令和4年 6月定例会 - 6月16日

◆二嶋宣人議員
   皆様おはようございます。本日より6月定例市議会個人質問がスタートいたします。何回目か忘れましたけれども,ありがたいことにトップバッターを務めさせていただきます自由民主党岡山市議団の二嶋宣人です。
 傍聴席の皆様おはようございます。本日は,この朝一番にこの岡山市議会の議場にお越しいただきましてありがとうございます。
 今回は大項目2つで質問させていただきますので,どうか最後までよろしくお願いいたします。
 それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。
 1,誰もが安全・安心に歩いて楽しいまちづくりについて。
 岡山市は,旭川堤防や遊歩道の整備をはじめ,県庁通りの歩道拡幅,テラス営業,岡山城のリニューアルなど,歩いて楽しいまちづくりを目指した施策を進めてきました。中でも来年9月1日にグランドオープン予定の岡山芸術創造劇場ハレノワには,多くの方が公共交通機関を利用し,劇場を満喫してもらい,その後は都心近郊の観光地や商店街などを歩いて楽しめるための新たな拠点になることを期待しているところであります。
 特に隣接する表町商店街などからは,大きな期待の声が寄せられています。その期待の声は,時代の流れとともに大型店舗の出現やこのたびのコロナ禍などによって非常に苦しい状況が生まれてきたことも要因の一つではないかと思います。
 本市にある表町商店街,駅前商店街,奉還町商店街は,昔から今においても多くの市民の方に親しまれ,喜びと笑顔を創出するなど,工夫を凝らしながら地域とともに成長してきました。これからも都心近郊にある拠点として,本市と連携しながら,より多くの方の憩いの場になってもらいたいものと思っているところであります。
 そこでお尋ねいたします。
 (1)本市における商店街の未来,どのような形で発展してもらいたいなどの思いはありますか。御所見をお聞かせください。
 (2)商店街や県庁通りにおけるテラス営業の申込数をお示しください。また,テラス営業を実施してからの状況などをどのように把握し,どう評価されていますか。
 (3)旭川堤防や遊歩道,そして県庁通りにおける歩いて楽しいまちづくり,にぎわい創出のための今後の取組をお示しください。
 (4)今後,岡山芸術交流2022,岡山城のリニューアルオープン,おかやまマラソンなど様々なイベントが予定されている中で,新型コロナウイルスの水際対策として停止していた外国人観光客の受入れが再開されました。これを機に,外国人観光客の誘客に向けた本市の取組と強化すべきインバウンド振興策をお示しください。
 (5)本年3月,岡山市バリアフリー基本計画が策定されました。今後,ハレノワの開館に向けての機運を高めるイベントが開催される中で,多くの方がハレノワへアクセスし,周辺エリアへの相乗効果を期待するところですが,障害(ハンディキャップ)をお持ちの方への配慮はどのようになされているのでしょうか。
 (6)表町商店街,駅前商店街,奉還町商店街における点字ブロックの設置・整備状況と今後についての御所見をお聞かせください。
 (7)目の不自由な人には,主に全く見えない全盲者と低視力などの見えにくい状態の弱視者がおられます。外出時の歩行の際に役立つものは,点字ブロック,電子チャイム,音声案内が挙げられます。公共施設での設置は一般化していますが,施設によっては設置が困難なところもあります。都心近郊へ安全・安心にアクセスするには多くの場所への配置が必要と思われますが,今後の計画はどのようになっているのでしょうか。御所見をお聞かせください。
 2,少子化対策と子育て支援について。
 日本は,少子・高齢化が進み,人口減少という大きな課題を抱えています。先日,厚生労働省は2021年の人口動態統計を公表しました。出生数は前年より2万9,231人減少し,過去最少の81万1,604人。国の推計より6年早く81万人台前半に突入し,少子化の加速が鮮明になってきています。そして,1人の女性が生涯に産む子どもの推計人口を示す合計特殊出生率は1.30と6年連続の減少,婚姻件数は50万1,116件と戦後最少となりました。
 また,日本の景気動向に目を向けますと,世界的な情勢の悪化やコロナ禍によって,近頃,公共料金や食品など多くの商品が値上がりし,一方で給料は全く上がる気配が見えず,生活が苦しくなった,将来のお金に不安など,最近の円安,物価の高騰を生活で実感している人は多いのではないでしょうか。
 このように景気が停滞しているにもかかわらず物価の上昇が続くスタグフレーションが,今後の出生数,出生率,婚姻件数をはじめ,子育て世代に影響を与えるのではないかと懸念するところであります。
 そこでお尋ねします。
 (1)2021年の人口動態統計の結果を受けての市長の率直な思いを,本市の現状とあわせ,お聞かせください。
 (2)スタグフレーションは短期間で終わらないだろうという空気が広がり,消費者は支出を控え始めています。今後の景気動向,物価高騰に伴い,本市が取り組むべきと考える対策,そして人口動態への影響についての御所見をお聞かせください。
 物価高騰が続く状況の中で,人々の生活にゆとりを持たせるため,子育て世代の経済的負担を軽減し,さらには移住・定住に力を入れている兵庫県明石市の取組が話題を呼んでいるとのニュースを見ました。明石市では,所得制限なしで18歳までの医療費完全無料,中学生の学校給食無料,第2子以降の保育料完全無料,公共施設の遊び場が親子とも無料,満1歳までおむつ無料といった子育て支援の5つの無料化を実施し,結果として人口増,税収増という成果を上げています。
 岡山市でも,子育て世代の目線に立ち,思い切った待機児童の定義の見直しや施設整備などあらゆる取組により本年4月には待機児童が8人まで減ったことは評価するところであります。
 また,現在本市は子ども医療費助成の拡充を検討されていますが,子育て世代にとって,あるとうれしい支援,かゆいところに手が届く支援をさらに取り入れ,全国から岡山市で子育てしたい,岡山市に移住・定住したいと思う方が市内外で増え,本市全体の総合力が高まることを期待するところであります。
 そこでお尋ねします。
 (3)本市では,子ども医療費助成の拡充の在り方について,2回の検討会が開催されました。どのような議論がなされたのでしょうか。着眼すべき点はありましたか。
 (4)市長は,医療費助成の拡充にどのような効果を期待されているのでしょうか。また,市として,医療費助成を拡充する上で最も重視しなければならない判断基準は何だとお考えでしょうか。
 (5)期待の反面,不安もあります。本市の概算では,18歳までの通院と入院を無料化すると年間22億円から30億円超えになると想定されています。医療現場と財政運営への影響についてお聞かせください。
 (6)前述の明石市の5つの無料化の取組は,子育て世代だけでなく,未婚の方も将来明石市で子育てすることに安心が生まれた結果,人口増,税収増につながったのではないかと推察します。これらの取組に対する率直な思いをお聞かせください。
 また,この取組は,親の所得にかかわらず全ての子どもたちにサービスを届けるため,所得制限はありません。こういった所得制限なしという考えは,将来の生産年齢人口や安定した税収の確保など総合的な視点から必要ではないかと考えますが,御所見をお聞かせください。
 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)
   
