平成26年 6月定例会 - 6月16日

◆二嶋宣人議員
   皆様こんにちは。本日最後の質問者となりました自民党岡山市議団の二嶋宣人です。
 早速ではございますけれども,通告に従いまして質問に入らせていただきます。
 大きい項目1,中心市街地の活性化政策パッケージについて。
 本年度の最重点施策に,駅前の大型商業施設イオンモールの開業を契機とした中心市街地の活性化を打ち出されたところであります。岡山市の今後の発展を見据える中で,大きなターニングポイントであり,衆知を集め確実な取り組みがなされることを期待しています。
 基軸となるテーマは,回遊性の向上と魅力づくりであり,政策パッケージとして取りまとめたところでありますが,実現に向けては関係する機関等の調整に越えなければならないハードルがあることは想像にかたくないところです。
 6月議会でありますので,進捗状況を問うというわけにはいきませんが,我々議員は報道しか知り得ないこともあります。これまでの取り組みや今後の課題について,議員も意識を共有しながら,提案も含めて考えていかなければならないと考えているところであります。
 そこで幾つかの質問をさせていただきます。
 (1)県庁通り,西川緑道公園筋の社会実験の現在の取り組みについて。
 @これまでの取り組みと課題分析はどのようになっていますか。
 A現状を踏まえ,今後目標とする取り組みはどのように考えていますか。
 (2)路面電車の駅前広場の乗り入れについて。
 @これまでの検討状況はどのようになっていますか。
 A今後どのようなスケジュールで関係者との協議を進めていかれるのですか。
 (3)吉備線のLRT化について。
 @今後の関係者との協議は,どのような枠組みで何を検討していかれるのですか。
 ALRTの実現を進める上での判断基準はどのようにお考えですか。
 続きまして,大きい項目2,子ども・子育て支援新制度について。
 (1)認定こども園等について。
 来年度から子ども・子育て支援新制度が導入されます。やはり市民の方が特に期待されている点は,平成26年4月1日時点で955人にも上る岡山市の保留児童の解消であり,さらに地域の実情に合った就学前教育・保育の総合的なサービスの充実であると思われます。そして,今後人口減少,少子化が進んでいくと予測される中で,確実に現在の教育・保育のシステムは,この規模に合わせ変えていく必要もあります。本市に求められているのは,今ある問題を一つ一つクリアし,しっかりと先を見据えての子育て支援対策を打ち立てていくことであります。
 そこで質問いたします。
 @今後の本市の就学前児童数の見通しについてお聞かせください。そして,新制度導入によってどの程度の受け入れ希望児童数がふえるのか,また1号から3号認定に区分される就学前児童数はどの程度になると見込んでいますか。
 A保留児童や保育士不足の解消,施設配置計画のロードマップをお示しください。
 B今回の新制度が利用者にとって現行制度と大きく変わるサービス内容についてお聞かせください。仕事をされている子育て世代の方が預けたいときに希望する園に子どもを預けることができ,スムーズに職場復帰できるといった点は担保されるのでしょうか。
 続きまして,(2)放課後児童クラブについて。
 今共働き家庭の増加で放課後児童クラブのニーズが高まり,潜在的な待機児童もふえてきていると言われる中で,慢性的に学童保育は不足しています。新制度によって現行の1年生から3年生から,全学年へと拡大され,岡山市内の利用者は30%程度ふえると見込まれています。受け入れ拡充のための施設整備,指導員の人手不足や専門性,そして指導員の雇用事務,経理事務負担等,クラブ運営に当たっての問題,課題は山積です。
 そこでお尋ねいたします。
 @新制度によって学童保育施設の広さは,児童1人当たり1.65平方メートル以上の面積確保が求められていますが,本市における基準に満たないクラブ,施設数をお示しください。
 A利用者増が必至の中で,預かり場所の整備はどのように考えていますか。
 B延長も含め開所時間はどのように考えていますか。
 C保育士不足と同様,指導員不足も喫緊の課題ですが,具体的対策についてお聞かせください。
 D本市は条例で定める設備や運営基準等,各放課後児童クラブが行うサービスの標準化を図っていくための具体的な取り組み,組織づくりなどはどのように考えていこうとしていますか。
 そして,最後の大きい項目3,これからの認知症施策の方向性について。
 ことしの4月24日,認知症の人にかかわる多くの人が非常に関心を寄せた判決が名古屋高裁で言い渡されました。2007年12月,愛知県で当時91歳の認知症の男性が,徘回中に列車にはねられ死亡したのは家族が監督を怠ったためとして,男性の配偶者である妻に賠償が命じられました。今回の判決は,そもそもの認知症介護のあり方ではなく,認知症を見守る家族に監督義務を強く求め,介護にかかわればかかわるほど重い責任が問われるといった厳しいものでした。このような事故は予見できたことであり,ほかでも起こる可能性があります。今後,家族による認知症の人の思いに寄り添った介護がしづらくなるのではないかと危惧しています。
 そこでお尋ねいたします。
 @この判決を通しての岡山市のトップリーダーである市長の御所見をお聞かせください。
 今や日本では,65歳以上の4人に1人が認知症とその予備群と言われ,もはや他人事ではなく,いつか自分もなる可能性が非常に高い病気だということを意識しなければなりません。在宅介護を推進していく上で,地域による認知症の人の見守り,家族への支援などの対策は急務です。そういった中,このたび示された認知症施策の指針(岡山市版オレンジプラン)によって,今後どのような具体策を示していこうと考えているのかについてお尋ねいたします。
 A認知症に対する基本的な知識や支援相談窓口などの情報を市民の方に知ってもらうための普及啓発の取り組みについてお聞かせください。
 B身近で気軽に相談,検診などができる早期発見,早期対応の体制づくりをどのように考えていこうとしていますか。
 C地域で認知症の人,家族を支える仕組みづくりをどのように考えていますか。
 以上をもちまして1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)
   
