平成27年 2月定例会 - 2月27日

◆二嶋宣人議員
   皆様こんにちは。午後一番の質問者となりました自民党の二嶋宣人です。
 それでは,早速ではありますけども,通告に従いまして質問に入らせていただきます。
 1,吉備線のLRT化について。
 この議会の所信表明で,これまで開催した2回の計画検討会において運行頻度,初期投資コスト,運営スキームに応じた費用負担等を含む検討素案について,JR西日本を含む関係者と協議を進め,合意形成の前提となる基本構想案の取りまとめにつなげていく旨のことを述べられました。
 大森市長の目指す市勢発展に向けた理念は,1つは中心市街地の活性化であり,ややもすると中心市街地一辺倒ではないかとの懸念も抱くわけですが,吉備線のLRT化は周辺部にも配慮され,調和のとれた市域全体の発展を目指そうとされる政治姿勢のあらわれではないかと感じています。そのような考えに共感しつつ,であればなおさら吉備線のLRT化がハード事業のみで議論されてはならないと考えています。LRTの先進地でもある富山市の事業化に至る経過を見聞しますと,早い段階から市民の意見を聞くワークショップの開催を初め,まちづくり視点が重視されてきた印象を受けています。目指す都市像はコンパクトシティーでありますが,そのための政策誘導として税制面の優遇措置なども講じられています。
 私の持論として,富山市の例を言うまでもありませんが,LRT化は周辺住民の利便性や費用対効果の議論に収れんするのではなく,まちづくりのためのハード事業であり,ソフト事業でなければならないと考えています。事業化の結論に至るまでには,このような多角的な視点とともに市民への合意形成など多くの時間を費やさなければ容易には進まないと感じていますが,そこでポイントになる点をお尋ねいたします。
 (1)改めてお伺いしますが,市長が吉備線のLRT化に寄せる政策の効果は何を主とされているのでしょうか。
 (2)総社市を含めソフト事業の視点は共有されているのでしょうか。
 (3)最終的な判断はJRなのでしょうか,行政なのでしょうか。
 (4)市として最も重視しなければならない判断基準は何だとお考えでしょうか。
 続きまして,2,岡山市が目指す歯と口腔の健康づくりについて。
 平成25年4月に施行された岡山市歯と口腔の健康づくり条例に基づき,昨年3月に推進協議会にて今後5年間の歯科保健基本計画が策定されました。この計画の基本理念として,@市民の自主的な取り組みの促進,A保健・医療等の関連施設の有機的な連携による取り組みの推進,Bライフステージの特性に応じた取り組みの推進,また重点的に取り組む歯科口腔対策として,障害者・児,要介護者の口腔の健康保持増進への取り組みを上げています。しかし,これらの理念,目標を達成するには,現状の岡山市における歯科保健事業では不十分な点が多く,平成25年11月の定例市議会において,その充実を図る必要性について質問しましたが,その後の進捗状況等についてお尋ねいたします。
 (1)重点的に取り組む歯科口腔対策における必要な施策を関係団体と議論されてきたと思いますが,どのような問題,課題点について議論がなされたのでしょうか。また,その議論を踏まえ,本市における今後の具体的な支援,方向性についてお聞かせください。
 次に,要介護者,要支援者に対する歯科保健対策についてお尋ねします。
 本市では,平成19年から昨年度までの7年間,介護予防事業お口と食の健康教室を岡山市歯科医師会へ委託し実施してきました。この事業を通して市民の皆様に高齢者の口腔ケアの重要性を啓発してきました。高齢者において,口腔機能の低下に伴い,そしゃく障害や嚥下障害,また口腔衛生不良による誤嚥性肺炎などが起こりやすいとのことですが,適切な口腔保健指導によりこれらを防ぎ生活の質を向上させることができます。
 この事業は,介護予防の観点から健常な高齢者を対象として実施された2次予防事業ですが,実際には要支援,要介護になられて口腔の管理がうまくいかず,急激に口腔内状態が悪化することが多いと聞いています。また,何らかの歯科治療が必要であるにもかかわらず,治療を受けておられる人が少ないのが現状であります。
 そこでお尋ねいたします。
 (2)要支援,要介護になる前の段階での健診事業,そして要支援,要介護になられた人に対しては,各介護度に見合った歯科医療サービスが行われるようシステムの構築が必要であると考えますが,市としていかがお考えでしょうか。
 次に,岡山市休日急患歯科診療所の運営についてお尋ねいたします。
 現状では,この診療所の運営については岡山市が建物の一部を提供してはいるものの,内部の機械,備品,水道光熱費,人件費などあらゆる運営経費は歯科医師会が負担していると伺っています。もちろん診療行為による診療報酬はありますが,それだけでは賄い切れず,毎年数百万円を岡山市民のためということで会員の了解をとり,歯科医師会の会計より持ち出して補填していると聞いております。