○和氣健議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎大森雅夫市長
   皆さんおはようございます。
 それでは,個人質問が今日から始まります。よろしくお願い申し上げます。
 私は医療費助成の拡充にどのような効果を期待しているか,最も重視する判断基準は何かという点でありますが,拡充の効果については,子育て世代の経済的負担の軽減,また早期に受診しやすくなることで重症化予防につながっていく,また子育てする上での安心感といったことが期待できます。判断基準としては,利用する側の思いとともに,医療を提供する側の影響,さらには市の財政的な負担,そういう視点を考えることが重要な要素となります。
 18歳まで無料化した場合の医療現場と財政運営への影響についてということでありますが,医療現場の声としては,医療にかかりやすくなることにより受診が増え,医療機関側の負担が増える懸念,不要不急の受診が増える可能性があるなら一部負担を残すべきという意見もございます。一方で,高校生の場合,入院を無料化した場合でも不要不急の受診は増えないといったことが挙げられております。
 財政運営への影響については,どういった拡充をするかによって必要な助成額が異なってくるわけですが,市全体として大きな額となるため,今後の様々な資金需要を加味してやっていかなければならないと考えております。
 私からは以上です。
   
◎中原貴美市民生活局長
   大きな1番,誰もが安全・安心に歩いて楽しいまちづくりについての項,岡山芸術創造劇場ハレノワでの障害(ハンディキャップ)を持たれた方への配慮についてです。
 岡山芸術創造劇場ハレノワの整備では,岡山市くらしやすい福祉のまちづくり条例に基づき,設計支援委員から意見をお聞きし,障害をお持ちの方も含め,誰もが利用しやすい施設となるよう,バリアフリーなどの配慮をしております。
 ハレノワへのアクセスについては,視覚障害者の方を最寄りのバス停から施設入り口まで誘導できるよう,連続した点字ブロックを設置することとしております。
 さらに,ソフト面の対応としては,例えば先日のプレイベントの演劇公演では,視覚障害者の方にあらかじめ公演内容が分かる音声を聞いてもらったり,実際の舞台セットの配置などを解説しておくなどの工夫をしました。
 ハレノワでは,障害をお持ちの方にも楽しんでいただけるよう,ハード,ソフト両面で配慮や工夫を行ってまいります。
 以上です。
   
◎小川祥子産業観光局長
   同じ項,外国人観光客の誘客に向けた本市の取組と強化すべきインバウンド振興策についてですが,コロナ禍においても,インバウンド再開に備え,ムスリム受入れ体制の整備や歴史・文化資源を活用した体験型コンテンツの造成など,本市の魅力アップに努めてまいりました。今回の受入れ再開を機に,このような取組の成果を生かし,継続してきた情報発信の強化に努めてまいります。
 現在,インバウンドにおいては,入国者数も制限され,添乗員つきの団体客に限定されております。今後も,国の動きを注視しながら,さらなる入国制限の緩和や個人旅行の再開といった次のステップに備え,県や近隣自治体と連携し,現地の旅行会社やメディア向けの招請ツアーの実施,海外での旅行展や商談会への積極的な参加といった誘客につながるインバウンド振興策を検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◎安東功夫産業観光局産業政策担当局長
   同じ項,本市における商店街の未来,どのような形で発展してもらいたいか所見をですが,歩いて楽しいまちづくりを進めるためにも,商店街はそれぞれの個性を発揮し,集客力を高め,魅力とにぎわいを創出していく必要があると認識しております。
 これまで商店街では,コロナ禍により多くのイベントが中止を余儀なくされておりましたが,先月にはゴールデンフェスタ岡山を3年ぶりに開催するなど,次第に活気が戻りつつあります。岡山芸術創造劇場の来年9月の開館を控え,商店街からはこれからは自分たちが頑張る番だという声も出てきております。
 岡山市としましても,商店街が独自に取り組む意欲的な活性化策をしっかりと後押しすることにより魅力と集客力の向上を図り,地域経済の活性化へとつなげてまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◎平澤重之都市整備局長
   同じ項,まずテラス営業についてです。
 商店街におけるテラス営業の申込みは,この制度が創設された令和2年度は87件,令和3年度は44件,令和4年度は現時点で37件,また県庁通りにおいては,令和3年度が4件,令和4年度が現時点で5件です。
 令和2年度にテラス営業を実施した商店街からは人通りが増え活気が出たという声をいただいており,一定の効果があったと考えておりますが,昨年度はコロナ禍による外出自粛で人通りが減ったこともあり,実施店舗が少なかったものと考えております。一方,県庁通りではテラス営業に関する相談も増えてきており,通勤者向けに朝の営業を始める店舗も現れるなど,沿道店舗の動きが活発になってきたと感じております。
 テラス営業は,道路空間を活用して,歩行者が安全,快適に通行しつつにぎわいの増進が図れるものと評価しており,11月に計画している県庁通りでの歩行者天国のイベント等も活用しながら,今後も積極的にこの制度をPRしていきたいと考えております。
 次に,商店街の点字ブロックについてです。
 表町商店街等では,交差点手前に警告用の点字ブロックが設置されている箇所があるものの,アーケード内には点字ブロックは設置されておりません。アーケード内の点字ブロック設置については,昨年度から表町商店街の一部において,点字ブロック設置に向けた勉強会を市も参加して行っているところです。この勉強会では,点字ブロックの設置位置やイベント時にワゴンが並んだ中での安全な誘導等について,視覚障害者の方の意見も伺いながら議論を進めているところであり,市としても点字ブロックが設置できるよう,しっかりと議論してまいりたいと考えております。
 次に,点字ブロック,電子チャイム,音声案内についての今後の計画についてです。
 岡山市では,令和4年3月に策定したバリアフリー基本計画に基づき,今年度,本計画で位置づけている重点整備地区において,地区内の各施設管理者に具体の実施内容や実施箇所,実施時期等を定めた5か年の事業計画を策定していただくこととしております。その中で,点字ブロックや音響式信号機,音声案内の設置等についても検討していただくこととしております。
 以上です。
   
