令和2年 6月定例会 - 6月12日

◆二嶋宣人議員
   皆様おはようございます。そして,議席番号が奇数の議員の皆さん,控室,おはようございます。
 時間も限られておりますので,早速ではございますけれども質問に入らせていただきます。
 1,新型コロナウイルス感染症復興対策について。
 先月14日,39県における新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が解除され,安倍首相はコロナの時代の新たな日常を取り戻していく,今日はその本格的なスタートの日と言及され,段階的に活動を再開していく方針を示されました。
 同月25日には,緊急事態宣言が全面解除されましたが,収束という出口が見えない中,これまでの日常生活とは全く違う新しい生活様式をどこまで実施すれば安全なのか,市民の方の戸惑いや不安の声は絶えません。
 そういった今だからこそ,身近な自治体である岡山市は,市民目線の感染防止対策と社会経済活動の正常化に向けた戦略,取組を目に見える形で示し,スピード優先で実施されることを期待しています。
 そこで,地域経済の活性化策など幾つか質問させていただきます。
 (1)本市の経済損失,解雇,雇い止めの状況をどのように把握されていますか。
 (2)第2波,第3波を見据え,県は感染状況による自粛要請・解除など,感染拡大の抑制策を段階的に実施する戦略のロードマップを示されました。これを受け,項目ごとの市の実情に応じた危機管理を備える取組の整理が必要と考えますが,大森市長のお考えをお聞かせください。
 (3)社会経済活動が停滞する中,飲食や宿泊だけでなく,様々な業種の売上げが落ち込んでいます。市長が考えられる社会経済活動の正常化に向けての販売促進,消費喚起の戦略があれば,お示しください。
 (4)身近な自治体──ここでは岡山市──による情報発信は市民の方に大きな安心を与えます。そういった中,本市は市内飲食店の店舗経営者有志の方と協働しておかやま飲食店イートイン安全安心宣言を作成されました。大変な状況にある飲食業界に活力を取り戻していただきたいと思う私も市長の対応に感謝しています。安全に飲食できる目安の見える化は,飲食店だけでなく利用者にも安心を与えます。今後,市として飲食以外の業種,そして何よりも岡山市民の新しい生活様式における目安の見える化をどのように周知啓発すべきとお考えですか。市長のお考えをお聞かせください。
 (5)国の1次補正予算のうち,新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金1兆円の中から県は60億円の配分を受ける予定です。そのうち25億円が市町村に交付され,本市には8億3,900万円が配分されるとのことです。この予算を受けて,本市が考える実施計画をお示しください。
 (6)閣議決定された国の2次補正予算で,売上げが急減している企業や個人事業主への家賃支援給付金が盛り込まれましたが,給付までには時間を要すると推察されます。市独自の事業継続支援,事業向上補助等には本当に感謝していますが,市内事業者の方は今が苦しいのです。この家賃支援補助を国より先行実施できませんか。また,国は支払い家賃の3分の2から3分の1相当額の6か月分を給付とのことですが,残りの額を単市で支援できませんか。市長のお考えをお聞かせください。
 (7)教育現場にも大きな混乱をもたらしていますが,懸念される児童・生徒の学習の遅れ,安全対策について質問します。
 本市では,夏休みの短縮,水泳などの学校行事の中止等の方針を示されています。
 そこで,学習が遅れている児童・生徒へのフォローアップ,夏休み短縮に伴う教育体制の確保,授業における3密と熱中症対策,家庭学習,オンライン授業における方針をお示しください。
 また,不安により登校できない児童・生徒がいることも懸念しています。自主的に欠席している児童・生徒が不登校につながらないための調査と対策が必要です。教育長の御所見をお聞かせください。
 (8)新型コロナウイルスに立ち向かう医療,福祉などの第一線で働いている皆様には,感謝の言葉しかございません。長期化を見据え,医療・介護提供体制の整備──ここでは医療・検査体制の拡充,重症患者を受け入れる医療機関の確保,医療・介護施設等における利用者や家族の感染対策──における今後市として取り組むべき方針をお示しください。
 (9)岡山の一大イベントであるおかやまマラソンが今年は中止となり,残念でなりません。今後,開催に当たっては工夫が求められますが,代替イベントを含め本市の方針があれば,お示しください。
 (10)岡山市新型コロナウイルス感染症対策本部が設置されていますが,長期化を視野に入れると,情報や対応を一元化する部局が必要と考えます。御所見をお聞かせください。
 2,地域観光の魅力創出とまちづくりについて。
