令和元年 11月定例会 - 12月9日

◆二嶋宣人議員
   おはようございます。自由民主党岡山市議団の二嶋宣人でございます。
 12月9日,1週間がスタートしました。きょうは大安吉日ということでありますので,いい意味でこの師走の締めの議会,気持ちよく終わりたいなと思っておりますので,大森市長を初め執行部の皆さん,よろしくお願いいたします。
 また,傍聴席の皆様,この週初め,また師走の忙しいときにこの議場の生のライブにお越しいただきましてありがとうございます。きょうは本当に若い方から気持ちは若い方までたくさんいらっしゃっているわけでありますけれども,そういった意味できょうは皆さんとともに議論したこと,そして話をしたことを中心に質問させていただきますので,どうぞよろしくお願いいたします。
 1,都市空間における街路樹のあり方について。
 現在,市内で管理されている街路樹──ユリノキ,ムクノキ,シラカシなど──は,高さ3メートル以上の高木だけでも約2万本あり,多くの街路樹が各所に植栽されています。しかし,町なかを歩くと,強剪定された樹木,樹木が植えられていない植栽升など,決して美しい景観とは言えないところもあります。
 そういった中で,本市は平成31年度からの5カ年で取り組む中心市街地の街路樹再生プログラムを作成されました。今後,街路樹再生によりどのように町なかの回遊性や魅力の向上につなげていく取り組みを展開されるのか,幾つか質問させていただきます。
 (1)中心市街地の街路樹再生プログラム作成の経緯,目的,そして具体的な計画内容をお示しください。
 (2)市長が考えるまちづくりにおける街路樹の役割,将来像と今計画に込める思いをお聞かせください。
 (3)根上がりした路線,歩行空間が確保されていない歩道など,街路樹のボリュームと道路・歩行空間のアンバランス感が否めないところもあります。建築限界の確保と道路,歩道の再生についての考えをお示しください。
 (4)近年,地球温暖化,ヒートアイランド現象が著しくなっており,世界各国でさまざまな対策がなされています。例えばオーストラリアのメルボルンでは,樹冠によるコンクリート構造物の被覆が効果的・経済的対策と考え,2030年までに樹冠被覆率を40%にする方針です。また,来年夏開催の東京五輪では,暑さ対策として街路樹等の役割が注目されています。今計画を機に地球環境問題の視点も大事だと思いますが,市長の御所見をお聞かせください。
 (5)造園技術職の市職員の不足が懸念されます。街路樹の質の向上には,専門的に管理,指導できる人材確保は必須です。また,まちづくりの観点からアドバイスできる専門家の活用も有効と考えます。御所見をお聞かせください。
 (6)平成30年度までの3年間,街路樹における維持管理の当初予算は年間約7億円です。今回,街路樹再生に当たり,維持管理の手間が増すことが推察されます。実情に見合った価格の見直し,維持管理費の確保は必要と考えます。御所見をお聞かせください。
 2,地域に根差した公民館の機能について。
 私の周りの住民の方々から,最近,公民館に関する要望や御意見をいただく機会が多くなっています。意味するところは,大規模災害への不安であり,高齢者のひとり暮らし世帯が多いことによる防犯上の問題,地域コミュニティーの希薄などさまざまでありますが,公民館を核とした住民同士のきずなを見直していこうとする機運だと感じています。
 さて,岡山市教育委員会が本年3月に策定された岡山市立公民館基本方針がありますが,標語には「「ともに わたしたちが 未来をつくる 開かれた公民館」〜出会う つながる 学び合う 活躍する〜」と記されており,私が住民の方から聞いている公民館のあるべき姿そのものとなっています。この基本方針を支持し,ぜひ一緒に議論しながら,この内容が1つでも2つでも具体化してほしいという願いを込め,質問させていただきます。
 (1)公民館の基本方針は,現在どのような位置づけになっているのでしょうか。
 (2)この基本方針を具体化していくためには,予算を含め多くの施策を講じる必要がありますが,現状をお聞かせください。
 (3)子育てに関する公民館へのニーズは多く聞いていますが,一方で公民館になじみのない世代でもあります。このギャップをどのように認識されていますか。
 (4)各館は地域とのつながりなど大変よく頑張っているとの声を多く聞きます。反面,岡山市全体の意気込みが伝わってこないとの意見もありますが,この点についての御所見をお聞かせください。
 (5)住民同士が出会い,つながり,学び合い,活躍するというテーマは,現在よりも一歩踏み出した公民館の役割,機能が求められているように思います。この点について大森市長の御認識をお聞かせください。
 3,岡山城の改修と都心創生まちづくり構想について。
 我が会派と市長との懇談会において,令和2年度に向けた政策提言をさせていただきました。その中で,令和4年度をめどに進行している岡山城天守閣等大規模改修について,バリアフリー化や照明など利用しやすさに配慮しリニューアルされるよう要望させていただいたところであります。この大規模改修に合わせて,都市創生まちづくり構想などの進捗状況や基本となる施策がどのように位置づけられているのか,質問させていただきます。
 (1)岡山城は後楽園とセットで本市を代表する観光スポットであることは揺るぎないところですが,論理的に考えをめぐらすと,耐震改修にとどまらず,展示品などの充実も当然のことと思います。特に宇喜多,小早川,池田の3大城主に関係する展示,史実なども充実していくべきと考えますが,どのような計画になっているのか,お示しください。
 (2)次に,旧内山下小学校跡地,現市民会館,山陽放送の敷地の一帯についていろいろな情報があるようですが,現時点でどのような考えなのか,お聞かせください。
 (3)岡山市都心創生まちづくり構想が平成26年に策定され,岡山城を核にしたカルチャーゾーンを中心に風格と魅力ある都市づくりを進めていくとしています。もちろん基本となる方針は変わっていないと思いますが,毎年発生する甚大な自然災害,人口減少,高齢化社会への対応など客観的な行政環境が変わりつつある中で,都心創生まちづくり構想の進捗状況をお聞かせください。
 (4)最後に,この構想について現時点での大森市長の御認識をお聞かせください。
 以上をもちまして1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)
   