◎林良太郎都市整備局都市・公園担当局長
   同じ項,にぎわい創出のための今後の取組についてお答えします。
 歴史・文化資産が集積する旧城下町エリアの魅力を向上するとともに,岡山駅周辺エリアと町なかのにぎわいをつなぐ県庁通りを魅力のある空間にすることは,大変重要であると考えております。
 旭川河畔については,現在,石山公園の仮設オープンカフェや堤防上の空間を活用した出石町地区のにぎわい創出事業に取り組んでおり,今後,効果や課題を検証して,民間主体の運営やにぎわいづくりにつなげてまいります。
 県庁通りについては,歩行者天国化を伴う集客イベントを予定しており,新しくなった県庁通りを体感してもらうことや歩道を活用したテラス営業の推進により,日常的なにぎわいにつなげたいと考えております。
 さらに,ホコ天などの取組を継続的に行っている西川緑道公園や芝生化を予定している下石井公園など,居心地のよい,歩いて楽しめる空間を町なか全体に広げていきたいと考えております。
 以上です。
   
◎福井貴弘保健福祉局長
   2つ目の少子化対策と子育て支援についての項,市長答弁以外で,検討会でどのような議論がなされたか,また着眼すべき点についてです。
 検討会では,対象の範囲,負担の在り方,医療機関への影響について議論を行いました。その中で,18歳まで拡大を進める声がある一方,医療機関側の負担増を懸念する声やコスト意識も必要ではという様々な意見があったところです。
 以上です。
   
◎遠藤千里岡山っ子育成局長
   同じ項,人口動態統計の結果を受けた思いと岡山市の現状です。
 令和3年の岡山市の出生数も5,360人と過去最少となっており,生産年齢人口が減少する中で未婚化や晩婚化が進み,さらに新型コロナウイルス感染症の影響も加わったことで出生数が減少したものと考えています。
 少子化の進行は,労働力の減少,将来の経済や市場規模の縮小,地域社会の担い手の減少,現役世代の負担の増加など,社会経済全体に多大な影響が想定されます。希望する誰もが安心して子どもを産み育てることができる環境づくりに全力で取り組んでまいります。
 続いて,今後の景気動向,物価高騰に伴い取り組むべき対策と人口動態への影響です。
 景気動向や物価高騰は,生活全般に影響を与えるものと考えており,子育て環境や出生数,ひいては人口動態へ少なからず影響を与えるものと考えます。このため,特に影響が深刻な低所得の子育て世帯への対策として,今議会にお諮りしている国の子育て世帯生活支援特別給付金にあわせて市独自に1世帯当たり2万円の上乗せ支給を実施するなど,支援策を講じているところです。
 次に,明石市の無料化の取組と所得制限なしという考え方への所見です。
 明石市の取組は,子育てへの経済的な負担を軽減させる特徴的な施策であると思います。岡山市におきましても安心につながる子育て支援を行ってまいりますが,所得制限なしという考え方は,限られた財源を広く市民福祉の向上に活用するという観点をはじめ,様々な点からの検討が必要と考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   御答弁ありがとうございました。市長,ありがとうございました。
 それではまず,誰もが安全・安心に歩いて楽しいまちづくりについての項からであります。
 インバウンドについてお尋ねしました。限られたこういったパッケージであったり,関空といったところからどう今後呼び寄せていくか。今まで取り組んできたこととはまた違う環境でありますので,そこのあたりしっかりとスタートダッシュができるようにお願いできたらと思います。これは要望です。