○則武宣弘議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎大森雅夫市長
   それでは,二嶋議員の質問にお答えいたします。
 まず,最初の中心市街地活性化についてでございますが,県庁通り,西川緑道公園筋の社会実験の取り組みに関することであります。
 二嶋議員御指摘のとおり,11月のイオンモール開業は,年間2,000万人とも言われる相当数の来客が見込まれております。中心市街地における物と人の流れというのは,大きな影響を来すことになるだろうと思っております。これをまちづくりの大きなターニングポイントとして捉え,笑顔あふれる中心市街地の創出を目指し,回遊性の向上と魅力づくりをキーワードとした中心市街地活性化政策パッケージを取りまとめたところであります。一つ一つの施策を着実に進める中で,車中心から人・自転車・公共交通優先の歩いて楽しいまちづくりをつくっていきたいと考えているところであります。
 県庁通り,西川緑道公園筋の社会実験の実施に向けては,関係局長で構成した推進会議を4月に立ち上げ,関係部局が連携して社会実験の方法,時期,安全対策,周辺への影響などの検討を進めながら,地元町内会長,また交通事業者の方などに対して,本年2月に公表した中心市街地活性化政策パッケージの説明をし,その中で社会実験の概要についても説明してきているところであります。
 また,現状でのより詳しい交通状況を把握するため,中心部の主要交差点において国土交通省と連携して交通量調査を行うこととしており,現在その準備を進めているところであります。また,先日警察とも社会実験実施の時期も含め事前協議に入ったところであり,引き続き関係者の方々とも協議を進め,理解を得ながらイオンモール岡山開業前の実施に向け,協議などを進めてまいりたいと考えております。
 将来的には,県庁通りについては中心市街地内の回遊性向上の中心的役割を担う道路として,車道を1車線とし歩道を広げ,安全で快適な歩行空間の確保を進め,また西川緑道公園筋については定期的に歩行者天国化していきたいと考えていますが,社会実験の結果を広く情報公開し,市議会を初め市民や事業者などの関係者の方々と議論を深め,警察とも協議して最終判断をしてまいりたいと考えております。
 次の路面電車の駅前広場乗り入れでございますが,路面電車の岡山駅東口への乗り入れにつきましては,中心市街地の回遊性の向上,ひいては中心市街地の活性化につながるものと考え,中心市街地活性化の政策パッケージの一つとして,今年度調査検討を行うこととしております。
 現在,調査検討のための委託業者が決定したところであり,これから効果や費用,また地下街や地下構造物への影響,交通処理などさまざまな観点から,平面や地下での乗り入れ案,また歩行者デッキ案など,複数のパターンについて比較検討する予定であります。検討に当たっては,学識経験者,関係機関,利害関係者などから成る調査検討会を早急に立ち上げることとしており,その検討会では現在の岡山駅東口広場における各交通機関の利用上の課題や,また路面電車乗り入れに当たって考慮すべき点などをお聞きし,乗り入れ案の検討に反映してまいりたいと考えております。
 3つ目の吉備線のLRT化でございますが,今後は岡山市,総社市,そしてJR西日本の3者を中心に学識経験者,関係機関などによる検討協議会を立ち上げ,ここでいただいた御意見をもとに技術的課題を初め整備効果,概算事業費及び費用負担,運営・運行形態などを整理した議論のたたき台となるLRT化計画素案を本年秋にも公表できるよう,検討を進めてまいりたいと考えております。吉備線のLRT化の実現を進めるには,LRT化による利用者に与える効果,まちづくりに与える効果などと費用を見比べながら,最終的には議会や市民の皆様の意見を踏まえて判断することとなると考えております。
 あと,大きい項目3番の認知症施策の方向性についてということで,特に判決を通しての市長の考えはどうかということでございますが,本件の裁判は高裁での判決後,現在最高裁へ上告されているという段階にあると聞いております。したがって,司法での議論の最中でございますので,判決への言及は差し控えさせていただきたいと思います。
 しかしながら,認知症による行方不明や徘回などの症状を伴う方の介護は,家族だけではなく社会的な問題として解決しなければならない大きな課題と考えております。そのため,昨年度認知症施策の指針として全国に先駆け岡山市版オレンジプランを策定し,認知症の方とその家族への支援体制の構築に取り組むこととしております。
 また,二嶋議員も認知症サポーター養成講座を受講されたと伺っているところでありますが,私もまた市役所職員幹部を含む大勢の職員も認知症サポーター養成講座を受講したところであります。きょうはオレンジリングをして臨んでおります。(笑声)いずれにせよ,認知症になっても地域で安心して暮らし続けることができる社会を目指して,認知症施策の充実に早急に取り組んでまいりたいと思います。
 以上です。
   