 新型コロナウイルスの影響で,本市は学会などのコンベンションのキャンセルや延期,地域観光客の大幅減と大打撃を受けています。コンベンションやインバウンドなどの観光客は,岡山市では年々増加しつつある状況であっただけに残念でなりません。インバウンド,県外観光客が見込めないときだからこそ,地域観光,まちづくりにおける新たな戦略の再考が求められているのではないでしょうか。
 そこで質問させていただきます。
 (1)コロナ収束後の反転攻勢のため,市長が考えられるコンベンション・観光戦略をお示しください。
 (2)観光業者らを支援する国のGo Toキャンペーンが始まる前に,後手にならないよう,復興のための観光コンテンツを創り出す必要があります。キャンペーンに向けての本市の観光戦略をどのようにお考えですか。
 (3)魅力向上のため,令和4年秋頃をめどに進行している岡山城天守閣等大規模改修では,耐震改修をはじめバリアフリー化や展示場整備などが検討されています。天守閣のある本段に至る経路は全て階段です。特に,高齢者や車椅子の方にとって利用しにくいという点は以前から指摘されていましたが,今計画のバリアフリー化の方針をお示しください。
 また,現在3つの配置の候補地においてエレベーター設置の検討がなされていますが,進捗状況と課題,今後の見通しをお示しください。
 (4)石山公園にオープンカフェがオープンしました。本市の代表的な観光スポット,岡山城,後楽園,そして,カルチャーゾーンの玄関口である石山公園の魅力向上が図られる中,まちの活性化の観点から,これら各拠点と表町商店街,そしてこれからできる岡山芸術創造劇場をつなぐ動線の魅力化は必須と感じています。これらの回遊性向上に向けての方針をどのようにお考えですか。
 (5)国土交通省は,11月30日まで新型コロナウイルスの影響を受けている飲食店等への緊急措置として,テイクアウト提供や屋外テラスでの食事提供などにおける道路占用の許可基準の緩和,道路占用料の免除の方針を示しています。積極的な活用は新たなまちの活性化につながると考えますが,本市の方針も含め御所見をお聞かせください。
 (6)表町千日前地区で2022年秋開館予定の岡山芸術創造劇場には,表町に人を呼び込む文化芸術の拠点だけでなく,観光機能も備えた拠点となることを期待しています。進捗状況も含め御所見をお聞かせください。
 3,岡山市中央卸売市場の活性化戦略について。
 市場関係者も新型コロナウイルス感染症の影響を受け,事業継続が困難となり,生鮮食料品等の安定供給を果たせない懸念が大きくなっています。
 そういった中,今月21日から改正卸売市場法が施行されます。現行法では,卸売業者の業務許可は国の許可ですが,改正法では,卸売業者の業務許可は廃止され,岡山市では改正業務条例において市場事業管理者の許可となります。つまり,新制度では卸売業者の許可権限は市場事業管理者となります。新制度でも卸売業者は卸売市場の必置機関であり,卸売業者の経営安定の維持が最も重要であります。もとより,仲卸業者,売買参加者への広い視野も必要で,場外流通に対抗すべく,その機能の充実,改革が求められます。
 そこで開設者としての本市が目指す市中央卸売市場の新しい形,方向性をどのように考えられているのかなど質問させていただきます。
 (1)改正法により今まで以上に市の責任,役割が求められてきます。今後,市場の活性化を開設者である大森市長はどのようにお考えですか。
 (2)これまでの市場の卸と仲卸売場の構造などが現在,時代に合わなくなってきていると感じています。卸売市場の取扱規模が縮小する中,全方位型の顧客対応を目指した施設の構造を検討すべきと考えますが,御所見をお聞かせください。
 (3)認定後の開設者の体制において,卸売市場に関する基本方針では,卸売業者の財務状況の定期的確認と卸売業者の業務を適正に運営するため,指導監督に必要な人員の確保等を行うとされています。卸売業者,仲卸業者の経営の安定性のチェック等の機能は,高度な専門知識が必要とされます。今後,開設者に国の業務が移管されるに当たり,どのように人員の確保を図っていくのでしょうか。
 (4)新型コロナウイルスの影響を鑑み,水産卸・仲卸事業者と花卉卸・仲卸事業者の方から6か月間の市場使用料の免除,減免等を求める要望がなされました。本市からの回答は,場内事業者の施設使用料(売上高割使用料を除く),光熱水費の令和2年5月及び6月分の支払いを最長4か月猶予と,ゼロ回答に等しい対応に関係者は愕然とされていました。
 開設者である市には,市民生活の必需品である生鮮食料品等を安定的に供給する流通拠点,市場の入場事業者の健全性を図る義務があると思います。この有事に早急な財政支援をすべきではありませんか。市長のお考えをお聞かせください。
 (5)生産者への支援も必要と考えますが,本市における生産者の現状の認識と今後の具体的な支援策があれば,お示しください。
 以上をもちまして1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)
   