○浦上雅彦議長
   当局の答弁を求めます。
   
◎大森雅夫市長
   皆さんおはようございます。本日もよろしくお願いいたします。
 それでは,二嶋議員の質問にお答えしたいと思います。
 私は,まず街路樹のあり方ということで,街路樹の役割等々に対する思い,そして地球環境問題の観点からの街路樹の役割等々の話について申し上げたいと思います。
 実は私が市長に就任したときに幾つか違和感を覚えたものがあります。先日,保留児の話を申し上げました。それも一つでしたけど,もう一つのものとしてミコロ,ハコロ。ハコロというのは,葉っぱだ,緑だということを伺いました。確かに西川緑道公園というのは随分居心地がいい,すばらしいものになっていると思います。それから,伝統的に昔から後楽園,岡山城周辺には緑があると思いますが,ただ全体として街路樹という視点からいって,果たして緑というのが岡山は豊富なんだろうかなと少し疑問点を感じたことがあります。
 緑の役割,もちろん地球環境の問題にもプラスでありますけれども,何といってもやはり人に安らぎを与える。夏の日差しを防ぐというのもあります。そういう要素というのは非常に大きいと思います。目にも優しいですし。そして,そういうことだけじゃなく,やはり都市の風格というか,そういうのにも大きく影響するんじゃないかなと思っているところであります。したがって,都心の骨格を形成する幹線道路である7路線──桃太郎大通り,市役所筋などを含めてのものでありますが,今年2月に中心市街地の街路樹再生プログラムを策定したところであります。
 二嶋議員,桃太郎大通りはこのごろ通られましたか。随分変わったと思いませんか。例えば紅葉が味わえるように剪定時期をおくらせました。ユリノキ,樹木の葉が黄色に染まり,美しい景観の創出が図れたように思います。また,今後は市役所筋ではプラタナスなどの古い樹木の植えかえや,県庁通りは1車線化しますんで今最後の整理をしているところでありますけれども,当然ながら緑の量を画期的にふやしていきたいとも思っております。全体として緑あふれる,そういう風格のある都市を目指していきたいと思っているところであります。
 それから,最後に岡山城の改修と都心創生まちづくり構想,現時点での認識はということであります。
 平成26年3月にまちづくり構想ができました。私が就任してすぐのころでありましたけれども,実はそのときと今大きく情勢が変わっております。岡山城の関係でも御指摘の耐震の工事もありますが,やはり城の1棟貸しというのがいろいろと効いてきています。例えば一昨日は,中国経済産業局が岡山城の天守閣前においてデニム産地など国内繊維産業を発信するためのイベントということで約1,300人集まっていただいたということであります。来年度には城に集まる侍さんのお供の人が待つ間に座ったという供の腰かけの休憩施設もつくります。石山公園もオープンカフェ,またかわまちづくりも動いていますし,あのあたりを中心にした芸術交流も前回を大きく上回る約31万人が来場したところであります。このような変化,私はプラスの変化だと思っています。さらなる活性化を図っていくことが重要と思っております。
 あわせて,県庁通りの1車線化のように歩いて楽しい,そういう岡山の顔づくりを考える時期に来ています。諸政策に統一感を与えるコンセプトも整備していきたいと思っております。
 私からは以上です。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   同じ項,市長答弁以外の御質問に順次お答えいたします。
 まず初めに,中心市街地の街路樹再生プログラムの作成経緯や目的,具体的内容についての御質問にお答えいたします。
 緑のボリュームアップや樹形の確保を図るため,まずは岡山市管理の景観重要道路7路線において再生プログラムを策定したものであり,具体的には既存の樹木を生かし,樹形を美しく保つための剪定方法や歩道幅員などに応じた樹種の見直しなどを行い,5カ年で美しい町並みの形成を目指してまいります。
 次に,建築限界の確保と道路,歩道の再生についての御質問でございます。
 議員の御指摘の点につきましては,緑のボリュームや樹形を確保しつつ,剪定や根上がり対策工など適切な維持管理を行うことで建築限界の確保や道路の凹凸の解消を行い,安全で快適な道路空間を確保してまいります。
 次に,市職員における造園技術職の不足及び専門家の活用についての御質問にお答えいたします。
 街路樹のボリューム,樹形,配置は町並みの印象に大きな影響を与えることから,十分な検討を行う必要があります。このため,中心市街地の街路樹再生に当たって,緑に精通したまちづくりの専門家にアドバイスしていただくこととしております。また,街路樹の適切な管理を行うためには造園職の人材確保及び育成を行うことも必要であると考えております。
 この項最後になります。実情に見合った価格の見直し,維持管理費の確保についての御質問でございます。
 本市における街路樹管理の積算は,国や他の自治体と同様の市場単価を用いております。今回の計画を進めることに際しては,路線の状況に応じて管理を見直すなど,効果的,効率的な維持管理の方法についても検討し,必要な費用の確保に努めてまいります。
 以上です。
   