◎荒木誠岡山っ子育成局長
   大きい項目2の子ども・子育て支援新制度についての項,(1)認定こども園等について一連の御質問に順次お答えいたします。
 まず,今後の就学前児童数,それから受け入れ希望児童数,1号から3号認定の児童数の見込みについてのお尋ねにお答えします。
 過去の人口推移から仮算出した現時点での推計では,来年度から5年間を計画期間とする岡山市子ども・子育て支援事業計画の最終年度である平成31年度末における就学前児童人口を3万8,300人余と見込んでおり,平成25年度末から900人余の減少が想定されます。
 また,子ども・子育て支援新制度への移行後,就学前教育・保育施設または保育サービスの利用を希望する児童は,潜在ニーズを含め移行当初の平成27年度は2万5,500人程度,5年後の平成31年度は2万5,000人程度になるものと見込まれますが,実際の利用申し込みの状況につきましては,今後その動向を見きわめてまいりたいと考えております。
 なお,事業計画の最終年度となる平成31年度における認定区分ごとの就学前児童数は,現在の幼稚園要件に相当する1号認定が7,800人余,保育園要件のうち3歳以上の2号認定が9,200人余,3歳未満の3号認定が7,900人余となるものと見込んでおります。
 次に,保留児童や保育士不足の解消,施設配置計画のロードマップについてのお尋ねにお答えします。
 保留児童の縮減につきましては,昨年度から鹿田地区で進めている認可保育所の整備に続き,今年度も国の待機児童解消加速化プランを活用して対応が急がれる学区を中心に保育所の新設・運営事業者を募集し,来年度中の開園を目指すとともに,来年度から5年間の子ども・子育て支援事業計画による取り組みもあわせて保留児童対策を進めてまいります。
 喫緊の課題である保育士の確保につきましては,今月保育士・保育所支援センターを立ち上げ,潜在保育士の掘り起こしを始めたところであり,潜在ニーズに応ずることができるよう努めてまいりたいと考えております。
 また,施設配置につきましては,現在本市子ども・子育て会議において,市内30の教育・保育提供区域ごとに公立施設のあり方について検討いただいているところでありますが,幼保一体化に向けた試行的取り組みを進めている保育園,幼稚園から順次,幼保連携型認定こども園として整備するとともに,その他の公立施設につきましては,民営化や統廃合などを含めて検討してまいりたいと考えており,今後保護者や地域の方など関係の皆様の御意見を伺いながら進めてまいりたいと考えております。
 次に,新制度で大きく変わるサービス内容とスムーズに職場復帰できる点は担保されるのかとのお尋ねにお答えします。
 子ども・子育て支援新制度では,幼稚園,保育園,認定こども園などの施設型保育のほか,3歳未満児を対象とする20人未満の小規模保育,家庭的保育などの地域型保育事業が創設され,また一時預かりや延長保育などの拡充も予定されており,こうした多様な施設や保育事業の中から,利用者がそれぞれのニーズに合ったサービスを選択できる幅が広がることになります。
 また,本市では新制度の本格実施に先立ち,認可保育所の整備を進めており,このことにより保育ニーズが高い地域を中心に保育の受け入れ枠の拡大を図っております。
 さらに,国においては育児休業明けであることを保育施設・事業の優先利用例の一つとする予定であり,本市においても育休からの円滑な復帰ができる方策として取り上げる方向で検討したいと考えております。
 こうしたさまざまな施策を通じて,議員御指摘の預けたいときに預けられ,スムーズな職場復帰が確保できる環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。
 引き続き,放課後児童クラブについての項,一連の御質問に順次お答えいたします。
 まず,新制度で本市で基準に満たないクラブ,施設数はとのお尋ねにお答えします。
 国から示された基準によりますと,新制度で児童1人当たりおおむね1.65平方メートル以上とされておりますが,今年度4月現在での放課後児童クラブの登録児童数では,児童1人当たり1.65平方メートルを下回っているクラブは11クラブとなっております。昨年行いましたニーズ調査について,現在精査を行っており,集計途中の段階ですが,6年生までの量を見込んで抽出した場合はさらにふえる見込みとなります。
 次に,利用者増が必至の中で,預かり場所の整備についてのお尋ねにお答えします。
 昨年度に,教育委員会と岡山っ子育成局におきまして児童クラブ施設対策検討チームを立ち上げ,施設対策についての検討を重ねておりますが,量の確保といたしまして,まずは小学校の余裕教室の徹底した活用,小学校に近接の公立幼稚園等の公共施設の活用,さらに小学校敷地内にプレハブ建設を検討するなど,さまざまな方策により施設確保に努めてまいります。
 次に,延長も含め開所時間はとのお尋ねにお答えします。
 開所時間につきましては,国から示された基準では小学校の授業の休業日には1日8時間以上,休業日以外では1日3時間以上を原則とすることになっておりますが,本市におきましても国の基準を下回ることがないように,今後定める予定の放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準の条例の中で,開所時間及び日数についても定めていく予定としております。
 開所時間を超える時間延長の対応につきましては,今後各クラブの運営規程により定められることとなりますが,各放課後児童クラブでの状況や保護者ニーズに対応した取り組みができるように,市としても支援してまいりたいと考えております。
 次に,指導員不足についてのお尋ねにお答えします。
 指導員確保につきましては,クラブへ指導員を紹介するマッチング等の支援を行うことや,小学校等の退職教員に働きかけるために,退職時の説明会や退職者の集まりなどを利用して案内をしていく予定としております。また,クラブでの事務処理等をこなす即戦力としまして,シルバー世代の方々の活用も検討しております。
 最後に,サービスの標準化を図るための具体的な取り組みについてのお尋ねにお答えします。
 放課後児童クラブ間において,提供サービスや利用負担金など均一ではない状況があるため,これらを一定の水準に統一していく必要があります。そのため,児童クラブ連合会や保護者,指導員の代表の方々に運営委員会への委託や運営委員会の法人化も含めて,今後の放課後児童クラブについて協議していただく場を設け,御意見をお伺いすることにしております。サービスの標準化を含め,大規模クラブの増加や障害のある児童の増加,指導員の不足,クラブ運営の負担増加などクラブが抱える課題の解決に向けて,クラブの運営を支援できるような体制づくりを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◎那須正己保健福祉局長
   それでは,これからの認知症施策の方向性についての御質問に順次お答えさせていただきたいと思います。
 まず,認知症の基本的理解や正しい知識,相談窓口の普及啓発についてのお尋ねでございますが,知識の普及につきましては,認知症サポーターの養成を進めておりまして,企業や小・中学校などを通じて認知症サポーターの拡大に努めてきておるところでございます。
 また,相談や支援の窓口につきましては,認知症疾患医療センターや認知症コールセンター,それから家族介護教室などがありまして,これらの情報提供は現在,地域包括支援センターや居宅介護支援事業所などを通じて実施しておるところでございます。今後につきましては,地域の医療や介護関係者とも連携しながら,一層の普及啓発に努めてまいりたいと考えております。
 次に,早期発見,早期対応の体制づくりについてのお尋ねでございますが,現在地域のかかりつけ医に対する初期診断についての研修を順次実施しておるところでございます。また,今年度につきましては,医療とか介護の専門職による認知症支援チームを新たに設置いたしまして,初期の段階から認知症の方や家族を支援する体制の充実に取り組むこととしております。
 次に,地域で認知症の方や家族を支える仕組みづくりについてのお尋ねでございますが,これまでも認知症サポーターの養成を進めてまいったわけでございますが,昨年度からは認知症の方やその家族への適切な支援やネットワーク活動の実践ができる人材を育成するということで,認知症サポートリーダーの養成を進めてきているところでございます。また,今年度は認知症の方やその家族,医療・介護の専門職,それから地域の方々が集まる認知症カフェを新たに2カ所設置し,介護の相談や地域との交流を通した認知症の方やその家族の方々の居場所づくりにも取り組むこととしております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   御答弁ありがとうございました。市長,ありがとうございます。
 早速ではありますけれども,再質問に入らせていただきます。
 まず,中心市街地の活性化の項でありますけれども,市長から御答弁いただいて,車社会から人優先のまちづくり,そして回遊性の向上を目指していく上で笑顔あふれる楽しい空間づくりはやっぱり必要不可欠だと私も認識しています。そのために,県庁通り,西川の社会実験が行われ,そして路面電車の駅前広場の乗り入れが検討されているということであります。これまでの取り組み,課題分析,今後目標とする取り組みについて伺いましたけれども,やっぱりまず中心市街地の魅力そのものを高めるためには,この社会実験を通して県庁通り,西川緑道公園の両サイドにある店舗等々の魅力が向上していかなきゃいけないということも必要不可欠だと思います。民の話だとはいうものの,やはりまちづくりという観点から見て,市として何かプロデュースを考えていかなきゃいけないんじゃないんかなと私自身思うわけでありますけども,そこのあたりについて御所見があればお聞かせください。
   