○浦上雅彦議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎大森雅夫市長
   それでは,二嶋議員の質問にお答えします。
 私は,まず新型コロナウイルス感染症の復興対策について,社会経済活動の正常化に向けての販売促進等についての話を申し上げたいと思います。
 これからは,岡山市においても新型コロナウイルスの感染拡大の防止と社会経済活動の維持の両立を進めていくということが必要だろうと思います。特に,今の現状を考えれば,感染予防対策に努めながらも,地域経済の回復に軸足を置いた経済対策を実施しなければと思っている次第であります。
 具体的には,スマートフォン決済によるポイント還元キャンペーンを実施し,市内での消費喚起を後押しすることで本格的に事業を再開する事業者の売上げ回復を応援するとともに,市民生活を支援し,市内の社会経済活動の回復を図ってまいりたいと。また,事業復興支援補助金を創設し,新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小・小規模事業者が顧客を呼び戻すために必要となる販売促進の取組を支援していきたいと思っております。
 次に,地域観光の魅力創出等々でございますが,コンベンション・観光戦略,またGo Toキャンペーンに向けた観光戦略,これらについてお話し申し上げたいと思います。
 8月には観光振興の全国的な解禁が予想されるなど,人の往来の状況に合わせた需要喚起策が必要だと考えております。これら各段階に応じた媒体を活用した情報発信を行うとともに,国のGo Toキャンペーンとは別に岡山市独自の宿泊と飲食の割引クーポンに加え,キャッシュレス決済でのポイント付加により,よりお得な観光地としての誘客と岡山市での飲食,土産等の消費を促してまいりたいと考えております。
 コンベンションについては,オンラインでの実施が増えると予想される一方で,学会などは集まって行うとの声もあります。今後は,オンラインを活用した実施形態への対応を図るとともに,誘致対象の多様化や岡山ならではのユニークベニューの開発により,岡山でのMICE誘致を進め,参加者には岡山市への消費を促すような取組を検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◎河野広幸理事
   1番の新型コロナウイルス感染症復興対策についての項,まず県のロードマップを受け,市の実情に応じた危機管理を備える取組の整理についてお答えいたします。
 岡山市における新型コロナウイルスの感染拡大の抑制や社会経済活動の正常化に向けた各項目ごとの取組につきましては,国や県が示す感染状況に応じた自粛要請や解除の方針を踏まえ,岡山市としての方針を示してまいりたいと考えております。
 次に,長期化を視野に入れた情報や対応を一元化する部署についてお答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症の対応に関する情報収集や対応につきましては,専門的な内容も含むことから,それぞれの担当部局が行っており,必要に応じて新型コロナウイルス感染症対策本部の事務局を担当しております危機管理室が取りまとめ,本部会議の場で方針決定を行ってまいります。
 以上です。
   
◎中原貴美市民生活局長
   同じ項,おかやまマラソンの今後についてです。
 次回の大会に当たっては,大会に関わる全ての方が安心して参加することができるよう,今後日本陸上競技連盟から示されるガイドラインを踏まえるなど,様々な面から検討を行ってまいります。
 また,代替イベントについては,現在お示しできるものはございませんが,市民に元気と感動をもたらし,全国に岡山の魅力を発信してきたおかやまマラソンの灯を絶やさぬよう,次回の大会に向けしっかりと準備を進めてまいります。
 以上です。
   
◎福井貴弘保健福祉局長
   同じ項,新しい生活様式をどのように周知啓発すべきかについてです。
 国において業種ごとの感染拡大予防ガイドラインが作成されており,岡山市の特性も踏まえながら関係部局とともに市民の方や各事業所に対し,業務形態ごとに具体例や理由も示しつつ周知を図ってまいりたいと考えております。
 次に,医療・介護提供体制の整備における取り組むべき方針についてです。
 医療体制の拡充,重症患者を受け入れる医療機関の確保については,岡山県とともに入院患者の受入れルールづくりを進めてまいります。
 検査体制の拡充については,身近なところで受けることのできる体制を検討していきたいと考えております。
 介護施設等における利用者や家族の感染対策については,今後施設内の感染発生時における対策の手引を作成し,事業者へ周知することで各施設において感染対策を点検し,今後の第2波に備え対処力を強化することを支援してまいりたいと思っております。
 以上です。
   