◎菅野和良教育長
   大きな2番,地域に根差した公民館の機能についての項,順次お答えしてまいります。
 まず,基本方針の位置づけと基本方針具体化のための施策についてでありますが,岡山市立公民館基本方針につきましては,本市の中・長期的なまちづくりの指針となる岡山市第六次総合計画前期中期計画と総合計画の教育分野の詳細版である第2期岡山市教育振興基本計画に沿って策定したものであり,今後の公民館の目指す姿とその課題や取り組みを示したものであります。教育委員会におきましては,基本方針に掲げる地域づくり,地域防災,共生のまちづくり,若者と地域をつなぐという重点分野について,職員によるワーキングチームを設置したり,関係部局や団体等と協議したりしながら,基本方針を具現化するための有効な施策について,予算も含めて検討を進めているところであります。
 次に,子育て世代は公民館になじみがないが,そのギャップの認識はあるかというお尋ねですが,公民館においても子育てに関するニーズは大きいと捉えており,全館で子育ての主催講座を開催するなど,子育て世代の利用促進に努めているところであります。基本方針の重点分野の一つとして若者と地域をつなぐを掲げており,持続可能な地域づくりを進めるためには,子育て世代を含む若者の公民館利用を促進することは大変重要であると認識しております。
 次に,各館はよく頑張っているが,岡山市全体の意気込みが伝わってこないという意見についての所見でありますが,岡山市立公民館基本方針で示す今後の公民館の目指す姿を具現化し,地域の活性化や地域課題の解決を図っていく上で,議員が感じられている公民館を核とした住民同士のきずなを見直していこうとする機運は大変重要なことであり,各公民館も地域とのつながりを深めるよう日々努力しているところであります。今後とも各公民館が地域住民の皆様とのきずなを一層深めるとともに,公民館振興室が各公民館を指導,支援し,公民館全体が同じベクトルで基本方針の理念を具現化できるよう,関係部局や団体等とも連携しながら一丸となって進んでまいりたいと考えております。
 この項最後に,一歩踏み出した公民館の役割,機能についての認識でありますが,住民同士が出会い,つながり,学び合い,活躍するというテーマを具現化するためには,公民館が世代を超えてさまざまな地域住民のニーズに対応できるよう,これまで以上に地域や住民に開かれたものとなることが必要であると考えております。また,同時に,公民館自体が地域や住民とともに社会教育の観点から持続可能な地域づくりを目指すという姿勢を持つことが一層重要になると考えております。公民館基本方針では未来をつくるということを公民館が果たすべき新たな役割としており,そのために地域を担う人づくりやコーディネートの機能を果たすことが必要であると考えております。
 以上でございます。
   
◎山口博史政策局長
   岡山城の改修と都心創生まちづくり構想についての項,旧内山下小学校跡地等の一帯についての考え及び都心創生まちづくり構想の進捗状況について一括してお答えいたします。
 平成26年3月策定の都心創生まちづくり構想における御指摘の旧内山下小学校跡地,岡山市民会館,山陽放送を含む岡山城主要部一帯では,多くのにぎわいが創出されてきております。現在,このエリアの市有施設について必要な機能等の基礎調査を実施しているところですが,先ほど市長が答弁されたようにこのエリアについてはさまざまな動きが出てきております。こうした動きも勘案しながら,令和3年度末をめどに整備方針を取りまとめてまいりたいと考えております。
 以上です。
   
◎赤坂隆産業観光局長