◎大森雅夫市長
   お答えしたいと思います。
 従前から申し上げていますように,中心市街地の活性化,2つの視点から考えていくべきだと。1つは回遊性の向上ということで,今申し上げたような社会実験などを通し,またそのほかにももちゃりとかさまざまなものがございます。公共交通機関もこれからいろいろと考えていかなきゃならない。こういったことで回遊性の向上をしていく。
 もう一つは,魅力づくりであります。魅力づくりに当たっては,やはり民間の方が考えていくというのが中心になろうかと思います。そこでは,商店街の方々の動きとか,そういったものをできるだけサポートさせていただきたいということで,この議会でも何度もお話を申し上げているところでありまして,その方針に全く変わりはありません。ただ,我々としてもできる魅力づくりはやっていかなきゃならないと思いますし,そういう面では岡山城,後楽園を中心とする歴史・文化ゾーンのさまざまな,今回社会実験も考えておりますけれども,そういったことを通じてさらなる魅力づくり,魅力アップが図られればいいなと思っております。
   
◆二嶋宣人議員
   ありがとうございます。
 路面電車の件ですけれども,駅前広場へ乗り入れすることで利便性が高まる,これはもちろん私も認識しているわけでありますけれども,先ほども何度も言っている歩いて回遊性の向上という観点から見ると,やっぱり岡山市の中心市街地の1qスクエアというのは,私自身も歩こうと思うたら結構大変じゃなと思うわけであります。これまでの検討状況も伺いましたけれども,人口減少,そして高齢化が進む中で,やっぱり町なかにおける高齢者などといったいわゆる交通弱者のための例えば路面電車の回遊であったり,バス等の公共交通機関の充実は一の手,二の手の先をしっかりと踏まえながら考えていかなければならないわけであります。そういった意味で,市長が一の手,二の手,次の手をどのように考えているかといったことをやはり市民の方々も聞きたいと思いますので,そこのあたりについてもし具体的に述べられるところがあればお聞かせください。
   