◎菅野和良教育長
   同じ項,児童・生徒の学習の遅れや安全への対策などについて,一括してお答えいたします。
 夏季休業日の短縮や学校行事の精選により,授業時間数の確保に努めてまいりますが,臨時休業中の家庭学習の取組状況を確認し,個別に支援を行い,必要に応じて支援員等の配置を検討してまいりたいと考えているところです。
 また,不安による登校自粛が不登校につながらないように,各学校が家庭での様子などの聞き取りを行っており,必要に応じてスクールカウンセラーと連携した支援を行っております。
 非常時のオンライン学習の実施につきましては,今年度中にタブレットの配備が完了いたしますので,その方法などについて,各家庭での通信環境の課題も含め検討してまいります。
 安全対策としましては,可能な限り感染症対策を行った上で,エアコン環境下であっても定期的な換気と水分補給を行うことで児童・生徒の健康管理に努めてまいります。
 以上でございます。
   
◎赤坂隆産業観光局長
   同じ項で,本市の経済損失,解雇,雇い止めの状況についてですが,岡山市の経済損失については算出しておりませんが,日本銀行岡山支店の金融経済月報では,令和2年4月の県内景気は弱い動きが続いているとされ,総務省の家計調査報告でも令和2年4月の岡山市における2人以上の世帯の消費支出が落ち込んでおります。また,岡山県内の解雇,雇い止めの状況については,岡山労働局が集計しており,新型コロナウイルス感染症に起因する解雇,雇い止め等の予定がある労働者数は,既に解雇,雇い止めされた者を含み6月5日現在で186名ですが,各ハローワーク管内の状況は非公表であるため,本市の状況は把握できておりません。
 次に,県に配分される地方創生交付金のうち,本市に8億3,900万円が配分されるその実施計画についてでございますが,岡山県から交付される県・市町村連携事業者支援交付金の対象は,事業の継続,雇用の維持を目的とした事業とされております。既に本市では,事業継続支援金をはじめとした緊急の事業者支援策を実施しているところであり,今後は緊急事態宣言解除後の経済活動の再開へ軸足を移すための支援策として,事業復興支援補助金及び消費喚起事業を実施したいと考えているところです。岡山県から交付される同交付金につきましては,これらの事業の一部として活用してまいります。
 次に,家賃支援についての御質問ですが,本市では経済団体からの要望や独自アンケートの結果等を踏まえ,売上げが減少している事業者の事業継続を緊急的に下支えするため,家賃以外にも幅広い用途に使っていただけるよう,岡山市事業継続支援金を支給しているほか,業態の転換等に取り組む事業者の支援を予定しております。
 さらに今後は,消費喚起など経済活動の回復に向けた支援を行いたいと考えているところです。
 今回,国の2次補正予算の地方創生臨時交付金において,家賃支援が含まれているようですが,交付金の配分や支援の枠組みが明らかになっておらず,引き続き交付金措置の考え方について情報収集に努めるとともに,経済団体との情報交換に努め,経済活動の回復に向け,何がより効果的な支援策になるのか検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◎中原貴美市民生活局長
   大きな2番,地域観光の魅力創出とまちづくりについての項,岡山芸術創造劇場についてです。
 新劇場には,中心市街地のまちづくりの視点から,商店街をはじめ表町エリアでの新たなにぎわいの創出や回遊性の向上,さらには周辺への波及効果が期待されます。また,観光機能やコンベンション機能を兼ね備えた拠点とするため,学会などのコンベンション利用にも対応できるよう,施設機能の具体化と運営方法の検討も進めております。
 新劇場整備の進捗状況については,先日再開発組合より未転出者の自主退去により明渡しが完了したとの報告がございました。併せて令和4年3月末の施設完成が厳しい状況となったとの報告もあり,現在全体スケジュールの見直しを進めているところです。
 以上です。
   