   同じ項で宇喜多,小早川,池田の3大城主に関係する展示等の計画についてですが,岡山城の展示については,フロアごとにテーマを設け,関ヶ原の戦いに翻弄された宇喜多家,小早川家,池田家を紹介するとともに,江戸時代の池田家による城下の発展や大名文化の栄華など,岡山城の成り立ちや城下町の変遷,歴代城主の取り組みなどを紹介し,監修については歴史学者の磯田道史氏に依頼したいと考えております。また,具体的な展示については,歴史資料,模型,映像など説明内容にふさわしい手法を検討し,見るだけでなく,来場者が体験できるコンテンツも取り入れることで来場者の関心を高め,岡山の歴史に魅力を感じてもらうとともに,市民が郷土の歴史に触れる機会になればと思っております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   御答弁ありがとうございました。市長,ありがとうございます。
 それでは,一問一答で再質問のほうに入らせていただきます。
 街路樹のあり方についてであります。
 栗田局長に具体的な計画内容についてもお尋ねさせていただきました。今計画の策定に当たって,専門職,管理業者の方々からのヒアリングも当然なされたと思います。私も,そういった管理業者の方と課題も含めていろいろな意見交換をさせていただきました。さっき市長からも桃太郎大通りどうですかといった話もありましたけれども,そういった具体的に進めていく中での課題もいろいろとあるということであります。基本的,具体的な内容は示されたわけでありますので,しっかりとそこのあたりは管理業者と連携をとりながら進めていっていただきたい。1月の中ごろから2月にかけての剪定になると予測されますので,そこのあたりどうぞよろしくお願いいたします。
 一方で市民の意見,思いは,この作成に当たってどうだったのかといったことを少し聞きたいと思います。市民ニーズにどのような変化があって今回の計画策定に至ったのか,そこのあたりについての経緯を確認させてください。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   市民ニーズの変化ということでございますけれども,岡山市もいろんな取り組みを行っているわけですけれども,今回の街路樹再生プログラム,中心市街地を中心に作成させていただきました。これからいろいろ人口なりが減少していく中においても都心をより魅力のあるものとして再生していく必要があるというような取り組みを進めております。その中で,先ほども市長からありましたように,やはり緑に対する思いですね。特に西川緑道公園というのは憩いの場,にぎわいの場として実際に市民の方々に相当程度活用されている,親しみを持ってもらっているところだと思っておりますので,ああいうような機能を町なか全体に広げていこうというような思いといいますか,そう広げていただきたいというような市民の思いというものは大きいものじゃないのかなと思いまして,こういった取り組みを進めているところでございます。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   その緑のボリュームアップを図っていく。当然,何度も言いますけれども,市長が言われたように,この町なかを歩いていて,確かにさみしいなといった状況は私も感じました。これからこの計画を進めていく中で,1月中旬から2月にかけて落葉してから掃除に入ると思うんですけれども,今までは10月中旬ごろに早期剪定であったり強剪定がなされて,いわば好ましくない形になってきたわけであります。きょうも私はこの本会議に来る前に市役所筋を少し通らせていただきましたけれども,やはり落葉してからの掃除でありますので,落ち葉とか枯れ葉等がたくさん,結構あったと。これは今まではこういったクレームの対象になっていたと思うんですけれども,この状況を見て,市民の方々がこの計画を果たしてきちんと認識されているのかなと,市民周知の徹底をどう図られているのかなといったところを少し気にかけておりますので,そこのあたりの状況をお聞かせください。
   
◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長
   落ち葉ですね。今までクレーム等をある意味ちょっと気にする余り,早い時期に剪定してしまって,結局余り美しくない状況になっていたわけですが,ただその美しい状況を保とうと思えば,おっしゃるとおり落ち葉についてどう対応していくかとか,これは大変重要なことになると思います。これについては,市民の方々にこの計画をホームページ等で出すだけではなくて,できるだけいろんな集まりの場でも紹介していきたいと思っておりますし,また落ち葉に関しては維持管理上清掃をふやす必要も出てくるとは思いますので,そういう形に見合った,照らした形で適切に維持管理していけるように取り組んでいきたいなと思っております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   そこのあたりしっかりと対応をよろしくお願いいたします。
 地球環境問題対策も含めての質問もさせていただきました。市長を含めて,これはある意味,今回の計画は都市整備局の管轄ではありますけれども,この地球環境問題対策ということで環境局としてどのような取り組みがなされているのか,そこのあたりについて確認させてください。
   
◎門田和宏環境局長
   街路樹につきましては,ヒートアイランド対策とか熱中症対策としても有効でございますし,CO2吸収という面でも効果があろうかと思いますので,そういった意味で緑のボリュームアップについては都市整備局としっかり連携していかなければいけないと思っております。来年度,具体的には地球温暖化計画を改定して,その中には気候変動適応計画も新たに盛り込むようにしておりますので,そういった計画についてもきちんとそういう街路樹を位置づけられたらいいなと思っておりまして,都市整備局と十分協議して検討してまいりたいと考えております。
   
◆二嶋宣人議員
   しっかり連携をとっていただきたいということと,環境局としてグリップしているそういった情報をもとに,例えば樹冠被覆率を何%ぐらいに持っていくとこの地球温暖化対策ができるからそういった対策はないのかなとか,また遮熱性の舗装ですよね,東京オリンピックで東京のほう等でも取り組んでいますけれども,そういったハード面も環境局のほうからも提案ができるような形の連携をしっかりととっていっていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
 続いて,公民館の機能について,教育長,ありがとうございました。確認を少しさせてください。
 序文,リード文でも私がお話をさせていただきましたけれども,人口減少,高齢化社会,またこれだけ頻繁に災害が起こっている中で,公民館には市民の方々の多様な地域コミュニティーを高める機能が求められていると感じます。文面の中でも防災であったりいろんなテーマ,基本方針でやっていくということでありますけれども,ここの市民の多様な地域コミュニティーを高める機能が公民館に求められていると私は思うわけですが,教育長の認識を改めてお聞かせください。
   