◎大森雅夫市長
   一の手,二の手という御質問でございますが,なかなか今まだ答えにくいところが多いと思います。路面電車に関して言えば,まだ一の手という段階なんだろうと思います。ただし今の段階というのはまだ調査検討でありまして,複数案もございます。先ほど言ったように,三,四案のものがこれから検討されていくことになるんだろうと思っております。これについても,相当いろいろな御意見もあるだろうと思います。効果と,かかる費用,そしてマイナスの面ももちろんあるわけでございますので,それら全体を見きわめながら市議会の議員の皆様方とも御相談しながら,次の決断をしていきたいと思っております。全体として路面電車を大きな公共交通機関の一つとして充実させていかなきゃならないものであるということは,私もそう思っているところであります。
   
◆二嶋宣人議員
   ありがとうございます。これから二の手,三の手,期待したいと思います。
 今回,あえてまたこの吉備線LRT化のことについて触れさせていただきました。私自身も吉備線沿線上に住む住民といたしまして,このLRT化の実現は本当に期待しているところであります。確かにLRT化によって気軽にまちへ人が繰り出される。そういった意味では,かなり中心市街地活性化という意味でも大きな一翼を担うんだろうなと思うわけでありますけれども,しかしただ単にLRT化されましたよだけでは,沿線に住んでいる住民として,LRT化され,そしてその沿線のまちづくりをどのようにイメージしているのかといったことをやっぱり我々は期待しているわけでありますので,そこのあたりについてもう少し詳細に聞けたらなと思うんですけども,市長どうでしょうか。
   
◎大森雅夫市長
   LRT化については,現在のところ,ことしの初めにJR西日本の社長にお会いして議論させていただき,この前は総社市長とお会いし,そしてこの秋に一緒になってたたき台を出していこうというようなことを合意したところであります。そのスケジュールにのっとって私としてもやらせていただきたいと思いますが,もちろんこれからLRT化を議論するに当たって,どのようなまちにしていくのかという大きなイメージをつくっていかなければならないと思います。
 二嶋議員の住まわれている一宮のあたりもそういう面では利便性が向上していくというのもあるでしょうし,大きくこれから人口減少,高齢化の中でコンパクトシティーを形づくっていかなければならない,その中の一つとしての公共交通機関というような位置づけも出てくると思います。また,それだけではなく,外から入ってくる人,いわゆる観光とかそういった方にどれだけの利便性を提供し,そして観光振興にもなっていくのか,そういうプラスの要素もいろいろ考えていかなければならないと思いますが,逆に言うとやはり費用の負担とか,そういったものもいろいろ市民の方にお願いしていかなければならない問題であるわけであります。それらをきちっと整理して議論させていただきたいと思いますので,よろしくお願い申し上げたいと思います。
   
◆二嶋宣人議員
   ありがとうございました。決断と実行,スピード感を持ってしっかりと市民の方々に,また吉備線沿線のLRT実現に向けてしっかりと情報発信していっていただきたいと思います。これからの話でございますので,また今後議会のほうで議論させていただけたらと思います。
 続きまして,子ども・子育て支援新制度についての項に移らせていただきます。
 まず,認定こども園等についてでありますけれども,先ほど局長の答弁の中にもありましたが,平成25年度末と比べて平成31年度の就学前児童人口は900人余り減ると。新制度導入後,保育園,幼稚園の利用申込数は2万5,000人か2万6,000人ぐらいになるというふうな答弁だったと思います。やっぱり皆さんが期待しているのは,保留児童の解消であり,岡山市はそもそもこの保留児童ゼロは目指していかなきゃいけない目標であると思うんですけれども,そのあたりいつごろまでにゼロにしていこうという目標があるのか,お聞かせください。
   
◎荒木誠岡山っ子育成局長
   いつごろまでにというお尋ねですが,保留児童の中には数カ月先の入園をあらかじめ申請された方も含んでおりますので,保留児童がゼロになることはありませんが,希望する施設のあき待ちとか休職中の方が速やかに入れるということを目指すということで,今認可保育園の新設など施設整備を進めております。そういったことで受け入れ枠の拡大を図っております。そうした中で,平成29年度が保育ニーズのピークと国のほうで想定されておりますので,それを一つのめどに保留児童の縮減に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   平成29年度に保育ニーズがピークを迎えるということでありますけれども,もう一つの課題として保育士不足があると思います。では,岡山市はどの程度の潜在保育士の掘り起こしを今目途としているのか,そこのあたりについてもお聞かせください。
   
◎荒木誠岡山っ子育成局長
   保育士さんについては保育士不足ということで,先ほど答弁しましたが保育士・保育所支援センターを設置しました。この中で,結構問い合わせはあります。問い合わせはあるんですが,潜在保育士としてセンターに登録された中で,フルタイムの希望がやはりちょっと少ない,短時間勤務ということでなかなか正規の保育士さんについて集まるのが今ではまだちょっと困難な状況ということで,保育士不足はしばらく続くように思われます。今後はきょうの議会のこういう答弁を新聞報道等で見て,さらに登録を希望されてきていただければありがたいなと考えております。(笑声)
 よろしくお願いします。
   