 そこでお尋ねいたします。
 (3)本来このような診療所の運営は,大切な市民サービスの一つであり,行政が管理者となって行うべきと考えますが,御所見をお聞かせください。
 3,女性の活躍の支援について。
 女性の潜在力を引き出し,幅広い分野における活躍を推進するとともに,次世代育成と安心して子育てできる環境づくりに取り組んでいかれると所信で述べられています。私も国全体の活力の源泉の一つは女性の活躍であろうと確信している一人ですが,議会としても何らかの具体策を検討する必要があるのではないかとも感じています。
 一方,安倍総理は,施政方針演説の中で,女性活躍推進法案の再提出も視野に,国,地方,企業が一体となって女性が活躍しやすい環境を整えるとともに,社会全体の意識改革を進めていくことにも言及されました。
 国の政策と方向性を同じくし呼応しながら,まず隗より始めよで取り組んでいかれることが必要であろうと考えています。折しも,昨年発表された日本創成会議の人口ビジョンでは,地方の若年女性の減少が深刻になるとされており,地方こそがこの問題の本質をしっかり捉え,優先順位の高い政策に位置づけなければなりません。そのためには,所信でも述べられていますが,男性も女性も子育てしながら働きやすい空気づくりや保育の量の確保,そして社会全体で女性に対する古典的な意識を変えていかなければなりません。
 そこで,女性の活躍を重要政策の一つとして進めるに当たり,基本的なことをお尋ねいたします。
 (1)所信で述べられた政策以外に講じるべきことはどのような政策であると考えていますか。
 (2)銀行を初め一部の企業では,女性の登用を積極的に始めていますが,商工会議所など民間企業との連携についてどのようにお考えでしょうか。
 (3)次期総合計画や地方創生戦略において重要な柱であると考えますが,どのような認識をお持ちでしょうか。
 続いて,4,生活困窮者自立支援の取り組みについて。
 平成27年4月より,生活困窮者自立支援制度が本格実施となります。この制度は,生活困窮者に対し,生活保護に至る前の段階で支援を行い,その自立の促進を図ることを目的とし,社会保険制度や労働保険制度など雇用を通じた第1のセーフティーネットと第3のセーフティーネットと言われる生活保護との間の第2のセーフティーネットとして構築されるものです。
 そこでお尋ねいたします。
 (1)生活困窮者自立支援法においては,生活困窮者を現に経済的に困窮し,最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者と定義していますが,岡山市ではどのような人を対象としていますか。
 (2)岡山市においては,法施行に先駆けて平成25年度からモデル事業として岡山市寄り添いサポートセンターを設置し支援を行っていますが,その成果と課題についてお聞かせください。その課題について,本格実施ではどのように対応しますか。
 (3)モデル事業では,就業訓練事業,いわゆる中間的就労の推進を行っているとのことですが,その内容と成果,課題についてお聞かせください。
 以上をもちまして1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)
   
○羽場頼三郎副議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎大森雅夫市長
   それでは,二嶋議員の御質問にお答えいたします。
 私は,女性の活躍の支援で,所信で述べた政策以外に講じるべきことはどのようなものなのかということであります。
 ちなみに,隗より始めよとおっしゃっていただいている例えば市役所の問題ですが,政令指定都市間でどうなっているかといいますと,管理職比率,さいたま市17.6%,千葉市15.8%,川崎市15.7%,これが上位三傑であります。それに対して,岡山市は6.5%という数字であります。また,企業に目を向けますと,管理的職業従事者に占める女性の割合,平たく言えば全体の管理職の中にどれだけ女性がいるかということに近い言葉でありますけれども,1位,神戸市22.5%,2位,大阪市20.9%,3位,熊本市20.5%,それに対して岡山市は10.7%であります。
 今各都市間の話を申し上げましたけども,ちなみに日本全体で捉えた場合,各国との比較はどうなっているか。GGI,皆さん聞かれたことあると思いますが,ジェンダー・ギャップ指数,男女の格差をあらわしている指数でございます。これが日本は142カ国中104位という数字になっているわけであります。世界各国の中から日本がおくれ,日本の中から岡山がおくれている,そういう現状にあるとやっぱり我々認識していいんだろうと思うわけです。
