート薬局の拠点の重要性については,24時間対応ということで,24時間対応でもいろいろあるんだと思いますけれども,営業時間,閉店後も24時間対応できるとか,あるいは24時間薬局をあけておられるだとか,いろんなのが考えられます。そういった中で,在宅訪問していただいて,バックアップが必要な場合があるということで拠点の必要性が言われております。操車場の跡地の関係で申し上げますと,地域ケア総合推進センターも現にできて動いておりますので,こことの連携はしっかりとやっていただきたいと思いますし,こちらもやっていきたいと思っておりますが,具体的に操車場跡地の整備を進めていくに当たって,例えばサポート薬局の24時間の拠点という,そこまで個別具体的な形での募集は現在想定しておりませんで,アイデア提案の中には医療モールとかいろんな形で出てきておりますが,割と幅広い概念で示していきたいと考えております。
 以上でございます。
   
◎山脇健教育長
   まず,雑誌スポンサー制度に関連して,有料なものを含めて図書サービスの面で今後何か有効な手だてがないだろうかというお尋ねでございます。
 どのような形で有料化を含めたサービスができるかどうかということにつきましては,もう少しそういうものについての可能性,可能な方法につきまして,これはちょっと研究を進めていかないといけないだろうと思っております。これは例えばですけれど,図書館の持っている施設の有効利用の中での有料貸し出しができるかどうか等ですね,何かそういうことも含めていろいろ研究は要るんかなと思います。そういうふうにしていきたいと思っております。
 それから,エアコンについてでございますが,どのような研究をしてきているのかというお尋ねでございます。
 当然,方式,手法については,御存じのように業者等からも聞き取りを今進めておるところでございますし,そしてまた業者のほうからもいろんな売り込みという形もございます。その中で,どういう形式がいいのか,もし設置すれば,今後何年間にわたってランニングコストも必要でございますので,そういう面も含めて研究を進めていっておりますし,また室温調査がございます。これは,大学にお願いして,岡山市の北,南,東,西というような,真ん中も含めていろんな地域の室温,そしてまた階によってはどうなのかということも含めて調査を今行っていただいております。2年継続での研究調査という形をとっておりますので,その調査結果はまだ出てきておりませんけれど,そういうものも踏まえないといけないだろうと思います。
 ただ,議員御指摘のように,子どもたちによりよい環境をという皆さんの思いはしっかり私自身も考えているところでございます。したがいまして,研究も踏まえながら一定の計画づくりについては,ある面では考えていかなければならないと,しかしながらそれは市全体の中での考えを持ちながら,そこでの判断になるのは当然だろうと思っております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   ありがとうございました。
 教育長,エアコンについてであります。
 多分,皆さん聞かれていて,調査研究を進めてきて随時業者にも聞きながらというものの,じゃあ何が具体的に,こういった形でという計画ですよね,そこのあたりがどのあたりで示されるのかというところまで行っていないと。ただ,いろいろな状況の把握に努めているだけのような答弁に私には聞こえたわけであります。
 予定どおりいけばですけども,平成29年度に耐震工事が完了ということで,そこから考える余地がある。しかし,平成29年度になって全てが終わって,そこから,はい,スタートですよなのか,平成29年度完了を見越した中で,やっぱりその前には調査,予算取りもしていかなきゃいけませんし,ひょっとしたらあり方検討会的なところも考えていかなきゃいけない。逆算していったら,もうそろそろいろんな意味で形が見えてきてもいいんじゃないのかなということで皆さんが質問されているんだと私自身は思っているわけであります。
 そこのあたりを踏まえて,平成29年度になって初めて新たに考え直すのか,その前に逆算してスケジュールを立てていくのか,そのあたりのスケジュールだけでも立てるべきじゃないですかと聞いていますので,再度そこだけ聞かせてください。
 以上です。
   
◎山脇健教育長
   エアコン設置についての再度のお尋ねでございますが,これは当然平成29年度以降の重要な課題であることを申し上げてきております。したがって,平成29年度が終わってから,さあそこからスタートということではなくて,先ほどの一定の計画というのはそういう意味も含めてですね,計画はある程度考えていかなきゃならないだろうと思っているわけでございます。ただ,先ほども申し上げたように,市全体のことも考えないといけないのは当然でございますので,計画自体はある程度のものは,今言ったように平成29年度以降につくり上げていこうということではないだろうというふうには私自身は思っているところです。
 以上です。