◆二嶋宣人議員
   どの程度,潜在保育士の掘り起こしを目指しとんかというふうな話で,若干それたような感じがありましたけれども,しっかりと目標を持って,いわゆる利用者数もふえていくわけですので,このくらいの人数を岡山市として確保していきたいというふうな目標をやっぱり数字的なものをしっかりと上げていっていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
 先ほどセンターへの問い合わせ状況の中で,パート希望が多いという話がありました。そういった中で,先般厚労省で,資格を持ちながら保育士として働くことを希望しない理由,これ局長も多分アンケート調査を見られたと思いますが,一番の理由としては,賃金が合わないといった形で47.5%。そのほかの理由は他職種への興味,これは多分養成課程のある短大などを卒業しても保育士にならないという方も多いんだと思います。そのほかにも責任の重さであったりとか体力への不安であったりとか休みが少ないなどなど,こういった具体的な問題,課題点が出てきているわけですよね。そういったネックとなっている部分を本市が対策,考え方をしっかりと示していかなきゃいけないと思うんですけども,そこのあたりの取り組みについて何かあればお聞かせください。
   
◎荒木誠岡山っ子育成局長
   議員御指摘のように,厚生労働省が実施したアンケートによると,保育所の開所時間に合わせて早朝,夜間,早出,遅出,それから土曜日の勤務,そういったことが長いと。それから責任の重さ,発達障害児とかそういう障害を持つ児童がふえて,そういった対応について肉体的にちょっときついというようなことで,給与水準が見合っていないという御意見がたくさんありました。これに対して,民間の認可保育園を対象に保育士の処遇改善を目的とした補助制度が昨年度から導入されてはおりますが,引き続き公私立ともに保育士の勤務労働条件の改善に努めていく必要はあると思っております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   それでは,次に放課後児童クラブについてお聞かせください。
 預かり場所の整備等々について,答弁の中で本市は小学校の余裕教室であったり隣接した幼稚園であったり,またプレハブ建設等々に力を入れていくと,そういった活用策について努めていくということであります。とりわけ小学校の余裕教室の活用施策に努めていくと思われるわけでありますけれども,先ほどの答弁から伺うと,じゃ管理上も含めて基本学校側の協力体制が得られると理解してよろしいんでしょうか。これはあえて教育長に聞いてよろしいでしょうか。
   
◎山脇健教育長
   来年度は放課後児童クラブ希望者が,先ほど議員も言われたように30%増が見込まれるということもあります。したがいまして,これまで余裕教室としていたものを少し範囲を広げて,今生まれている子どもさんの年数では6年間,例えば小学校では6年間ぐらいまだ余裕がありますよ,また使うところがないですよというところについても広げて調査いたしました。これによって,岡山っ子育成局と一緒に個々のケースを当たりながら当然詰めていく作業をしていかないといけないなということは思っております。
 ただ,管理をどうするかということがございます。これを学校の教員に管理できるかということはできないだろうと考えております。このあたりのことは,当然放課後児童クラブ等々の主体の中で行っていくべきではないかと考えておるところでございます。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   ありがとうございます。
 教育長からも答弁いただきました。しかし,国のほうはこの預かり場所の整備等々について,少し読ませていただきますけども,教育委員会がです,主語ですよね,福祉部局と連携しつつ当事者として一体型の責任を持つ仕組みづくりの構築を促進していくということで,もちろん連携はとっていかなきゃいけないですけれども,やっぱりそこは強いリーダーシップを持って教育委員会が取り組んでいかなきゃいけないんですよというふうなことをうたっているように私には見えるわけです。先ほどから聞いていれば,まあ連携しながら,しかし管理が難しいどうしようかなというちょっと消極的な答弁に聞こえたんですけども,もう少ししっかりやっていくんだという思いを述べていただけたらと思うんですが,いかがでしょうか。
   
◎山脇健教育長
   先ほど読まれた文書については私も拝見いたしましたが,岡山市としてこれまでの歴史的な経緯というものも私はあろうと思っておるところございます。その中で,先ほど言ったような教室の活用,そしてまたフィールドとして今の体育館であるとか特別教室であるとか図書室であるとかいろいろなところについての活用ということも考えられるであろうと思っているところでございます。それらも踏まえて,当然,主体性を持ってといいますか,岡山っ子育成局と一緒にそこは考えていきたいと考えているところでございます。
   
◆二嶋宣人議員
   よろしくお願いいたします。
 国は,この放課後児童クラブと放課後子ども教室と連携した一体型を進めていこうとしているわけでありますけれども,ここ岡山市としてはどのような方向性を視野に入れているのか,改めて聞かせてください。
   
◎荒木誠岡山っ子育成局長
   一体化については,国のほうでそういう方針を出されています。現在,放課後子ども教室については放課後児童クラブほど回数とか開所時間,開設期間,そういったものでまだそこまで放課後児童クラブのように行っておりませんが,子どもの居場所,放課後児童の居場所づくりということでは,放課後児童クラブの補完的な役割を今果たしていただいております。今後もそういう点で一体化に向けていく必要はあるかと考えておりますが,現状では放課後児童クラブの国の基準を下回らないようにということで,そちらに今力を入れておりますので,放課後子ども教室の現状についてもう少し子どものために地元の方々のボランティアとか場所の確保とか,そういったことを少し努力していただくようにこちらから働きかけ,地元の運営委員の方々にお願いしたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   確かに先ほど量の確保,それから指導員不足の解消,こういった言葉だけを捉えてみれば,やっぱり一体型を推し進めていかなきゃいけないのかなと私自身も考えるわけであります。しかし,先ほど局長も言いましたけど,現状として放課後子ども教室は地域のボランティアの人等々の不足でなかなか運営できない状況も出てきていると思います。私も多くといいますか,地元を初めいろいろな放課後児童クラブの指導員の方,そして保護者の方と話をする機会もいただきました。やっぱり勉強するのは校舎であって,放課後児童クラブはそこから離れて,家庭的なほっとした空間を提供したいんだという思いも私は多く聞きました。だからこそ,一体型を進めるに当たっては,地域事情に合った施設整備であってほしいなと思いますけども,御所見をお聞かせください。
   