 これは,やはり二嶋議員も御指摘になったように,経済的な損失,そして社会的な損失が,私は大きいんだろうと思います。そういう面で,隗より始めよということで市役所内でも育児休暇の問題,育児休業の経験年数の捉え方の問題等々を今回見直させていただきました。それが所信で述べたことでありますけれども,これにとどまるものではないと思います。どういうことをやるのがいいのか,やっぱりそれぞれ考えて行動していかなければならないと思いますし,かつ我々がやろうとしていること,そして各都市がやろうとしていること,世界がやろうとしていること,それをどういう形で岡山市内の民間企業の方にお示ししていくのか,そういうツールも考えていかなければならない。それが1つは座談会であったり,シンポジウムであったり,いろいろな形態があるんだろうと思いますが,それらを駆使しながら,より女性が活躍できる岡山にしてまいりたいと思います。
 よろしくお願い申し上げます。
   
◎山崎康司都市整備局長
   1の吉備線のLRT化についての項,吉備線のLRT化に寄せる政策の効果は何を主としているのか,総社市を含めソフト事業の視点は共有されているのか,最終的な判断,市として最も重視しなければならない判断基準は何かとの御質問に一括してお答えいたします。
 吉備線LRT化の効果としましては,公共交通の利便性の向上を図るとともに,沿線への居住や施設の集約を促進させ,コンパクトシティーの形成に資するものと考えております。
 現在,総社市,JR西日本と検討を進めており,来年度を目途に計画素案を取りまとめた後にLRT化について市民の皆様にわかりやすくお伝えし,広く皆様の御意見等を伺いながら基本計画案の作成に取り組むこととしております。また,土地利用面からのコンパクトシティー形成のための具体的な施策についても検討が必要であると考えております。
 事業化に向けては,LRT化による利用者に与える効果,まちづくりに与える効果などと費用等を総合的に勘案し,議会や市民の皆様の御意見を踏まえた上で総社市,JRと3者で協議して判断するものと考えております。
 以上でございます。
   
◎那須正己保健福祉局長
   2番目の項,岡山市が目指す歯と口腔の健康づくりについて3点の御質問をいただきました。
 まず,重点的に取り組む歯科口腔対策についてどのような問題,課題点について議論がなされたか,また今後の具体的な支援,方向性についてのお尋ねでございます。
 岡山市の歯科口腔対策につきましては,学識経験者や専門家等で構成する岡山市歯と口腔の健康づくり推進協議会において,口腔機能の向上に向けた取り組みや障害者歯科のあり方について御協議をいただいております。それを踏まえ,今年度から入所介護施設等における口腔ケアの導入支援事業などを行っており,加えて来年度は妊婦,パートナーへの歯科健診事業,また障害者(児)の歯科治療実地研修事業などを予定いたしております。
 次に,要支援,要介護になる前の健診事業,そして各介護度に見合った歯科医療サービスが行われるようシステムの構築が必要ではないかというお尋ねでございます。
 要支援,要介護になる前からの口腔ケアは,高齢になっても健康で生活の質を維持する上で重要なことであり,今年度から各中学校区において実施している介護予防事業の中で,口腔ケアについての取り組みを充実させて行っております。また,在宅ケアを受けている方への口腔機能にまつわるサービスのレベルアップを目指しまして,在宅医療介護推進のための多職種による顔の見える関係づくり会議に,歯科医師や歯科衛生士の方にも加わっていただき,情報交換や協議を進めているところでございます。
 この項最後ですが,休日歯科診療所の運営は行政が管理者となって行うべきと考えるが所見はというお尋ねでございます。
 休日急患歯科診療所につきましては,平成4年から市民病院別館において休日における歯科の急患診療業務を歯科医師会が行っておられます。現在,市内15の民間歯科診療所におきまして休日の診療業務が行われているところですが,歯科医師会としては今後もこれらの診療所とともに診療業務を継続していかれる意向があると承知しておりますことから,岡山市といたしましては,これまでどおり診療場所を無償で提供してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長
   3番目の女性の活躍の支援についての項の中で,民間企業との連携をどのように考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。