◎赤坂隆産業観光局長
   同じ項で,岡山城のバリアフリー化の方針についてですが,岡山城本丸内のバリアフリー化については,平成30年度にバリアフリー等検討業務を行い,高齢者や障害者,外国人などにも利用しやすい施設となるよう課題の洗い出しと対応策を整理しました。岡山城については,城という性質上,また史跡指定されていることもあり,遺構の保存や景観への影響等にも配慮する必要があり,バリアフリーが難しいところはありますが,まずは観光客の利便性向上のため,実現可能性が高い項目を優先して実施していくこととしております。
 次に,岡山城のエレベーター設置についての御質問ですが,天守閣の大規模改修内容と併せてエレベーター設置も含めた岡山城本丸内のバリアフリー化の課題と対応策等を整理した史跡岡山城跡観光整備計画を文化庁に提出して協議してまいりました。昨年5月に文化庁の職員と現地確認等を行い,その際には全体的にバリアフリー化の必要性について一定の理解は示していただきました。エレベーターについては,遺構や景観への影響が大きいことから,今回の大規模改修時において整備に含めることは難しいとの協議結果となっておりますが,今後もバリアフリー化の手法の一つとして,引き続き文化庁とも協議を継続し検討していくこととしております。
 以上です。
   
◎林恭生都市整備局長
   同じ項,道路占用許可基準の緩和を積極的に活用してはどうか,まちの活性化につながるのではないかというお尋ねです。
 岡山市においても,このような国の取組は新型コロナウイルス感染症の影響を受ける飲食店等を支援する緊急措置として有効であると考えており,市が管理する国道,県道,市道について,道路占用許可条件を緩和するよう早急に取り組みます。この取組の町なかへの影響を見ながら,新たなまちの活性化に向けた仕組みやルールづくり等についても検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長
   同じ項,まちの活性化の観点から,各拠点と表町商店街,岡山芸術創造劇場をつなぐ動線の魅力化など,回遊性向上についてどのように考えているかという御質問です。
 市内外から多くの人々が集い行き交う町なかでは,あらゆる人にとって魅力にあふれ楽しく快適に過ごせる環境づくりを進めていくことが重要と考えております。このためには,にぎわい,交流の拠点の魅力を向上させるとともに,回遊性を向上させ,拠点間の連携を強化するよう,歩いて楽しい空間の創出や,利便性の高い公共交通ネットワークの構築を図る必要があると考えております。こうした考えに基づき,岡山芸術創造劇場の整備,岡山城の魅力アップなどとともに,県庁通りの1車線化や緑のボリュームアップ,路面電車の岡山駅前広場への乗り入れや延伸・環状化などに取り組んでおります。
 さらに,居心地がよく歩きたくなる町なかとなるよう,県庁通りや西川緑道公園かいわいにおける官民連携や市民主体によるにぎわい創出といったソフト面での取組を町なか全体に広げていくことも重要であると考えております。
 以上です。
   