 そして,岡山市バリアフリー基本計画,バリアフリーについてお尋ねさせていただきました。この計画自体は本年3月に策定されたばかりでありますけれども,高齢者の方であったり,また障害者といった当事者の方にとって着実に成果,効果を実感していただけるいい取組になることを期待しているところであります。先ほど市民生活局長からもハレノワへのアクセスについては点字ブロックを計画ということで,ありがたいことだと思います。
 このバリアフリー化は本市が目指す歩いて楽しいまちづくりの実現のためにも欠かすことができない点であるということは,私の質問の中でも述べさせていただいているわけであります。都市整備局長のほうから施設内でのバリアフリー化をこの5年間で取り組んでいくと。まずはそこは重要なことでありますのでしっかりと整えていっていただきたいと思うわけでありますが,そういった施設内と,また例えば駅やバス停,その拠点と拠点を結ぶこのバリアフリー化を今後どのように考えていこうとされているのか。また,こういった個別計画をどのように具現化していこうと考えられているのか。当然その施設内のバリアフリー化は5年後の話にはなると思うんですけれども,そこのあたりの方向性についてお聞かせください。
 点字ブロックについてもお尋ねいたしました。前向きに商店街のほうも,今現場のほうでもそういった勉強会をされているということでありますので,ぜひ進めていっていただきたいと思います,しっかりと。視覚障害者の方にとって当然点字ブロックは道しるべでもあって,表町商店街の出入口の辺りに点字ブロックを設置していただいているわけでありますが,そこが長い間かなり破損している状況であるわけであります。ですから,例えばそういった点字ブロックの点検,修繕をしっかりと今後進めていっていただきたいと思いますので,そこのあたり要望とさせていただきます。ぜひ現地を見て,取り組んでいただきたいと思います。
 こういった点字ブロックの大切さといったものを──この破損にしても,壊れているところを見ても,市民の方々から行政に連絡していただく。とりわけ視覚障害の方々は,初めて通る場所がどこの場所なのか,どういったところが壊れているのか,そういったところが分からないと思いますので,行政に市民の方々から連絡していただく仕組みづくりといいますか啓発というか,そういった必要性を感じていますので,そこのあたりについての御所見をお聞かせください。
 そして,少子化対策と子育て支援についてであります。
 いろいろと御答弁いただきました。岡山市として,低所得者の対策をまずはしっかりとやっていく。これは当然,当然していかなければならないことでありますし,また岡山っ子育成局長からは明石市の取組について,必要であるけれども,財源等々を見ながらの取組はしていかなきゃならないとのことでありますけれども,私,この明石市の取組を初めて聞いたときに,やられたなというか,おなかいっぱいになるような支援だなと感じました。というのも,避けることができないこの育児期間の出費を行政がバックアップして,かつ長期的な視点で,当然初期投資はかかると思いますが,所得制限をかけないことで,人が増えて,税収が増えて,さらには地域経済という好循環を生み出してきたこの取組自体を岡山市としてどういった形で取り入れていくことができるのかといったことは考えていかなきゃならないのかなと思っているわけであります。
 切れ目のない支援が必要であります。結婚から妊娠,妊娠から出産,出産から子育て,育児ですよね。私は特にこの明石市の取組を見ていて,育児期間における支援強化がやはり人を増やして,また移住・定住の強化にもつながった,さらには生産労働人口の増加からも,この実態の底上げにつながったと考えます。
 これまで子育て支援に力を入れてきた岡山市として,今後の人口減少,少子化という点も見据えて,子育て世代の育児期間の支援強化を図る上で,今後しっかりと着眼していかなきゃならないなと考えている点があれば,そこの点を確認させていただけたらと思います。
 以上で2回目の質問を終わらせていただきます。
   