 民間企業との連携につきましては,新年度実施する企業認証制度において,認証企業から得た女性の活躍についての先進的な取り組みを市が発信するだけでなく,市が実施する企業向けのセミナーや女性社員向けの研修などの情報を市から提供することなどによって,より連携がとれる仕組みをと考えております。また,セミナー等の実施に当たっては,企画段階から内容や実施方法などについて,企業の人材育成のニーズや働いている女性の声を聞くなど連携を図りながら進めてまいります。
 以上です。
   
◎田中利直政策局長
   同じ項で,女性の活躍支援は次期総合計画や地方創生戦略において重要な柱であると考えるが,そのような認識を持っているかとのお尋ねにお答えさせていただきます。
 女性の活躍は,地域を活性化させる一つの要素であるとの認識のもと,岡山市では今年度から女性が輝くまちづくり事業を新たに開始し,来年度は市内の企業で活躍する女性の応援等,さらに取り組みを強化していくこととしております。女性の潜在力を引き出し,地域や職場など幅広い分野で活躍できる環境づくりは,女性ならではの視点が生かされることなどにより地域が活性化され,また人口減少に対応し持続可能な活力のあるまちづくりを進める上でも欠かせない重要な取り組みであるという認識を持ち,新たな総合計画や地方創生総合戦略の策定を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◎那須正己保健福祉局長
   4番目の生活困窮者自立支援の取り組みについてお答えいたします。
 まず,岡山市ではどのような人を対象としているかというお尋ねです。
 生活困窮者自立支援法施行後は,生活保護に至る前の生活困窮者を対象としますが,生活に困窮している人には経済的な問題だけでなく健康や障害,家族関係など多様で複合的な課題を抱えている人も多く,事業の中核となる自立相談支援機関,岡山市寄り添いサポートセンターにおきましては,対象者について資産,収入やその他の具体的要件は設けておりません。さまざまな課題を抱える生活困窮者が,制度のはざまに陥ることがないようできるだけ幅広い対応に努めてまいりたいと考えております。
 次に,平成25年度から実施しているモデル事業の成果と課題,また課題について本格実施でどのように対応するかというお尋ねでございます。
 自立相談支援のモデル事業として,平成25年12月に開設した先ほどの寄り添いサポートセンターでは,開設から平成27年1月末までの間,相談者数約600名,延べ2,900件の御相談を受けており,その中で34名の方が就職に結びついております。就職を希望する一方で,長期の離職により就労への不安や病気や健康についての心配事を抱えている方も多くおられまして,それぞれの方の状態に応じて日常生活や社会生活での自立を含め,さまざまな角度からの就労に向けた支援の実施が課題であると考えております。
 この課題を踏まえまして,本格実施に当たりましては,現在行っているセンターの就労支援員やハローワークと連携しての支援──ジョブ・サポート・スペース岡山の活用でございますが,そのほかボランティア体験などを通じて一般就労に従事する準備として計画的に支援を行う就労準備支援事業の実施を予定しております。
 この項最後で,モデル事業で実施している就労訓練事業の推進の内容と成果,課題についてのお尋ねでございます。
 就労訓練事業とは,直ちに一般就労を目指すことが困難な生活困窮者の方々に対して,支援つきの就労の機会の提供などを行う事業で,社会福祉法人,NPO法人,民間企業などの自主事業として実施されるものです。岡山市では,岡山市社会福祉協議会に委託して,担い手となる法人などを個別訪問いたしまして,生活困窮者自立支援制度や就労訓練事業について周知し,実施事業者の開拓を行っているところでございます。社会福祉法人などの事業所を訪問する中で,実施について前向きな検討を期待できる事業所が市内に数カ所程度あることが把握できております。法の本格施行に向けまして,市が行う事業者の認定に必要な準備を進めるとともに,引き続き制度の周知に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   御答弁ありがとうございました。それでは,随時再質問に入らせていただきます。
 順番どおり,吉備線のLRT化についてであります。
 今議会でも多くの議員の方が,代表質問から始めてこのLRTについて議論がされてきました。私も一宮に住んでいるということもありまして,この吉備線の沿線の議員といたしまして少し思いだけ述べさせていただけたらなと思っているわけであります。
 見出しで今まで進んでいなかったLRTがぐっと前に進んでいって,予算も160億円というかなり大きい規模の事業になるということは言うまでもありません。地域にとってもこのLRT化の推進は本当に待ち望んでいたことではあります。昨年から始めて2回のいわゆる事業の計画案が示されました。じゃあ,進み出したなともろ手を挙げて喜んでいいのかとなると,果たしてそのLRTが吉備線に来てどういったまちづくりになるんだろうかといった声をやはり地元の方からもたくさん聞くわけであります。これから事業が進んでいくわけでありますけれども,そういった中で来ることはいいことであるものの,じゃあ全体的にどういったまちづくりをしていくのかということをやはり同時進行で発信していくことが重要なんだろうなと思います。