◎赤坂隆産業観光局長
   3つ目の岡山市中央卸売市場の活性化戦略についての項で,本市における生産者の現状認識と今後の具体的な支援策についてですが,新型コロナウイルス感染症の影響については,外出自粛により家庭需要向けの青果物は堅調に推移した一方,飲食店等の営業自粛により,黄ニラなどの業務需要の青果物やサワラなどの高級魚は価格の下落や取引の減少が生じております。また今後は,桃やブドウの出荷時期を迎えますが,高級ギフトの低迷や輸出の動向が不透明であるなどの懸念もあります。
 こうした状況にあることから,大きな影響を受けた市内農林漁業者の事業継続を下支えするため,申請受付準備が整い次第,農業団体等と協力しながら,2月から10月までの影響を想定した事業継続支援金を支給したいと考えております。
 また,ギフト需要への影響等が懸念される桃,ブドウにつきましては,新型コロナウイルス感染症の収束状況を見ながら,農業団体等と協力して,首都圏などへの販売促進活動を行ってまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◎大杉誠市場事業管理者
   同じ項,順次お答えしていきたいと思います。
 まず,今後の市場活性化をどのように考えているのかについてです。
 当市場では,卸売業者が売買参加者を通じてブドウや桃を輸出している事例はありますが,卸売市場法の改正に伴い,取引ルールの規制を緩和することによって,輸出ニーズへも柔軟に対応することができ,販路拡大につながることが期待されております。
 さらに,集荷力の強化や物流の効率化が図られることによって,市場取引が活性化され,出荷者や実需者にとって魅力ある市場になるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 また,市場取引を活性化するために今後必要とされる施設の整備についても,市場関係者と現在協議を進めているところであり,出荷者や実需者のニーズに応えてまいりたいと考えております。
 次に,全方位型の顧客対応を目指した施設の構造を検討すべきと考えるが所見をについてです。
 生鮮食料品等の卸売を行う卸売市場の役割を基本としつつ,卸売市場の役割に支障を及ぼさない範囲で施設を有効に活用することを市場関係者の意見をいただきながら今後検討していきたいと考えております。
 次に,卸・仲卸業者の経営の安定のチェックについては,専門知識が必要となる中,どのように人員確保を図っていくのかについてです。
 業者の財務面の検査に当たっては,公認会計士などへの業務委託により専門性を有する者が検査に関わることで職員の知識と経験の向上も図りながら検査を実施してまいりたいと考えております。
 また,日々の指導監督を行うには,経験豊かな人材の確保が欠かせません。職員の人事ローテーションを長めにするなど,知識,経験の蓄積に努め,限られた人員で最大の効果が上げられるよう取り組んでまいりたいと考えています。
 この項最後です。新型コロナウイルスの影響を鑑み早急な財政支援をすべきではについてです。
 行政支援として,国,県及び市の給付金,融資等の支援策を活用しながら現在の局面を乗り切っていただきたいと考え,5月・6月分の施設使用料等について最長4か月の支払い猶予を実施しております。なお,7月以降の施設使用料等の取扱いについては,その時点での状況を見ながら判断していきたいと考えております。
 また,市としては,生鮮食料品等の安定供給維持のため,卸売市場安定供給助成事業により卸売業者及び仲卸業者の衛生管理対策に助成を行ってまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   御答弁ありがとうございました。また,市長もありがとうございました。マスクしてしゃべっていると,この中がかなり蒸れて,何をしゃべろうかといったときに頭が回転しないような状況でありますけどもしっかりと議論したいと思いますので,よろしくお願いいたします。
 まず,新型コロナウイルスの感染症復興対策についてお尋ねさせていただきました。その中で,岡山市における社会経済活動の再開であったり自粛,そういった目安についてもお尋ねさせていただきました。県は,活動の自粛であったり段階的な活動再開であったり,感染対策と活動の両立等で外出であったり学校であったりイベントなどといった項目において大枠のロードマップを示されています。市としても状況に応じて整えていくといった話でありましたけども,緊急事態宣言が解除されて第1波は岡山市としては延べ16人で収まった,県全体では25人でしたけれども,結果的に人数が少なかったからめでたしめでたしではなくて,市としてのこれまでの検証をしっかりとしていく必要があると思いますけれども,そこのあたりについての市長の御所見があればお聞かせください。今後検証していく必要性があるかどうかということですね,今までの取組で。
   
◎大森雅夫市長
   二嶋議員の検証という意味がどういう意味か少し分からないところがありますけれども,16例にとどまったというのは──この前政令市の市長会議をやりました。20都市の中で岡山はそういう面では全体としては感染が広がらなかった都市の一つだろうと思っています。3密回避の対策,外出自粛,市民がそういう感染拡大防止のためにやはりよく動いていただいたと私はその協力に感謝を申し上げたいと思います。
 検証といってもいろいろなものがあると思うんですね。1つは,今のそういう感染拡大の防止策として一定のところまでは行ったにしても,第2波,第3波に向けてどうしていくのか,検査体制をどうしていくのか,医療体制をどうしていくのか。そして,学校の問題,今回教育委員会の動き,働きもあって,学校との関係が非常にうまくいったんではないかなとは思っておりますけれども,そういう学校についてどうしていくか。それから,経済ですね。実は,岡山の4月の消費支出は全国に比べてもぐんと低いんですね。そういうものをどうやって取り戻していくか。そういったことを一つ一つやっぱり考えてやっていかなきゃならないなと思っているところであります。そういう意味では,全体としての検証といいますか,実態を踏まえた次の対応が必要だろうと思っております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   少しアウトラインで聞き過ぎたので,ちょっと伝わりにくかったかもしれません。私も今回のコロナを通して,先ほど市長が言われていた学校であったり飲食の関係の方々からいろんな御意見をいただきました。ですから,第1波を乗り越えたというか,これまでを振り返って,例えば学校に関しても臨時休校,そして再開に向けても意見がまちまちだったとは思いますけれども,日本全体で見れば10代以下の方々の感染率は低いという状況の中で,いろいろな検証は必要だとしても,小学校,中学校の休校によるダメージを考えるんであれば──ダメージがあるのに感染拡大の抑制に効果がなかったのであれば,やっぱりそういった意味では岡山市としてはこういう方針を示しますよといった,ある程度の方針が必要だと思います。飲食に関してもそうだと思います。自粛した割には感染拡大の抑制につながらなかった,できる限り社会経済のダメージが少なくなるような対策も含めて検証する必要があると思いますので,そこのあたりは市長,ぜひよろしくお願いいたします。
 今,こういった形で活動をどんどんどんどんしてくださいよ,経済活動に軸を置いていきますよといった市長の答弁もありましたけれども,しかしながらコロナがゼロになったわけではないので,我々がどこまで行動していいのか不安だから活動を自粛するといった意見も多く伺います。今もそういう状況だと思います。先ほど市長から飲食に関してはぐっと消費的なものが低いといった答弁もありましたけれども,経済を回しながらどう安心を担保していくのか,そこのあたりは行政として発信すべきと思いますけれども,市長のお考えがあればお聞かせください。
   