◎遠藤千里岡山っ子育成局長
   子育て支援の充実につきましては,何が一番ということは今お答えはできないのですけれども,子どもを持とうと思われる方が踏みとどまるような,例えば保育園に預けられないんじゃないかということを懸念するということは,今の段階では一つ区切りはついた,できたのではないかなと思っています。ただ,これを続けながら,次にどの部分に力を注いでいくかということにつきましては,もう少しじっくりと考えさせていただきたいと思います。
 以上です。
   
◎平澤重之都市整備局長
   まずは,バリアフリーについて,拠点と拠点をつなぐ経路のバリアフリー化,それから施設の個別計画をどう具現化していくのかという質問だったと思います。
 まず,経路についてですけれども,重点整備計画において生活関連経路を設定しておりまして,その経路についてしっかりとバリアフリー化の整備を進めていきたいと思っております。
 それから,施設については,この計画自体が5年ごとに進捗を確認することにしておりますので,実際のバリアフリー化に関して5年ごとにきちんとチェックして,必要に応じて計画の見直しをしていく。実際にバリアフリー化を進めてもらえるように,計画の見直しを行っていくことにしております。
 それから,点字ブロックの破損について,パトロールだけでなくて,市民の方々からも情報提供していただいて,できるだけ迅速に対応すべきではないかという話だったと思いますが,道路の損傷については,定期的なパトロールに加えて,市民からの電話や市のウェブサイトを通じての情報提供を受けてやっているところでございますけれども,点字ブロックについても同じなので,しっかりと市民の方々からも情報提供をいただきながらやっていきたいと思います。点字ブロックの破損についても,しっかりと情報提供を受けられるように,今後とも周知に努めてまいりたいと思います。
 以上です。