 先ほど局長からの答弁もいただきましたが,パブコメであったり,そういったことを随時行っていくということでありますけれども,そのあたりかぶる時期があるのかどうか,きっちりとこの事業が1つの方向に決まってからの話になるのか,そこのあたりどういったスケジュールで進んでいく予定なのか。また,2度ほど私もこのLRTについて質問させていただいておりますけれども,市長が思い描く,LRTが吉備線に通りました,どういったまちづくりを吉備線沿いに求めているのか,そういったものが今の段階でもし述べられる範囲があればお聞かせいただけたらなと思っているわけであります。それがまさに情報の発信であって,市民の方にこういった吉備線のLRT化になっていくんだといった情報発信ができると思いますので,そこのあたりいま一度お聞かせください。
 吉備線のLRT化については,多くの議員が聞かれましたし,今後いわゆる応援団の一人としてまた質問させていただけたらなと思っているわけであります。
 続いて,2番目の歯と口腔の健康づくりについてであります。
 那須局長,4番目の自立支援のほうは結構わかりやすい答弁だったんですけども,この口腔のほうは何か歯切れの悪い答弁だったような感じがします。というのも,1番目の重点的に取り組む歯科口腔でどういった問題,課題点が議論されたんですかという質問で,答弁では入所介護施設等への口腔ケアの導入事業であったり,障害者に対する歯科医療技術者の養成であったり,妊婦,パートナーへの歯科健康診査事業ですか,これをやっていくんだということはわかったんですけども,どういった課題が議論されたんですか,それに対してどういった事業を取り組んでいくんですかといったことを私が聞きたかったんで,そこのあたりをいま一度聞かせてください。
 それから,歯科医療サービスのシステム構築についてでありますけれども,これはこれから見える化として一生懸命取り組んでいくということでありますので,ぜひそこのあたりもう少ししっかりと前進させていただくようにお願いいたします。
 そして,休日診療の件でありますけれども,答弁を聞いていて,市内に15件程度休日診療を行っているところがあって,歯科医師会が承知しているから今のところ市が管理等々に踏み込む必要がないというよりか,そういうことはまだ考えられないといった答弁だったと思うんですけれども,僕が歯科医師会の先生方と意見交換をさせていただいたときには,そういった話が全くなかったので,そこにちょっと食い違いがありますので。現実,今休日夜間急患診療のほうで,医師会のほうでは岡山市が管理者になって,そして運営のほうを岡山市医師会にお願いしているわけですよね。じゃあ,この医師会と歯科医師会の違いは一体何なんでしょうか。
 それから,例えば今回この情報,今言いますけれども,本年度の12月29日から1月3日までの6日間,いわゆる休日診療,市の歯科医師会が行っている休日診療の6日間で来られた患者さんは314人と。じゃあ,これが果たして15件程度の休日歯科診療で賄い切れるんでしょうか。そこのあたりも踏まえて,やっぱりしっかりここは岡山市が先頭を切って管理者でやっていくんだということを発表すべきじゃないのかなと僕自身は思うわけであります。
 他の政令市の先進的な取り組みは,もう局長,私が述べるまでもないとは思いますけれども,浜松市が口腔センターを設けていたり,熊本市は夜間の輪番制で市が委託料という形で補助しているといった取り組みもしているわけであります。これは,他都市が先行的にやっているとはいうものの,岡山市は必要ない,その違いは何なのかなと思うわけでありますけれども,局長の所見をお聞かせください。私は,医師会と同じように歯科医師会のほうも市が管理者となって委託を市の歯科医師会に出すべきだと思うんですけれども,そこも踏まえて御所見をください。
 それから,女性の活躍の支援についてであります。市長からも御答弁いただきました。ありがとうございました。これはある意味応援団として,今まで議員がワーク・ライフ・バランスでも,代表質問でも,いろいろな質問をしたけれども,あえてダブってもいいから応援団としての一言を言いたかったので私も質問させていただきました。