◎大森雅夫市長
   大きな面で言うと,バランス感覚だろうと思うんですね。二嶋議員おっしゃるように,やはり感染拡大の防止というのは重要であります。それを否定して,どんどん経済の活動の再開というところに入っていくというのは間違いであろうと思います。この感染拡大の防止と経済活動,人間の社会生活の活動,そういったものをバランスを取りながらやっていくということが必要だろうと思いますが,そういう面で,今4月17日以降,実質的な新規の感染者というのは出ていない状況でありますから,若干経済活動に軸足を移してもいいんではないかなと思っております。ただ,これも北九州の例がありますように,どこでどういう感染が出てくるか分からないところがあるわけでありまして,臨機応変といいますか,そうなったときにやはり感染拡大の防止にもっと力を入れていかなければならないという状況も来るだろうと思います。そこはそういう状況に応じた的確な対応を取っていきたいと思っております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   そこのあたりも含めて,行政からこういう活動は安全ですよといったことをしっかりと──やっぱり行政の情報発信というのは市民に安心を与えますので,よろしくお願いいたします。
 今回,市長,5月補正,6月補正でコロナに対しての支援策をいろいろと矢継ぎ早に打ってくださって本当に感謝しているわけでありますけども,国もこれから,今までもよく聞いていた家賃支援の話で対策を打ってくださったわけでありますけれども,今後県においては全国の緊急事態宣言の期間中の4月25日から5月6日の間には,パチンコ店であったり旅館やホテルにおいて,休業要請ではなくて営業自粛を要請した状況であり,これに対してもよかったか悪かったかというのはいろんな意見があるわけでありますけれども,今後どのような営業自粛であったり休業要請が果たして適切なのかといったことも,市としても考えていかなきゃならないと思うわけであります。しかし,私自身は営業自粛,そして休業要請と補償はやっぱりセットであるべきであるけども,これは国における補償の規定をしっかりと定めていく必要があると思いますので,この点においては市長,しっかりと国にもこういったことは訴えていっていただきたいなと思います。そこのあたりについて,今回の流れについてどう感じられたか,市長,お聞かせください。
   
◎大森雅夫市長
   今回,特措法が改正されましたですね。それで一つの整理がされたわけでありますが,私はその特措法の今回の改正で岡山市にとって全てが完璧になったとは思っておりません。1つは,やっぱり政令指定都市の役割というのは,もっともっと私は大きくていいんではないかなと思うところもあります。それからやはり今御指摘の休業要請に対する協力金といいますか報奨金といいますか,そういったものの整理とか,もっともっとやっぱり国のほうにお願いしていかなきゃならないことはあるだろうと思っております。これも私,先ほどの寺林さんの話じゃないですけども,岡山市だけでやるというよりは,2,700万人を占める政令市20市全体で物事を整理し,そして国に訴えていきたいと思っているところであります。一つ一つ考えながら行動していきます。
   
◆二嶋宣人議員
   ぜひよろしくお願いいたします。
 時間も限られておりますので,地域観光の魅力創出とまちづくりについて入らせていただきます。
 観光における反転攻勢の戦略について,市長に御答弁をいただきました。宿泊と飲食の割引クーポンで宿泊を促進したりキャッシュレスの活用によって盛り上げていこうといった御答弁をいただきました。観光客の消費額を高める戦略を図っていくとのことですけれども,今回国のGo Toキャンペーン,約1.7兆円の予算が組まれております。この事業によって消費意欲が高まっていく可能性があると推察されるわけでありますけれども,そうなるとやっぱり既存の人気観光地に集中してしまう可能性も大だと思います。人気観光地として,人気がないと言ったら失礼ですけども,人気観光地が少ないところには恩恵があまり見られないんじゃないかなということも懸念しているわけであります。だからこそ,県外観光客の大幅増が見込めない中で,足元を固める観光戦略と市独自の観光コンテンツが必要じゃないのかなということで質問させていただいたわけであります。
 県内観光を促進する取組は県がやっていくようなことを新聞にも書いておりましたけれども,ここは局長に聞きます。岡山市を中心とする連携中枢都市圏8市5町で観光連携を図っていくようにしておりますけども,今だからこそ,ここの連携の強化をしっかりと認識していくべきと考えているわけであります。県内におけるとりわけ岡山連携中枢都市圏の連携をどのように考えていこうとされているのか,お聞かせください。
   