◎荒木誠岡山っ子育成局長
   一体型について,それぞれクラブの実情,地域での実情あるいは保護者の方のニーズを少し実態を把握する必要があるかと思っておりますので,放課後児童クラブ,放課後子ども教室,それぞれについて実態把握をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   じゃ続いて,開所時間でありますけれども,共働き家庭等のいわゆる小1の壁とよく言われているわけでありますけれども,現在行われている公設民営の放課後児童クラブにおいては,多分延長しても夕方の6時半から夜の7時,民間であれば夜の9時ぐらいまでと認識しているわけでありますが,そもそも保育園での延長保育の現状とニーズをいま一度調査して,放課後児童クラブの開所時間を検討していくということがやっぱり必要なんじゃないかなと改めて思うわけでありますけれども,いかがでしょうか。
   
◎荒木誠岡山っ子育成局長
   今の開所時間について,先ほど一体化の件でも言いましたが,実態を把握しながら保護者からのニーズに対応した取り組みを進めていく必要があると思いますが,市として支援していくことについて,関係部局と協議してまいりたいと考えております。
   
◆二嶋宣人議員
   よろしくお願いいたします。また,これも随時確認させていただけたらと思います。
 時間の関係もありますので,認知症施策の方向性についてお尋ねさせていただきます。
 早期発見,早期対応づくり,そして地域で支える仕組みづくりについてお伺いいたしました。まず,専門的な相談拠点づくりとして,認知症疾患医療センターであったり地域包括支援センターで頑張ってくださっていると,もちろん感謝もしておりますし,この重要性というのは私自身も認識しているわけであります。しかし,現状でしっかりと支援していくには,限られた人員の中で限界があるようにも私は感じるわけであります。そういった中でいち早く情報をキャッチできるのは,地域だと思います。だからこそ,各地域による見守る目をふやしていくこと,身近で気軽に相談できるサテライト的なもの,拠点づくりの体制の強化は必要と感じますけれども,そこのあたりについて取り組みはどのように考えていこうとしていますか。
   
◎那須正己保健福祉局長
   地域での取り組みというお尋ねですが,認知症サポーターということで先ほどお話ししましたけど,大体2万人弱の方が今受講していただいております。それからあと,地域包括支援センターのほうと今後認知症のサポートチームの立ち上げを予定しておりますけれども,そういった中で基本的には小学校区単位ぐらいで,小地域のケア会議ということをちょっとずつ準備していっております。今のところ,平成26年4月現在の数字でございますが,96小学校区のうち45小学校区では設置済みということで,あと22小学校区で準備を進めておりまして,他の地域についても設置に向けて努力したいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   ありがとうございます。
 小地域ケア会議の話が出たんで,ちょっとそれについて触れさせてください。
 設置された小地域ケア会議,さっき言われた大体開設されているのが5割弱ぐらいの数字だったと思うんですけれども,では具体的な活動につながる取り組みがなされているのかどうか,そのあたりの現段階での成果等々についてお聞かせください。
   
◎那須正己保健福祉局長
   小地域ケア会議におきましては,いろんな普及啓発に加えて,会議の中で個別の支援を要するケースなどの検討をしたりしている段階でございます。そういったことで,幾らか取り組みが進んでおるんじゃないかと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   私がこれを聞いたのは,要は半分ぐらい立ち上がっているけども,そういった取り組みがなかなか目につかないですよということで,もう少し力を入れていくべきなんじゃないのかなということを聞いたわけなんです。そこのあたりについてどうですか。
   
◎那須正己保健福祉局長
   確かに,知らない人は知らないというような状況もあると思いますので,地域包括支援センター,それから新しいチームとそのあたり十分普及するように,あるいは問題があったときにそういったものもあるということを御理解いただけるように普及啓発を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   ですから,最初ちょっと触れましたけれども,地域包括支援センターにしても何にしても,やっぱりニーズ的に少ないわけですね。人員が限られているから,もう少し地元の,例えばこの間市長も認定されました岡山市認定在宅介護対応薬局であったり,そういうふうな地域のものをしっかりと活用したほうがいいんじゃないんですかということを私が聞きたかったわけなんですけども,そこのあたりについての取り組みは何か考えていますか。
   
◎那須正己保健福祉局長
   地域でのいろんな課題解決に向けてということで,認知症の方や家族への支援体制の強化とか,それから地域のいろんな資源の活用という中で,例えばケアマネジャーさんへのアンケート調査では,認知症の方の服薬管理が難しいという声もたくさん聞いておりますので,そのあたりは例えばですけど,認定在宅介護対応薬局もございますので,そういった指定されている地域の薬局との連携などもより一層図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   答弁の中にもありましたけれども,認知症カフェについて少し触れさせてください。
 岡山市として,どういった認知症カフェを想定しているのか,ちょっと具体的にお聞かせください。
   