◎菅野和良教育長
   どういった声を受けて基本方針をつくったのかということでお答えにかえたいと思うんですが,基本方針作成のためのプロジェクトチームが地域の方々などから意見を聴取してきたほか,専門的知見を有した社会教育委員会議にもお諮りしたり,パブリックコメント,市民フォーラムを開催したりするなどして幅広く市民の御意見を伺いながら作成いたしました。したがって,より一層公民館が市民に近いものとなる,そういった方針ができていると思っております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   思いが一緒なのかどうかちょっとわからなかったんですけれども,同じなんだろうなと感じているわけであります。この地域コミュニティーを高めていくという意味では,公民館の話をさせていただいたんで教育長から答弁をいただいたんですけれども,そういった意味では市民協働局とも連携しなきゃいけない部分も出てくると思いますんで,そういったことも鑑みて少し触れさせていただくかもしれませんので,教育長,そのつもりでいただけたらと思います。
 これまでも本会議の中で市長が人と人との顔の見える関係づくりであったりとか,そういった地域社会での市民のつながりの必要性は多く述べられてきたことは私も認識しているわけであります。だからこそその役割を果たすのが公民館であるんだろうなと考えているわけであります。
 では,公民館の現状を見ますと,今クラブ講座であったり,限られた地域の活動がメーンになっていっているように感じます。物理的な公民館の基準が決まった中で,公民館に求めるもの,市民が何を求めているのか,また十分ではない機能をどう充実させていくのかとか,また市としてどう後押ししていくのかとか,やっぱりこういった多様な活用が求められていると思います。
 そこで改めてお伺いしますけれども,今回の公民館の基本方針は特にどういった市民の声を大切に,かつ重点を置いて作成されたのか,そこのあたりについてお聞かせください。
   
◎菅野和良教育長
   答弁の繰り返しになるかもしれませんが,基本方針に掲げております地域づくり,地域防災,共生のまちづくり,若者と地域をつなぐという重点分野を設けており,そして有効な施策については予算も含めて検討を進めております。したがって,そういったことが今市民の方が最大の関心事として持っていることだと思っております。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   そういった関心事に公民館を活用していこうという中でありますけれども,ではこの策定に当たって,ちょっと確認させていただきたいんですけれども,現在整備されている公民館の配置についてはどういった議論がされたのか,お聞かせください。
   
◎菅野和良教育長
   公民館につきましては,基本方針ができる前から中学校区に1つつくっていくということで,これは既に決まっておりましたので,これをうまく活用していくということでございます。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   これは私も時をたどっていって,実は平成5年に策定されたこの岡山市の第5次公民館整備計画にそういったことが記されていたということであります。じゃあ,そういった状況を踏まえて,例えば私の地元である中山中学校区を見させていただきますと,中山,平津,馬屋下,桃丘,4学区になっているわけでありますけれども,この皆さんが気軽に来れるかといいますと,そういった状況ではないわけであります。また,中心部を見ますと岡山中央中学校区。この平成5年に策定された整備計画の指針でいけば,その当時は丸之内中学校と旭中学校の2つの中学校があったわけでありますが,2つあるわけではなく,現在は1つということであります。それで現在に至っていると。
 公民館配置のアンバランス感を私は感じるわけでありますけれども,先ほども触れました人口減少,高齢化社会,そして何よりも防災といった安全・安心を市民の方々が求める時代を鑑みると,公民館を立地していない小学校区であったり,整備,配置の考え方の見直しをいま一度議論すべきじゃないかと考えますが,教育長,そこのあたりについての御所見をお聞かせください。
   
◎菅野和良教育長
   議員御指摘のように,公民館が立地していない小学校区はございます。例えば議員お住まいの中山中学校区には4つの小学校区がございますが,そのうちの一つしか公民館がないわけであります。この公民館が立地していない小学校区につきましては,出前講座の開催や地区内の関係機関との連携によって,事業の展開により公民館活動への市民の一層の参加に取り組んでまいる所存でございます。
 以上でございます。
   