◎赤坂隆産業観光局長
   連携中枢都市圏に限らずですけども,このほかにも各種協議会等を抱えております。それぞれで今までも活動はしておるわけなんですけども,やはりコロナウイルスに関しては,まず人がどう動くか,なかなか県外客というのは来られないかもしれませんけれども,今からやはりそこはキャンペーンを打っていかないといけない,情報発信しないといけないとは考えております。まずは,県内の方が動き出す,それから少し近隣の方が動き出す,それから遠方からのお客さんが動き出すというところを見据えて,それぞれのフェーズといいますか,それに合わせて情報発信等の準備も今進めさせていただいておりますので,各連携中枢都市,協議会の都市とも連携して効果的な発信をしていきたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   県内の宿泊とか割引のクーポンによって当然宿泊の促進はできるかもしれませんけども,そこに至るまでにはやはり魅力的な観光コンテンツが必要なんじゃないんかなということであります。じゃあ,具体的にそこのあたりはどのように考えているのか,お聞かせください。
   
◎赤坂隆産業観光局長
   例えば体験型とか,そこら辺を少しずつ今までも情報発信させていただいております。コロナウイルスの状況もありますけども,例えば岡山城の夜間利用なんかもそうですけども,そういうコンテンツの磨き上げとか,そこら辺については関係者の方たちと協議しながら新しい商品造成なんかも進めているところでございますので,そういう磨き上げを今後もしていきたいなと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   やっぱり県外等々の観光客も今後呼び込むという意味でもそこの観光コンテンツの魅力のブラッシュアップをしっかりと図っていっていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
 市場の活性化戦略についてもお尋ねしました。管理者,ありがとうございました。
 水産,花卉においては,今回のコロナを受けて4月,5月の取扱高が前年比30%減ということであります。金額的には水産卸2社でも12億6,800万円減,大打撃を受けているといった状況もお聞きしております。市場はパブリックな施設であって,入場事業者の健全性を図るということは市場全体の健全性を図るということだと思いますので,そこのあたりを鑑みて,今回,先ほどの答弁にもありましたけれども,衛生管理対策費の支援をしてくださるということでありますが,使用料ですよね。7月以降また考えますよと。しかし,コロナ収束の出口が見えない中,7月以降もう一回考えますよといって,また据置きというような形では,やはりもうボディーブローのように使用料が利いてきているわけであります。現在,調べたところ,月額の市場の使用料というのは3,500万円ぐらい入っていると。当然それを今後の市場の運営として積立てをしてきている。利益剰余金というものがあると思いますけども,やっぱりこういった有事のときだからこそ剰余金であったり積立金を取り崩してでも市場の健全な運営のために使っていただきたいと思っているわけであります。当然,そういった剰余金を使用する上で,大変なのは分かるわけでありますが,ぜひとも使用料の減免,現状をしっかりと検討して取り組んでいただきたいと思いますが,御所見をお聞かせください。
   
◎大杉誠市場事業管理者
   議員言われるように,数字的にはもう本当に30%近く4月,5月は減っているというのが現状です。先ほども言いましたように,猶予では意味がないんだというような御意見も聞きました。そうではありますけど,今回国の補正予算で家賃支援ということも上げられております。その対象にどれだけなるかというのは確認していないんですけど,そういう支援を使いながらまずは乗り切っていただきたいと考えております。先ほども言いましたように,7月以降については状況を見ながら再度検討はさせていただきたいと考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   
   
   
   
◆二嶋宣人議員
   
   
   
   
◆二嶋宣人議員
   
   
   
   
◆二嶋宣人議員
   
   
   
   
◆二嶋宣人議員
   
   
   
   
◆二嶋宣人議員
   
   
   
   
◆二嶋宣人議員
   
   
   
   
◆二嶋宣人議員
   
   
   
   
◆二嶋宣人議員
   
   
   
   
◆二嶋宣人議員