◎那須正己保健福祉局長
   認知症カフェについてのお尋ねでございます。
 これから2カ所程度,今年度立ち上げていくように予算をつけていただいております。それは,まずは誰でも行きたいときに自由に立ち寄れる第2の居場所というような位置づけと,専門職員などと相談できる気づきの場の機能を持ったようなカフェということで準備を進めてまいっております。基本的には,認知症の人自身がほっと安心できるようなところ,家族の方がわかり合える人と出会える場所,それから専門職がそこにいると,あと地域の住民の方々とのつながりの場所としてもそのカフェを活用できるように2カ所,これから立ち上げてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   その認知症カフェは,結局は専門的な施設につくるということなんですかね,その2カ所というのは。ちょっとよくわからないんですけど,お聞かせください。
   
◎那須正己保健福祉局長
   そのカフェの具体的な場所については,まだこれからでございますが,例えば何かの施設の中にあるとかそういったところよりも,もうちょっと身近なところでカフェを開いているときに寄っていただくイメージで,専門の方も中に相談員としていらっしゃると,そんなイメージでございます。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   そういった中で,先ほど局長の答弁の中にもありましたし,市長もなっていただいたこの認知症サポーターでありますけれども,きょうは残念ながら市長以外はどなたもつけてくださっていないような感じがするんですが,副市長が一生懸命今探してくださっていますけれども。(笑声)
 そういった意味で,こういった認知症サポーターであったり地域の認知症サポートリーダーというのは,やっぱりこれから一翼を担っていくんだろうなと思うわけであります。しかし,今現段階で行われている養成講座,認知症サポーターはふえていますけれども,2万人弱ですかね,認知症に対する理解が進んできているとは思いますけども,受講だけにとどまっているような感じがするわけであります。この認知症サポーター養成講座の受講後,認知症サポーターとなった方々にやっぱり具体的な地域での活動,取り組みへの働きかけ,何かつなげる取り組みをしていかなきゃならないと思うわけでありますけども,そこのあたりについての御所見をお聞かせください。
   
◎那須正己保健福祉局長
   大勢いらっしゃいますので,まずは理解を進めていただいて,講座を受けた方が帰って御家族とか友人にそういったお話をしていただくという趣旨でそもそも始めました。もう一つ認知症サポートリーダーというのがございますが,こっちはまだ数は非常に少なく23人だけです。まずは,認知症サポーターの方がさらに認知症サポートリーダーになっていただいて,ただ専門職ではありませんので,専門的な相談というのは難しいかもわかりませんけれども,地域の中で緩く支えていただくというのがそのリーダーのイメージですので,今後そういった方々の養成をより進めてまいりたいと考えております。また,認知症サポーターの方につきましても,大勢受講していただいていますので,何らかの形で今後,地域地域でいろんな徘回の問題とかも起きておりますので,そういったところで登録なども今後は考えてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   ぜひそのあたりしっかりとやっていただきたいと思います。私も受講して思ったことは,確かに認知症の知識は深まりました。そして,意識もし出しました。しかし,具体的に自分自身がどういったことを手伝えばいいんだろうか,何をすればいいんだろうかということがわからない部分で現段階にいるという状況でございますので,そこのあたりしっかりと受講して,目標とか目的をその場でも伝えていく,やっぱり受講に来られた方は意識されて来られているわけですので,そこのあたりしっかりとしていっていただきたい。そして,登録していくということなんですけれども,これはじゃ認知症サポーターについて一定の組織化を図るということでよろしいんですかね。
   
◎那須正己保健福祉局長
   組織化というよりも,まずは今はどなたがどこにというあたりが,全部が全部十分に詳しくつかめる状態になっていませんので,今後ある程度そういった認知症サポーターの方々が地域地域でふえていった段階で,何らかの情報を流せたりとか,そういったネットワーク的なものにも参加していただきたいと考えております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   いや局長ね,組織化を図っていかんと広がりはないですよ。受講しました,登録制もない,組織化もありません,じゃあどうやって広げていくんですか。それじゃできないと思いますので,しっかりとそこのあたり組織立てていっていただきたいと思いますので,もう一回御所見をお聞かせください。
   
◎那須正己保健福祉局長
   組織化ということで,徘回の問題なんかも非常にたくさん起きております。そういった中で,例えばですけど徘回情報のネットワークの中に入っていただいたりとか,そういった形で皆さんにある程度役割を認識していただけるような登録,それが組織化といえば組織化,緩い組織化だと思いますけれども,そういったあたりでまずは考えていきたいと思っております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   それでは,最後になりますけれども,これからでございます。オレンジプランも立てて,岡山市独自のものをしっかりとしていこうとしているわけであります。きょうは市長みずからもオレンジリングをしっかりとしていただいて,何度も言いますけれども,副市長も一生懸命出してくれたということでございますが,ほかの方々はついていないという残念な,思いはあるけど意識がないという若干厳しい評価をさせていただきますけども,こういったことに対して市長,この認知症施策全体に対してやっぱり自分自身が強いリーダーシップを持っていくんだという意気込みを聞いて私の最後の質問とさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。
   
◎大森雅夫市長
   この認知症対策については,やはりもう日本全体,全国的な大きな問題の一つだろうと思っております。岡山市においても,当然ながらこれについては大きな課題の一つとして取り組んでいかなければならないという認識を持っているからこそ岡山市版オレンジプランも策定したところであります。
 大勢の方が,認知症サポーターとして認定されておりますし,きょうはたまたま幹部のほうはオレンジリングをしてきていませんけれども,少なくとも市役所の職員はそういう意識を持ってやっているところであります。職員だけではなく,岡山市民全体がそういう意識を啓発し,そしてこの認知症対策,少しでも前に進むよう頑張ってまいりたいと思います。