◆二嶋宣人議員
   私はその出前講座云々くんぬんというところを求めているんではなくて,やっぱり顔の拠点ですよね。そこを求めているという質問でありますので,そこのあたりも含めてお聞きしたかったわけでありますけれども,少し例えでお話をさせていただきますと,先日連合町内会の常任理事会の視察の研修に行かれた件のお話を伺う機会がありました。これは富山市の取り組みでありますけれども,小学校区ごとに地区センターがあって,そこに公民館機能もあって,自治会の専属職員が配置されていると。さらに,小学校の校内にこういった地区センターが配置されている学区もあると。改めてこの連合町内会の皆様方々から地域と行政がかかわる拠点の必要性を強く感じたというふうな意見もいただきました。つまり岡山市で置きかえると,やっぱり公民館であったり,ひょっとしたら地域センターかもしれませんけれども,そういったところが拠点となるのが有効なんじゃないのかなと。小学校区などで身近な拠点の必要性を地域の方々は求めているんだろうなと,私は意見を聞いて感じたわけであります。
 じゃあ,そういった中で,市民協働局長にも振るかもしれませんといってそのまま終わっちゃいけないので市民協働局長にちょっとお話をお伺いするわけでありますけど,こういった公民館整備がまだまだちょっと現実的ではないといった中で,地域を見渡すと各小学校区には80のコミュニティハウスがあると思います。ならば,公民館が不足するところで地域のためにそういったコミュニティハウスをしっかりと活用していく。当然今地域では活用されてはいるものの誰か配属されているわけでもありませんので,例えば市の職員を配置するとか,それがだめであるならばNPO等々を活用して連携をとりながらこのコミュニティハウスを活用して公民館同様の機能を充実させていく,多様な活用ができる拠点にしてはいかがというふうな提案をさせていただきたいんですけれども,市民協働局長の御所見をお聞かせください。
   
◎田渕澄子市民協働局長
   議員御指摘のようにコミュニティハウスは現在も小学校単位の地域の拠点としての役割を果たしていたり,それから先ほど教育長が言われました講座が開かれたりだとか,あと文化祭的なものが開かれたりだとかしているところもありますが,やはりそれぞれによってまちまちというか,温度差があるような状況は確かに否めないところであります。地域の活性化のためにそのコミュニティハウスの活用というのはもちろんもっともっとしていかないといけないと認識していますが,公民館のほうに地域担当職員というのがいまして,それが市民協働局の所属でもありますので,そちらと協力などしながら地域の活性化を支援していきたいとは考えております。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   かみ合っているようなかみ合ってないような答弁でありますけど,要はそういった身近な拠点をつくってほしいといった質問でありますので,教育長に聞いても,市民協働局長に聞いても,そこのあたりちょっと寄り添ってくれるような答弁じゃないので,そこはまたしっかりと議論していきたいなとは思っているんですけれども。市長,この議論を聞いて,小学校区にやっぱり地域の方々はそういった拠点が欲しいんだといった意見をよく聞くんですけども,肌感覚で今の議論も聞きながら市長の御所見をお聞かせいただけたらと思います。
   