 7つの取り組み,目標,かなり厳しいものもあると思います。イクボスという話も出ました。いろいろと聞き取りの中で,やっぱりイクボス自身がその空気をいかに出していくかということが重要だと思います。例えば,ここのひな壇に座っていらっしゃる方々が,じゃあ育休云々くんぬんで早く帰ろうかなというふうな状況はなかなか空気としてない。やっぱり部下としては,上司が残っているのに先に帰る,育休をとる,そういった状況ではなかなかしづらいと思いますので,これは長年培った,先ほど市長からのデータにもあったように,日本の古い体制というか,そういったところもありますので,そこの部分も踏まえてしっかりとまずはやはり女性が輝く推進局から始めていって,局長みずからが,じゃあ,きょうは私早く帰るからねという形でいくと,また下の者も,部下の方々も行動しやすいんじゃないのかなと思いますので,そこのあたり工夫しながらやっていただけたらなと思います。市が先頭に立って,そして企業の見本になるように応援したいと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。
 そして,4番目の生活困窮者の自立支援の取り組みについてであります。
 モデル事業の成果と効果と課題についてお伺いさせていただきました。生活保護の手前の人たちが,意外と市役所やこういった福祉事務所の窓口に来ていない場合が多いということも伺っています。この人たちをどうキャッチするのか,そして早期発見,早期支援をどのように今後図っていこうとしているのか,改めてその取り組みについて確認させてください。
 そして,やはりこれは他の関係部局との連携も必要だと思います。特に障害者の方々ですよね。例えで言えば,ひか☆りんく,そういった部門もしっかりと利用していくことも重要だと思いますけども,そこのあたりどのように今後考えていこうとしているのか,お聞かせください。
 そして,モデル事業の就業訓練事業の成果,課題についてもお伺いいたしました。困窮者の就労を地域企業の担い手不足を解決する手法と考えて,例えば人材不足や担い手不足に悩む地域の企業であったり,生活困窮者の就労をつなぐ取り組みも考えていくべきだと私は思います。就業訓練事業で行う事後の立ち上げに期待をしているわけでありますけれども,この部分に対する今後どういった意味で取り組み強化をしていくのかといった点についてお聞かせください。
 これをもって再質問を終わらせていただきます。
   
○羽場頼三郎副議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎大森雅夫市長
   私からは,吉備線LRTの話を申し上げたいと思います。
 楠木議員からも質問がございましたけれども,昨年はこのLRTに関して言えば,ある面動きはあったと認識しております。JR西日本の社長に会い,そしてJR,総社市,岡山市の3者の話し合い,そして12月には事業スキームを出していく。大きな動きではあったわけですが,私としてはこれはまだスタート台と認識しております。これからが非常にデリケート,難しい話になってまいります。
 1つには,やっぱりイニシャルコストですね。コストを誰がどう負担していくのか,そこには国もかんできます。国にどれだけを負担してもらうのか。それは事業スキームごとに変わってくるということになってきます。それから,今二嶋議員からお話がありましたように土地利用ということも議論になってきます。単にLRT化すれば全てが終わるということではないことは間違いありません。土地利用ということになった場合,岡山市と総社市だけで済むのかというと,特に総社市部分でいけば県も絡んでくるわけであります。それらの調整をどうしていくのか,その吉備線周辺の土地利用の議論だけでいいのか,それがいわゆる全体としてのコンパクトシティーを考えるに当たって市内全体の土地利用に影響するのかしないのか,いろいろと有機的に絡んでくる話になろうかと思います。
 私としては,大きな面でこのLRTが岡山市の将来のために必要な要素の一つであろうとは思っております。それらの問題解決を一つ一つ節目ごとに外に発表しながら,皆さん方の意見も聞きながらどう進めていくのか,着実に前に進めていきたいと思っております。
 よろしくお願い申し上げます。
   
◎那須正己保健福祉局長
   それでは,再度のお尋ねに順次お答えいたします。
 まず,歯と口腔の関係で,歯と口腔の健康づくり推進協議会でどのような議論があったのかというお尋ねをいただきました。
 先ほども答弁申し上げましたけども,初めは岡山市の歯科保健基本計画,これをまず御議論いただきまして,その中から出てきたのが障害者入所施設,介護老人福祉施設,介護老人保健施設へのアンケートを行ったり,その結果を踏まえてどんなふうにやっていこうかというあたり。それから,歯科保健における重点的な取り組み,噛ミング30とか運動とか予防のこととか。それから,そのほかの議事といたしましては,個別の障害者・児の方の歯科治療が難しいということで,そのあたりも何とかせんといかんだろうとか,そういった部分を具体にやっていただきまして,その上で今年度の事業,それから来年度の事業と結びつけておるという,そういう議論の経過がございます。