◎大森雅夫市長
   今議論を聞きながら私が考えたことは,その拠点というのは何なのかと。拠点というのはそこに人を配置するしないというのはあると思うんですけど,実は先日日経新聞に記載がありまして,岡山市の歳出に対しての人件費比率がすごい高いと出ていたんです。私はすぐに財政局にその要因を探らせました。通常の市町村と違うのは,教職員の人件費が入っているということで高い数字が出ているんですけども,ただそれにしても他の政令市よりも岡山市が高い。その要因は何なのか調べてみると,やっぱり保育園,幼稚園,そういったところに公的な人間が他都市に比べて多いというんで人件費比率がうんと出てきている。人件費比率が出れば,通常ならばその他の支出がなかなかできないというところの問題点が出てきているという構造になっている。今,富山の例を二嶋さんが出されましたけども,富山のそういう保育園,幼稚園がどうなっているかは知りませんが,そういったところに配置ができるような富山市は余裕があるのかなと思った次第であります。
 市の行政というのは大きな流れがあって,急に物事を変えていくというわけになかなかいかないところがあるんです。だから,人の配置にしても今,保育園,幼稚園の民営化はどんどん進めていく。こういう過程の中で人的な配置が見直されていけば,どういったところを今度は重点的にやっていくのかという議論にはなってくるんだろうと思うんですが,そういったことをやっていかなきゃならないなと感じた次第であります。
 それからあと,公民館の不均衡といいますかね,偏在みたいな話というのも,これも多分いろんな今までの流れの中で出てきていて,そこはそれぞれの方々と関係者と相談しながら議論していくことが必要だろうなとは思います。そういう中で現実的な姿を模索していくというのが我々としての使命なのかなと。もちろん全体の公平感というのは非常に重要であるというのは,もう二嶋さんのおっしゃるとおりだと思っています。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   ありがとうございました。そういった時代の流れであったり,一足飛びにいかないことというのは私も十分理解しておりますので,そこのあたりしっかりとまた意見を聞きながら取り組んでいっていただけるということでありますので,よろしくお願いいたします。
 そういった時代の流れの中で都心創生まちづくり構想も議論しているということでありますので,政策局長,少しお伺いしたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
 平成26年にこういった都心創生まちづくり構想が策定されて以来,先ほど何度も,きょうは地域コミュニティーといいますか,コミュニティーをどうしていくかといった話の中で,やっぱり安全・安心,防災も含めてこの行政環境であったり市民のニーズが大きく変わっていく中でこのまちづくり構想をどうしていくかもう一回見直そうという意味での調査だと思います。
 先日,森山議員もこの都心創生まちづくり構想について質問されていましたが,答弁の中で基礎調査,必要な機能の調査といった答弁がありました。確認させてください。必要な機能の調査とはどのような調査ですか。
   
◎山口博史政策局長
   必要な機能の調査ということですけれども,今発注しております調査は,市有施設──旧内山下小学校,NHK跡地,それから市民会館のエリアでどういった機能が必要なのか,その周りに今の例えば石山公園ですとか,議員がおっしゃるような山陽放送の建物もありますのでそういったことも視野に入れながら,基本的には市有施設の部分にどういった機能が必要になるのかということを調査するものでございます。
 以上です。
   
◆二嶋宣人議員
   なるほどね。わかったようなわからんような……,わかりました,はい。
 それで,そういった状況を踏まえて,先ほども言いましたこの岡山市の状況,人口減少,高齢化社会,そして市税収入も減っていくであろうと見込まれる中で,やっぱり本市の優位性を高めていかなければならないと私は思います。そういった中で平成26年に策定されたこの都心創生まちづくり構想の中を見ますと,こういった岡山城一帯,いわゆるカルチャーゾーンの一帯,そこで最初に示されたものは歴史公園で,一等地が本当に歴史公園でいいのかどうか,そして市民の方々が本当にそれを求めているのかどうかといったそもそも論になってくると思います。今回,基礎調査を進めていくわけでありますけれども,そういった中でこの構想自体,この調査を含めて再考していくというふうな考えでいいのかどうか,そこのあたりも含めて私の最後の質問とさせていただきます。
 よろしくお願いします。
   
◎山口博史政策局長
   平成26年3月に策定いたしました都心創生まちづくり構想は,まさに今議員がおっしゃったように,あのエリア一帯はウエルカムゾーンとして将来的には歴史資産を生かした公園として整備していくと書かれております。ただ,先ほど市長も答弁されたように,私も答弁いたしましたように,ここはいろいろな今動きが出てきているということはしっかりと踏まえる必要があると思っております。したがって,この都心創生まちづくり構想を金科玉条にするつもりはございませんけれども,策定したというこの経緯もございますので,そういったことを踏まえて,あとはこのあたりの一帯の動きを踏まえながら,令和3年度末をめどに基本方針を取りまとめていくという形で進めてまいりたいと思っております。
 以上です。(「わかりました」と呼ぶ者あり)