 それから次に,休日診療所の関係でございます。
 まず,医師会のほうでやっている休日夜間急患診療所ですね。これは,開設者が岡山市になっております。岡山市が救急医療を確保するためにあそこの場所を確保して,診療所の運営を岡山市医師会のほうに指定管理という形でお願いしておるという,そういう形態でございます。歯科医師会さんでやっていただいておるほうですね,こちらにつきましては,都道府県によっていろんな取り組みがあると思うんですけれども,平成4年以前は県の事業というのがあり,そのあたりからスタートしてきていて,岡山,倉敷,津山,新見,4カ所に岡山市と同じような形態の診療所があると聞いております。初めは,県補助を受けてやっておられたんですが,そのうちそれがなくなり,今はもう何もない状態になっておりまして,その際に場所の提供というのを別館をつくった際に市は場所を提供しているという,こういう違いがあるのかなと思います。
 それから次に,年末年始314人,ちょっと私もその数字までは承知していなかったんですが,かなり多くの方がいらっしゃっているなと思いました。そのあたりをどのようにしていけるかということについて,民間の歯科診療所のほうが年末年始どうやっているか,あけているかどうか,そこもちょっと数字とかわかりませんけれども,その民間の診療所とのバランスも考えながら,そのあたり慎重に考えてまいらねばいかんのかなと思っています。そこについて,314人の方がいらっしゃる一方,実は岡山大学のほうにも歯科の救急がありまして,これは24時間でやっておられます。基本的には交通事故の場合の歯の損傷とかあるいは口腔のがんとか,そういった高度な歯科医療をやっておられるんですが,そこへ行っても通常の歯科診療も拒まれることはないと伺っております。そのような状況の中で,どうするかということを慎重に考えないといけないのかなと思っております。
 違いの所見というお尋ねがございましたけども,これはそういった経過が都道府県によっても随分違うのかなと思っております。
 それから,困窮者の関係でございます。
 来ない人はどうするんだというお尋ねがございました。基本的には,電話の相談からスタートする場合が多いようです。ただ,こちらのほうへ出てこられない方がいらっしゃれば,アウトリーチといいますか,こちらから出向いてということもやっていくようにしております。数はそう多くはないかもしれません。ただ,その把握ということになりますと,いろんなところから御連絡をいただくこともあると思います。そういったあたりについても相談に乗っていけるようにきちんと運営してまいりたいと考えております。
 それから,他の部局との連携というお尋ねがございました。
 実は,いろんな部局と連携しておりまして,水道局の料金の関係とか,それから税の窓口とかいろんな市の窓口で料金が払えないで困っている方とか,そういった方がいらっしゃった場合は,寄り添いサポートセンターを紹介するというようなことを庁内横断的にやっておるところでございます。関係機関,外部の関係機関とももちろん連携しないといけないと思っていますし,発達障害の関係であればひか☆りんくとかとの連携ということも当然あるんだと思います。
 それからあと,困窮者の方も地域でいろんな企業活動等で不足している担い手になっていただけるようにということについては,確かにそのとおりでございますので,障害者の雇用も含めてきちんとやっていければと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   じゃあ一点だけ,保健福祉局長,岡山市の医師会と歯科医師会のできた経過は私も知っているんです。じゃあなぜ開設者が岡山市,そして管理者が岡山市の医師会。しかし,歯に関しては,管理者だけが岡山市歯科医師会。やはり,それは市民サービスとして,私から見たら軽視しているんでないんかなと感じるわけであります。歯にしても,年末にこれだけのニーズがあったわけですので,しっかりと岡山市が管理者になっていくべきだと考えるんですけど,そこについてどうなんですかという質問だったので,もう一度お聞かせください。
   
○羽場頼三郎副議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎那須正己保健福祉局長
   開設者を岡山市にという再度のお尋ねをいただきました。
 そのあたりについて,直ちにその休日の歯科診療所を岡山市がやっていくということと同義だと思いますので,そのことについては議員の御提案も参考にさせていただきたいと思いますけれども,まずは民間診療所とのバランスもしっかり考えていかないといけないと思っております。
 以上でございます。